【ブログ meganegoshi】大地の芸術祭2018に行ってきた

大地の芸術祭2018(http://www.echigo-tsumari.jp/)に行ってきました!
以前「【ブログ meganegoshi】好奇心いっぱいの夏休み!第1弾大地の芸術祭がひらいてくれた」で書いたように、第1回目の大地の芸術祭から参加をしており、今回で7回目。3年に1度開催される大地の芸術祭。またこの季節がやってきたのかとしみじみです。
 
生憎、新潟につくと雨。そりゃあ、晴れていた方がいいかもしれないですが、雨だと空気が澄むし緑が深く見えるので、雨は雨で美しい自然を満喫できます。いくつか芸術祭で巡った作品を紹介しますね。

まず向かったのは中里エリアに位置する清津峡。


第1回目の芸術祭だったかな…ここに流木でできた<人>がたくさん展示されていたのをよく覚えています。清津峡は、日本三大渓谷の一つ(あとの2つは、富山県の黒部峡谷・三重県の大杉谷)。1600万年前の海底火山の噴火活動が原因で、長い長い年月をかけて海底が隆起して山ができて、同時に川が山を削ることで谷ができたのだそうです。この歴史を頭に入れて清津峡に挑むと、地球の誕生に立ち会えたかのようなタイムスリップできたかのような壮大な気持ちになります。 そして、実際に目の前に立ちはだかる岩肌や川の流れ、滝、木々、風に触れたら自然のエネルギーをビシビシ感じます。

 
この清津峡を舞台に作品を展示したのは、中国のアーティスト マ・ヤンソンさんです。《ペリスコープ》と《ライトケーブ》。前者は清津峡のトンネルの入り口に、後者はトンネルの要所にある見晴台と終点のパノラマステーションで展開されています。トンネルの全長は750m。往復するといい運動になります。途中、温泉が出たという箇所があるのですが、そこだけほんのりあったかくて硫黄の匂いがするのがおもしろい。

ずんずん進んで、こちらが終着点!パノラマステーション。


水盤鏡!ああ、なんて美しいのでしょうか。津峡の景観が反転し、このまままっすぐ歩くとどこか異世界にいけてしまいそうです。とにかく、ここでは深呼吸してほしいです!頭のてっぺんから足の先まで、スーっとしますよ。ああ、生きてる!って(おおげさなようで本当にそう感じるんですから)!

次に清津峡からそんなに遠くない、「越後妻有清都倉庫美術館 SOKO」へ。
 

 
現在は、磯辺行久さんの個展が開催中。SOKOは、越後妻有里山現代美術館 キナーレの分館として、清津峡にオープンました。廃校となった小学校の体育館を再生して作られた美術館です。2015年に「都市と地域の交換」をテーマに開催された大地の芸術祭で、3つの廃校がリノベーションされました。SOKOは、都会を中心に活動する多くのアーティストたちが高額かつ大型の作品保管場所に困っているという現実と、廃校が増え続ける越後妻有の問題点をクロスさせることでプラスに変換しようという想いのもと実現したそうです。芸術祭は地域活性という役割だけでなく、都会の問題解決にも繋がっているのですね。

現在、個展開催中の磯辺行久さんは、大地の芸術祭1回目から参加している常連作家さん。信濃川をテーマとする「川はどこへいった」4部作や「土石流のモニュメント」で越後妻有の大地の記憶を可視化してきました。今回の個展、1950年代から現在まで、そして磯辺さんの越後妻有の調査から大地の芸術祭での作品発表にいたるまでについてなど、磯辺さんの全貌をうかがい知ることができる企画でした。
 
 


今回新たに追加されたという体育館棟。ここでは、磯辺さんが2013年に瀬戸内国際芸術祭に出品された《潮流の中の島々》や、アメリカ滞在中に集中的に制作していた、フローティング・スカルプチャーを再解釈した大型作品も展示されているので、大満足!

越後妻有の自然の移り変わり、それにともなう、人々の営みの変遷を、磯辺さんの作品と言葉を介して知り、感じることができるので、この地に興味を持った方にはぜひ足を運んでみてください。

最後に、松代エリアの金氏徹平さんの《SF(Summer Fiction)》をご紹介。夏の間は使われずに倉庫で待機している除雪車を「まだ見ぬ世界の想像の発生装置」と見立て、SF映画さながらのインスタレーションを展開。

 

 

 

除雪車をこんなにまじまじと見たことなかったし、雪国の経験がない人にとっては、除雪車は初見!という方もいるでしょう。このドデカイ除雪車は、確かにSF映画に出てきそうな、月の上を走ってそうなたたずまい。そんな除雪車の表層的なSF感もさることながら、大地の芸術祭で夏の新潟を訪れる訪問者にとって、冬の越後妻有の豪雪っぷりはSFなのかもしれないですね。こんなに汗だくになりながら芸術作品を巡っていたら、ここが雪国だなんて忘れてしまいそうですし。


しかし金氏さんの作品を見た後に、ちょっと注意して町を見て見ると、民家の屋根に上がるはしごがほぼ必ずといっていいほど備えつけてある(多分、雪下ろしのためですよね?)とか、雪国ならではの生きる知恵や工夫を随所に発見できる’目’になるのではないでしょうか。これも芸術祭の楽しみ方ですよね。ぜひ作品を見た後にそこで得た’目’で、越後妻有を見て見てください。きっといろんな発見が待っているはず!


1回目から毎回大地の芸術祭に行ってるので、正直新作以外の作品はほとんど観尽くしてる、私。しかし、1度見た作品も見るたびに違う表情に見えたりするからおもしろいのです。そうそう、その意味で、この作品は感慨深いです。ドイツの作家 トーマス・エラーの《人 自然に再び入る》。


第1回目の芸術祭で見た時は、モノクロのパネルだったのに、今ではこんなに蔦が絡みついて緑一色に。まさに、自然に入り込んでいます。ちなみに、この作品の近くにある、そば屋松尾さんでは、新潟名物へぎそばに加え、この辺りで取れた山菜の天ぷらが堪能できますよ。何回行っても、毎回新しい発見と出会いをもたらしてくれる大地の芸術祭。作品だけではなく、こんな景色が出迎えてくれるのも、芸術祭を旅する醍醐味。

 
 

大地の芸術祭2018は9月17日まで!大地の芸術祭を通じて、じょんのびと新潟を楽しんで!
※じょんのびとは、新潟の方言で、のんびりゆっくりという意味。
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■大地の芸術祭2018 公式ガイドブックはオンラインショップでもご購入いただけます。
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