【銀座 蔦屋書店アートコンシェルジュが選ぶ、2018年注目のアーティスト】トークイベント企画、日本美術編

2018年も様々な展覧会・芸術祭・アートイベントが予定されていますが、今年はどのアーティスト・展覧会・アートイベントに注目が集まるのでしょうか。
トークイベント企画、日本美術を主に担当するアートコンシェルジュ中村が、2018年オススメのアーティスト5名をご紹介します。


中村:こんにちは、中村です。主に、日本美術の棚とトークイベントも企画をしています。私のオススメアーティストのページをご覧いただきありがとうございます!
日本の現代アート界に風穴をあけてくれる!そんな私の激推しアーティスト5名を選びました。ビビっとくるアーティストに出会っていただけたら嬉しいです

中村がオススメするアーティスト1人目は牛木 匡憲 (うしき まさのり)氏
中村:架空の形、素敵な女の子、SF…どこかで出会ったことがある?ような気にさせられる牛木匡憲さんが描きだすVISITORS=キャラクターたち。この訪問者達は、牛木さん自身の少年時代の思い出、漫画、スーパーヒーローなどに触発されて生み出されています。
ユーモアのセンスとかっこよさはもちろんですが、牛木さんが描く「線」はとても美しい。ぜひ、作品集『VISITORS』と、01月15日(木)に刊行されたばかりの『VISITORS!』、そして、ほぼ毎日更新される牛木さんのinstagram(@ushikima)も要チェック。

【プロフィール】
牛木 匡憲 (うしき まさのり)


武蔵野美術大学卒業。文具メーカー、WEB制作会社勤務を経て、現在イラストレーター兼アーティスト。 漫画、アニメ、特撮などの表現をベースとしてユーモラスなものからファッションを意識したものまで時代や媒体に合わせた表現を発表し続けている。 Web : http://www.ushikima.com/

『VISITORS!/アーティスト牛木 匡憲 作品集』1,620円/税込

牛木匡憲さんの書籍は、オンラインショップでもご購入いただけます。

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中村がオススメするアーティスト2人目は岡本 光博 (おかもと みつひろ)氏
中村:岡本光博さんといえば、ドザえもんがみなさんの記憶に新しいでしょうか?時に、検閲や規制という壁に立ち向かいながら、アートをもって著作権問題などにメスを入れ、社会と向き合う岡本さん。
ハラハラドキドキしちゃう作品がほとんどですが、「ああ、岡本さんは本当にアートの力を信じてるんだな」と感じます(感涙)。

【プロフィール】
岡本 光博 (おかもと みつひろ)


1968年京都生まれ。1994年滋賀大学大学院教育学修了。1994~1996年アート・スチューデンツ・リーグ・オブ・ニューヨーク(USA)に在籍、1997~1999年にはCCA北九州にて研究と制作を行う。2001年からドイツでのレジデンスを中心に活動(インド、スペイン、ほか)。2004~2006年は台湾・沖縄を拠点に活動。2007年からは、京都を拠点に作家活動とともに京都市内にギャラリー「KUNST ARZT」(2012年から)を運営している。
国内外の多くの展覧会にも参加。2004年滋賀県立近代美術館「コピーの時代」、2007年ZKM(ドイツ)「Thermocline of Art」、2015年青森県立美術館「化け物」等での美術館での展示のほか、企画に関った展覧会として、近年では2014年「モノグラム美術」、2015年にKUNST ARZT「ディズニー美術」等がある。 Web : http://okamotomitsuhiro.com/

