【ARTIST NEWS】ミヤケマイ個展「ものがたりがはじまる Long Long Time Ago」を開催。既存の区分を越え媒体を問わない表現方法を用い美の表現を追求する。
「ものがたりがはじまる Long Long Time Ago」と題した本展では、書画という日本の美の根本に立ち返り、文人画の特徴を受け継ぎながら、現代の感覚や表現方法を取り入れた新作を発表します。書店にあるアートスペースの中で、詩書画一体である文人画の繊細な精神を現代に蘇らせる試みです。また、本展では、ミヤケの作品世界を構成する重要な側面として、本展に合わせて刊行される美術雑誌『ONBEAT plus まるごと1冊ミヤケマイ』と、様々な伝統工芸の職人の技術とミヤケがコラボした新作グッズも発表します。「日常の用の美」と「ハイアート」に垣根のない日本美術の原点として、遊び心と奥深さが共存したプロダクトが日常の中に溶け込みます。さらに、会期中二回にわたりゲストを招いたトークイベントを開催します。
日本の伝統と現代をつなげる独自の美術言語で、物事の本質や表現の普遍性を問い続けるミヤケの作品世界を、様々な角度からご高覧ください。
これまで、様々な日本のアーティストを海外に紹介してきたバイリンガルの美術雑誌『ONBEAT』の新たな展開として、毎号ただ1人のアーティストをとことん深掘りする『ONBEAT plus』の創刊号として、『ONBEAT plus まるごと1冊ミヤケマイ』が、本展にあわせて刊行。
本書には、これまでミヤケマイが数々のメディアに連載・寄稿した日本美術についての深い洞察を含む瑞々しい文章や、1年を巡る12ヶ月の床の間の室礼、過去に行われたミヤケマイへのインタビューなどの再収録に加えて、最新のミヤケマイ論が掲載され、多面的であるが故に、作家としての全体像を把握することが困難なミヤケマイの世界感を俯瞰的に検証できる貴重な一冊。特に、現代の日本人が理解しているとは言い難い、日本の伝統文化・間合い・日本独特の感覚について書かれた文章は、ミヤケマイの芸術表現を理解する上で欠かせないものであると同時に、ミヤケマイを知らない人たちにとっても、日本文化を知るためのよき手掛かりとなり、美術鑑賞の枠を超え、日本人である自分の足元を見つめ直し、様々な日本の美のプラットフォームを踏襲しながらも、現代の西洋的な美術感と日本美術をシームレスにつないだ唯一無二の新しい日本美術の領域の扉を開いてくれる1冊となっている。
価格|5,000円+税
発売日|2023年12月22日
サイズ|280×210mm
仕様|206ページ、並製本
編集・発行|株式会社音美衣杜
・水平器リング 「曲がったことはキライ」(ミヤケマイ×TOKYO ACRYL)
・バッグ(ミヤケマイ×HOZUBAG Mfg.)
・新しい熨斗(ミヤケマイ×紙の留め具)、リボンがわりの紙の結束バンド(福永紙工株式会社+株式会社竹尾)
・撥水加⼯ふろしき「クマビーム」「もりのクマさん」(ミヤケマイ×むす美)
・ポストカード 「喫茶去」「寄物陳思」(ミヤケマイ×藤原製本株式会社)
・グリーティングカードセット 「二人でお茶を」「縁起魚」(ミヤケマイ×藤原製本株式会社)
・「網代編クラッチバッグ」(ミヤケマイ×⽵⼯房 喜節 細川秀章氏)
・「竹コロコロ」(ミヤケマイ×竹工房 喜節 細川秀章氏 × 柴田窯 柴田恭久氏)
■イベント内容
「ものがたりがはじまる Long Long Time Ago」の開催を記念して、ミヤケマイとゲストによるトークイベントを行います。第1回のゲストは東京藝術大学名誉教授、金沢21世紀美術館特任館長を務める秋元雄史さん、第2回のゲストには現代美術作家の椿昇さんに登壇いただきます。
第1回トークテーマ「日本の美と工芸」
開催日時|2023年12月28日(木)15時~16時30分
登壇者|ミヤケマイ、秋元雄史
予約リンク|https://eventmanager-plus.jp/get/4c7e0756eae531a7f143679a442d820a54cbf18d2ad45738aa2afffe67f3ab1f
申込開始日|12月21日(木)10:00~
第2回トークテーマ「日本の現代美術の過去とこれから」
開催日時|2024年1月9日(火)19時~20時30分
登壇者|ミヤケマイ、椿昇
予約リンク|https://eventmanager-plus.jp/get/9b04650c7b8b2c25e9f2768f9231d6729b5004dc44c2e1dc149790d1ebde6015
申込開始日|12月21日(木)10:00~
会場|銀座 蔦屋書店 BOOK EVENT SPACE ※展示会場とは異なりますので、ご注意ください。
参加料金|
トークイベント参加券:1,000円(税込)
