今からちょうど100年前、32歳の小学校教師が発表した論文が哲学史を変えた――『論理哲学論考』だ。著者・ウィトゲンシュタインはのちにケンブリッジ大学の教授となり、『論理哲学論考』の主張を修正しながら62歳で死去する。遺稿『哲学探究』はさらなる影響力を発揮しつづけて今日に至った。哲学に興味をいだく者にとって、これを読まずに済ませてしまうことは大きな損失だ。

しかしこれらの書物は誰もが気軽に読めるようなものではない。議論は多彩に展開し、細分化していくため、思考の"幹"がどこにあるか把握していないと、すぐに道に迷ってしまうのだ。こうした"豊饒な森"としてのウィトゲンシュタインの哲学の見取り図を、わかりやすく丁寧な説明によって提供するのが、新刊『はじめてのウィトゲンシュタイン』だ。

著者は『言葉の魂の哲学』『不道徳的倫理学講義』で話題の古田徹也氏(東京大学准教授)。古田氏自身がもっとも思い入れがある哲学者・ウィトゲンシュタインについて、その哲学の全体像を示すことに成功した、21世紀のウィトゲンシュタイン入門書の決定版になりそうな本だ。

本書は簡潔とはいえ、ウィトゲンシュタインの思考の豊かさに従って、厚みのある本となった。そこで、何かと時間を取りにくい現代の読書人のために、対談形式で、読むべきポイントを紹介していくイベントを開催します。相手は、古田氏と長い親交のある池田喬氏(明治大学准教授)。「自分の著書の要点と魅力をいつも見事に引き出してくれる」(古田氏・談)池田氏と著者・古田氏の間で、本書の勘所と、「なぜ私たちがウィトゲンシュタインを読むと耳が痛く、また面白いのか」までが明らかにされる予定です。どうぞご期待ください。

 
【参加条件】
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【対象商品】
・イベント [来店orオンライン参加] 券(1,300円／税込)
・書籍『はじめてのウィトゲンシュタイン』(NHK出版・1,760円／税込)+イベント [来店orオンライン参加] 券(1,000円／税込) セット 2,760円(税込)
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