この秋、歴史学者の藤原辰史さんが二冊の著作、『歴史の屑拾い』と『植物考』を刊行することになりました。

『歴史の屑拾い』は、幅広い活動を続ける藤原さんが、「歴史をどう語るのか」というアクチュアルな問いをめぐって語るエッセイです。研究者である自身に問いかけながらの試行錯誤や思索を、率直に綴った一冊です。

『植物考』は、歴史学・文学・哲学・芸術を横断しつつ、植物と人間の関係をさぐるユニークな試みです。植物の生態から、農薬、枯葉剤、さらには戦争と暴力といったテーマまで射程に入れながら、人間観の再考をせまります。

藤原さんはつねに、大きな物語に回収されないもの、とるに足らないとされてきた存在に光を当ててきました。仰ぎ見るのではなく、立ちどまって足下をみつめることで出会える世界がある――。藤原さんの著作にはどれも、そんなメッセージがひそかに息づいています。

今回のトークイベントは、文化人類学者の猪瀬浩平さんをゲストにお招きします。猪瀬さんは、見沼田んぼをフィールドにする「耕しながら考える」研究者。2019年に上梓した『分解者たち』は、首都圏と周縁、健常者と障がい者、日本人と朝鮮人といった差異をのみこんできた地域の光景を描き、話題となりました。

様々な「フィールド」を飛び回っているお二人に、多様な存在との共生について、地に足をつけて生きるとはどういうことかについて、体験をまじえながら熱く語っていただきます。乞うご期待！

 
【参加条件】
イベントチケット予約・販売サービス「Peatix」にて、いずれかの対象商品をご購入いただいたお客様がご参加いただけます。

【対象商品】
・イベント [来店参加] 券(1,500円／税込)
・書籍『歴史の屑拾い』(講談社・1,540円／税込)+ 書籍『植物考』(生きのびるブックス・2,200円／税込)+イベント [来店参加] 券(500円／税込)セット 4,240円(税込)
・書籍『歴史の屑拾い』(講談社・1,540円／税込)+イベント [来店参加] 券(1,000円／税込)セット 2,540円(税込)
・書籍『植物考』(生きのびるブックス・2,200円／税込)+イベント [オンライン参加] 券(1,000円／税込)セット 3,200円(税込)
・イベント [オンライン参加] 券(1,500円／税込)
・書籍『歴史の屑拾い』(講談社・1,540円／税込)+ 書籍『植物考』(生きのびるブックス・2,200円／税込)+イベント [オンライン参加] 券(500円／税込)+送料(500円／税込) セット 4,740円(税込)
・書籍『歴史の屑拾い』(講談社・1,540円／税込)+イベント [オンライン参加] 券(1,000円／税込)+送料(500円／税込)セット 3,040円(税込)
・書籍『植物考』(生きのびるブックス・2,200円／税込)+イベント [オンライン参加] 券(1,000円／税込)+送料(500円／税込)セット 3,700円(税込)
※『歴史の屑拾い』は2022年10月20日(木)に『植物考』は11月中旬に入荷予定です。入荷後に配送いたします。
※Peatixで取得したお客様の個人情報は、本イベントへお申し込み頂いた方への商品発送にのみ使用し、それ以外での使用は行いません。個人情報のお取り扱いについてご同意の上、お申込み下さい。
   

【プロフィール】
藤原 辰史 (ふじはら・たつし)
1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。専門は食と農の現代史。著書に『ナチス・ドイツの有機農業』、『ナチスのキッチン』(河合隼雄学芸賞)、『食べること考えること』、『トラクターの世界史』、『給食の歴史』(辻静雄食文化賞)、『食べるとはどういうことか』、『分解の哲学』(サントリー学芸賞)、『縁食論』、『農の原理の史的研究』、『中学生から知りたいウクライナのこと』など。

猪瀬 浩平 (いのせ・こうへい)
1978年生まれ。大学在学中の1999年から見沼田んぼ福祉農園の活動に巻き込まれ、そのうちに見沼田んぼ福祉農園事務局長になる。2007年から明治学院大学教養教育センター専任教員としてボランティア学を担当。NPO法人のらんど代表理事、見沼・風の学校事務局長などをつとめる。著書に『むらと原発』『分解者たち』『ボランティアってなんだっけ？』など。