文系でも楽しめる、文系こそ楽しめる――

そんなジャンル横断的科学エッセイ、『銀河の片隅で科学夜話』が八重洲本大賞・寺田寅彦記念賞に輝くなど話題となった、理論物理学者の全卓樹さん。このたび第二弾、『渡り鳥たちが語る科学夜話』を上梓されました。

――土星の環からは常に霧雨が降り続けている

――二人の青年科学者の命を奪った「デーモン・コア」(魔物の心臓)とは？

――ヒマラヤを越えて渡るアネハヅルたちと、インドのある村の出来事

など、今回もヴァラエティに富む20篇が収録されています。

一方、「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」がモットーのノンフィクション作家・高野秀行さんは、コロナ禍のなか、『銀河の片隅で科学夜話』を繰り返し読み、全卓樹さんの理系と文系を統合するような見方や考え方から刺激を受けた、といいます。

そこで、このたび、新刊『渡り鳥たちが語る科学夜話』の刊行を記念して、高野秀行さんと全卓樹さんの対談トークイベントを行います。

確率、量子力学、多元宇宙など、「科学夜話」のいくつかのお話は、私たちが自然にもっている、世界とはこんなものだという「直感」とはかけ離れた、不思議でエキゾチックな世界を垣間みせてくれます。不思議ですが、それは科学が見せてくれる現実の世界なのです。

そのことに深い驚きを覚えた、という高野さんに、「科学夜話」を、より深掘りしていただきます。「科学の現場」を知る全卓樹さんだからこそ語れる、「科学夜話こぼれ話」をご期待ください。

また、あまり人々が注目しない国や地域、大国の狭間で生まれてくる社会形態への関心という点でも共通するお二人。高野さんが刊行を準備している『イラク水滸伝』や、近刊『語学の天才まで1億光年』の裏話も飛び出るかもしれません。

好奇心に満ちたお二人と、現実世界という「未知なる世界」を旅する、そんな一夜になります。ぜひご同行いただければさいわいです。

【対象商品】
・イベント [来店参加] 券(1,500円／税込)
・イベント [オンライン参加] 券(1,500円／税込)
・書籍『渡り鳥たちが語る科学夜話』』(朝日出版社・1,760円／税込)+イベント [来店参加] 券(1,300円／税込) セット 3,560円(税込)
・書籍『渡り鳥たちが語る科学夜話』』(朝日出版社・1,760円／税込)+イベント [オンライン参加] 券(1,300円／税込)+送料(500円／税込) セット 3,560円(税込)

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    【プロフィール】
全 卓樹 (ぜん・たくじゅ)
京都生まれの東京育ち、米国ワシントンが第三の故郷。東京大学理学部物理学科卒、東京大学理学系大学院物理学専攻博士課程修了、博士論文は原子核反応の微視的理論についての研究。専攻は量子力学、数理物理学、社会物理学。量子グラフ理論本舗／新奇量子ホロノミ理論本家。ミシガン州立大、ジョージア大、メリランド大、法政大等を経て、現在高知工科大学理論物理学教授、高知工科大学図書館長。著書に『エキゾティックな量子――不可思議だけど意外に近しい量子のお話』(東京大学出版会)、『銀河の片隅で科学夜話』(朝日出版社)などがある。

高野 秀行 (たかの・ひでゆき)
ノンフィクション作家。1966年東京都生まれ。ポリシーは「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」。『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)でデビュー。『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で酒飲み書店員大賞を、『謎の独立国家ソマリランド』(集英社文庫)で講談社ノンフィクション賞等を受賞。著書に『幻のアフリカ納豆を追え！』(新潮社)、『語学の天才まで１億光年』(集英社インターナショナル)など多数。歴史家・清水克行との共著に『世界の辺境とハードボイルド室町時代』(集英社文庫)などがある。