トークイベント参加券+書籍(別冊ONBEAT「まるごと一冊ミヤケマイ」):5,500円(税込)
〈ゲストプロフィール〉
秋元 雄史(美術評論家)
東京藝術大学名誉教授、金沢21世紀美術館特任館長、国立台南芸術大学栄誉教授、美術評論家。1955年生。東京藝術大学美術学部卒業。1991年からベネッセアートサイト直島のアートプロジェクトに携わる。2004年より地中美術館館長、ベネッセアートサイト直島・アーティスティックディレクター。2007年4月〜2016年金沢21世紀美術館館長。2015年4月〜2021年東京藝術大学大学美術館館長・教授。2017年4月〜2023年3月練馬区立美術館館長。主なプロジェクト、展覧会は、「地中美術館」、「直島スタンダードⅠ、Ⅱ」(直島・香川)、「金沢・世界工芸トリエンナーレ」(金沢、台湾)、「工芸未来派」(金沢、ニューヨーク)、「ジャポニズム2018『井上有一』展」(パリ、アルビ・フランス)、「あるがままのアート 人知れず表現し続ける者たち」展(東京・日本)、「井上有一展」(北京、上海・中国)等。2021年から北陸三県を跨ぐ工芸祭『GO FOR KOGEI』をディレクション。著書には『武器になる知的教養 西洋美術鑑賞』、大和書店、『アート思考』プレジデント社、『直島誕生』ディスカバリー21など
椿昇(現代美術作家)
1953年京都市生まれ。京都市立芸術大学美術専攻科修了。京都芸術大学教授。東京芸術大学客員教授。
1989年サンフランシスコ近代美術館「AGAINST NATURE: JAPANESE ART IN THE EIGHTIES」に《Fresh gasoline》を出品。45回ベネチア・ビエンナーレ「アペルト」に参加(1993)。巨大なバッタのバルーン《インセクト・ワールド−飛蝗(バッタ)》を横浜トリエンナーレ2001で発表。個展に9.11以後の世界をテーマにした「国連少年展」水戸芸術館(2003)、「椿昇2004-2009 :GOLD/WHITE/BLACK」京都国立近代美術館(2009)、「椿昇展“PREHISTORIC_PH”」 霧島アートの森(2012)。瀬戸内国際芸術祭「醤+坂手プロジェクト」(2013)、「小豆島未来プロジェクト」(2016)、AOMORIトリエンナーレ2017、2018年からは「ARTIST‘S FAIR KYOTO」を創設してディレクターを務め、現代アートの新たなるプラットフォーム育成に注力。OCA TOKYOやユニバーサルミュージック本社、DMG森精機などのコーポレートコレクションディレクターも兼務している。
日本の伝統的な美術や工芸の繊細さや奥深さに独自の視点を加え、 過去・現在・未来をシームレスにつなげながら、物事の本質や表現の普遍性を問い続ける美術家。一貫したたおやかな作風でありながら、鑑賞者の既成の価値観をゆさぶり、潜在意識に働き掛ける様な作品で高い評価を得る。斬新でありながら懐かしさを感じさせるタイムレスな作品は、様々なシンボルや物語が、多重構造で鑑賞者との間に独特な空間を産 み出す。媒体を問わない表現方法を用いて骨董・工芸・現代美術 ・デザイン、文芸など、既存の狭苦しい区分を飛び越え、 日本美術の文脈を独自の解釈と視点で伝統と革新の間を天衣無縫に往還。
2008年パリ国立高等美術大学校大学院に留学。
京都芸術大学(旧京都造形芸術大学 )特任教授。
WEB|http://www.maimiyake.com
Instagram|https://www.instagram.com/maimiyakeyamanakausakichi/
Facebook|https://www.facebook.com/usakichi.yamanaka
時間:11:00~19:00 ※最終日は18時までとなります。
・12月30日(土)通常営業
・2023年12月31日(日):11:00~18:00
・2024年1月1日(月):休業日 (GINZA SIX休館)
・2024年1月2日(火):11:00~18:00
・1月3日(水)通常営業
レセプション|2023年12月28日(木)18:30~20:00 ※予約不要
会場:FOAM CONTEMPORARY
入場:無料
お問い合わせ:03-3575-7755(営業時間内) / info.ginza@ccc.co.jp
〈展示作品〉
会場にて12月28日(木)11時より販売します。
※作品はプレセールスの状況により、会期開始前に販売が終了することがあります。
〈新刊雑誌・グッズ〉
展開会場:銀座 蔦屋書店内 GINZA ART SQUARE
販売期間:2023年12月28日(木)~2024年1月17日(水)
※1月18日(木)~1月24日(水)の期間は、店内BOOK SPACEに場所を移して販売します。