陶芸家・木村悠希が一つ一つ丁寧に、そして心を込めて生み出した、頭が小さく、体は丸々とした、手足の長い小人と正体のわからない動物たちの陶人形。彼らは、木村氏が現実の世界で感じる寂しさ、うまく言えないもどかしい気持ち、そして何かを想像する小さな楽しみを糧に、探るように粘土を触り続け、ようやく姿を現します。小人や動物たちに表情がないのは、どんなことを考えているのか、何をしているのか、見る人それぞれに想像してほしいという思いが込められています。

今回のフェアでは、「書斎で暮らす不思議ないきものたち」約50点が店頭に並びます。
本の上でひと休みしたり、大きなカバンを持って出かけたり、座って空を眺めたり…ゆっくりとした時間を過ごす彼らを見ていると、目まぐるしい生活の中で抱く不安や寂しさを忘れ、優しく穏やかな気持ちになります。日常生活から離れ、少しの間、空想の世界へと連れて行ってくれる、そんな不思議ないきものたち。毎日良いことも悪いことも起こる忙しい日々ですが、ときには彼らのようにのんびりと過ごしてみてはいかがでしょうか。
その一つ一つに込められた思いやストーリーを想像しながら、あなたのお気に入りのいきものを見つけてみてください。

※陶人形およびブローチの販売は、お一人様それぞれ2点までと購入制限を設けさせていただきます。また、一部の作品のお渡しは会期終了後(4月27日以降)とさせていただきますので、予めご了承ください。

【プロフィール】
木村 悠希 (きむら・ゆうき)
武蔵野美術大学、大学院で陶芸を学び、現在は岐阜県を拠点に制作活動中。 百貨店の催事や雑貨店、個展などで作品を展示販売し、国内海外ともに注目を集める陶芸作家。 https://instagram.com/kimurayuki1012