【ブログ meganegoshi】青森滞在記ー2
「めがねと旅する美術展」を旅してきた

とても気持ちの良い天気。
つづきまして、青森県立美術館にやってまいりました。
目的はトリメガ研究所企画の展覧会「めがねと旅する美術展」。
わたしが待ちに待った展覧会です!!


(青森県立美術館外観)


「メガネ越し」読者のみなさまには、トリメガとめがね展にはなじみがあるかもしれませんが、ここで今一度、本展と本展の企画者さんについてご紹介しますね。


まずは、本展の企画者であるトリメガ研究所さんについて。
島根県立石見美術館 学芸員・川西由里さん、青森県立美術館 学芸員・工藤健志さん、静岡県立美術館 学芸員・村上敬さんと、3つの美術館の3名の学芸員さんが、「ジャンルの垣根を超え、広く視覚文化について考察する展覧会の開催」を目的として結成したチームです。
これまでに「ロボットと美術展」(2010-2011)、「美少女の美術史展」(2014-2015)を開催しました。
 
そんなトリメガさんが第3弾として企画したのが「めがねと旅する美術展」です。浮世絵から現代美術、ARやVR、さらにJAXAや国立研究開発法人理化学研究所まで、アートとテクノロジーが出会うことによって、人類の視覚への「夢」や「欲望」をあぶりだし、今もなお続く、人類の「みること」への探求の旅へと鑑賞者を導きます。
実はトリメガさん、本展をもって、散開宣言をされています。ファンとしては寂しい(泣)
 
わたしがトリメガさんのことを知ったのは、「美少女の美術史展」の時でした。
ツイッターのタイムラインを眺めていたら、なにやら3つの地方の美術館の学芸員さんがチームを組んで展覧会を企画しているらしい。
しかもテーマは「美少女」という情報が飛び込んできました。
まさに、キュラトリアルコレクティヴのさきがけ!
美術館の垣根を越えてこんなにおもしろい活動をしている人たちがいるのか!と感動。

さらに、3人ともメガネだからトリメガというネーミングセンスにすっかり心をつかまれてしまいました(笑)
美少女展の時は、青森、静岡、島根を全部制覇。だって、展示作品は一緒でしょ?巡回先をすべて見るのに意味があるの?という疑問にかられるかもしれません。

しかし!!そこは、トリメガさん!基本的に、展示作品は一緒ですが、章立てやキャプションも館によってことなり、作品もその土地ゆかりの作家さんが出品されるなどしていて、館ごとに違う視点で「美少女」たちを鑑賞することができ、都度、新たな発見がありました。
めがね展も青森、島根、静岡を制覇する気まんまんです。
 


美少女展に大変感動をしたわたしの、めがね展への期待と待ち遠しさははかりしれず(笑)
今回のめがね展は、これまでの「ロボット」や「美少女」のようにアイコン的テーマではなく、「めがね」という物と言葉を入り口に、「みる」という壮大かつ深すぎるテーマに挑んだ展覧会です。どんな作品を選び、どのように展示されているのか、正直、まったく想像もつきませんでした。
 
トリメガさんも「めがね」を軸に、3人であれこれとたくさん考えられたそうです。
そんな中で、「めがね」をはじめ、レンズのあるもの(望遠鏡や顕微鏡、鏡など)は、「○○越しに見る」という点に意味があるのではないかというところにいきつき、今回の展覧会では「○○越し」視点がミソになっています(お!奇遇にも、このブログのタイトルも「メガネ越し」ではありませんか!勝手に喜ぶ)。
確かに、わたしたちは常に「○○越し」に、この世界と対峙しているのかもしれません。

青森県立美術館での展示は、「世界をとらえる」「秘密をのぞく」「次元を越える」「だまされてみる?」「レンズと鏡」「技術革新と新感覚」の全6章に加え、本展オリジナルアニメーション「押絵ト旅スル男」の上映で構成されています。まさにいろんな「○○越し」!!
 
諏訪敦さんと不染鉄とか、松江泰治さんとめぐりあいJAXA実行委員会とか、大洲大作さんと中村宏とか、この展覧会でないとみることができない組み合わせでの展示がたくさん!古今東西のアート作品、さらにはテクノロジーまで、随所で化学反応が湧き起こっていました。

 
こちらは、大洲大作さんの《光のシークエンス》シリーズの最新作《遠/近―青森》と、大洲さんご本人。
列車などの車窓越しに流れる風景を撮影する、大洲さんの代表作《光のシークエンス》。
今回の展示では、実際に津軽鉄道で使用されていた窓枠にプロジェクションをしています。
カメラのレンズとダブル越し視点ですね!大洲さんの作品をみるといつも、旅にでかけたくなります。島根と静岡では、それぞれの土地の車窓から撮影した風景を展示予定。
あ、ほら、やはり、全館制覇しなくっちゃ!

結局、閉館時間まで何度も会場をぐるぐるまわりながら、視覚文化の旅を楽しみました。
そこで感じたのは、まさに視覚文化の歴史は「未知との遭遇」の連続だったということ。「○○越し」が増えることで、人類は、新しい発見と感動と次なる欲望を掻き立てられてきたのですね。
専門分野の異なる3人がぶつかりあって、おもしろい化学反応がうまれて、眼にも脳にも刺激的な展覧会ができてるんだなとしみじみ感じました。
展覧会を堪能したあとは、青森のおいしいごはんとお酒も堪能し、今回の旅も大満足です。

ここでみなさまにお知らせです!来る8月29日に、銀座 蔦屋書店でトリメガのトークを開催します。青森と島根と静岡から全員集合してくださいます!
アートファンはもちろん、トリメガの活動が気になる方、学芸員志望の方、めがね好きな方、ぜひぜひお越しくださいませ!


みんなで、お待ちしておりまーす!


(トリメガ研究所+メガネ越し、撮影:大洲大作)

 
 
【トリメガ研究所トークイベント開催決定】
《銀座美術夜話会―もっと展覧会を楽しむために 第13話》
めがねと旅する美術展開催記念
トリメガ研究所研究員全員集合!
めがねがあぶりだす人の夢
2018年8月29日(水)19:30~21:00
詳細/お申込はコチラ

【めがねと旅する美術展フェア開催中】
2018年めがねの旅/2018:glasses odyssey
2018年7月31日~9月2日
詳細はコチラ
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