岡本光博 作品図鑑『69』1,690円/税込

岡本光博さんの書籍・グッズは、オンラインショップでもご購入いただけます。

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中村がオススメするアーティスト3人目は島本 了多 (しまもと りょうた)氏
中村:私が島本さんと出会ったのは、2015年の夏に青森県立美術館で開催されていた「化け物展」にて出展されていた「しらない言葉の百鬼夜行」。本作は、言葉に「形」を与えることで、意味を知ること以外で、言葉を定着することはできないかという試み。意味が分からない言葉に残るのは、音や字面だけ。それらを頼りに、島本さんが意味を知らない言葉に形をつけていったら、たくさんの妖怪がうまれてきたようです。
イデア、メタファー、オルタナティブ…。島本作品の魅力は、既存の意味や価値を反転、上書き、あるいは破壊し、新しい視点と価値をつくりさすところでしょう。表層的なおもしろさはもちろんですが、島本さんは真のコンセプチュアルアーティストだと思っています。ちなみに、フェアで展開している『頭鑑』は島本さんが高校生の頃の作品です。

【プロフィール】
島本 了多 (しまもと りょうた)


1986年東京都生まれ。2009年~2012年、第12回~15回4年連続で岡本太郎現代芸術賞展入選(川崎市岡本太郎美術館)。2010年多摩美術大学美術学部工芸学科卒業。3331アンデパンダンでは[クワクボ リョウタ賞受賞]を受賞している。また、個展島本了多展も東京・名古屋にて複数回開催。その他、2015年 化け物展(青森県立美術館)、クマバリ芸術祭(愛知)への参加等。

『しらない言葉の百鬼夜行 島本了多 作品集』1,296円/税込

島本了多さんの書籍は、オンラインショップでもご購入いただけます。

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中村がオススメするアーティスト4人目は五木田 智央 (ごきた ともお)氏
中村:歪んだフォルム、美しいトーン、メタリックなテクスチャー。モノトーンでありながら、表現が多彩でドキドキします。4月1日(日)から、東京オペラシティ アートギャラリーにて個展「PEEKABOO」が開催!五木田作品に酔いしれられる(楽しみ!)。

【プロフィール】
五木田 智央 (ごきた ともお)


1969年東京生まれ。1990年代後半に、即興的に描かれたドローイング作品により注目を集める。近年は白と黒の色彩で描く人物画など、具体的なモチーフを見せつつも抽象的なペインティング作品を手がけている。日本国内での広範囲にわたる出版・展示活動に加え、ニューヨーク、ロサンゼルス、ベルリンなど海外の個展・グループ展にも参加し、高い評価を受けている。2008、2012、2017年にタカ・イシイギャラリーにて個展を開催。2012年にDIC川村記念美術館の「抽象と形態:何処までも顕れないもの」展に参加し、2014年同館にて個展「THE GREAT CIRCUS」を開催。作品集に『ランジェリー・レスリング』リトルモア刊(2000年)、『シャッフル鉄道唱歌』天然文庫刊(2010年)『777』、888ブックス刊(2015年)など。

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中村がオススメするアーティスト5人目はyang02 (やんツー)氏
中村:デジタルメディアを土台に、グラフィティやパブリックアートに触発された作品を制作される、やんツーさん。二重振子のドローイングマシーンなど、プログラミングされた機械が絵を描く。もちろん、そこには意識もないし、主張もありません。それで、できた作品が、こりゃまた、かっこいいんですよね。大胆であり、カオスでもある。芸術とは?創造とは?という根本的問いを投げかれられるとともに、AI時代における芸術についても考察することができます。まさに、今、見るべきアーティスト。現在、国立新美術館で開催中の「DOMANI・明日展 20th」に参加中です(※終了しました)。Don’t miss it!!

【プロフィール】
yang02 (やんツー)


1984年、神奈川県生まれ。2009年多摩美術大学大学院デザイン専攻情報デザイン研究領域修了。2013年、文化庁在外研修生として渡欧し翌年帰国以降、東京と京都を拠点に活動。デジタルメディアを基盤に公共圏における表現にインスパイアされた作品を多く制作し、行為の主体を自律型装置や外的要因に委ねることで人間の身体性を焙り出し、表現の主体性を問うている。 Web : http://yang02.com/

『Before Install 2014-2017』540円/税込

yang02 (やんツー)さんの書籍は、オンラインショップでもご購入いただけます。

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撮影・構成:銀座 蔦屋書店 石谷

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