【銀座蔦屋書店週間ランキング】
ファッション (2017年10月1日～10月7日)

週2回書籍の週間ランキングをコンシェルジュの解説付きでお届けします。
10月第1週は、どんな「ファッション」書籍がランクインしているのでしょうか。

和書・洋書それぞれのベスト3をご紹介します。

｜和書1位はあの紳士必需品カタログの決定版！

１位『紳士の名品50集』(小学館)

雑誌『サライ』に連載された「紳士のもの選び」が単行本になった本書。
イギリスのケンブリッジ大学で研究員として働いていた経歴のある服飾史の研究者、中野香織氏が「外見をつくるもの」「必携の小道具」「愛と休息を彩るもの」「日本の粋と心意気」の4つの章からなる、真のジェントルマンには、これを手にとって欲しいという品々50点を解説付きで紹介しています。

２位『AMETORA 日本がアメリカンスタイルを救った物語』(DU BOOKS)

アメリカで出版され、話題を呼んだ書籍『の待望の翻訳版！日本人は「憧れ」をビジネスにし、独自の文化と伝統を創ってしまった！
アメリカ人が忘れ去ってしまった、古き良き「アメリカン・トラディショナル・スタイル」を、日本人は憧れを持って取り入れ、大切に育て、進化させてきたのが「アメトラ」として日本に根付きました。アメリカ人デーヴィッド･マークス氏は、膨大な資料と多くのインタビューをもって、この不思議なファッション・ヒストリーを紐解きます。本当に面白いドキュメンタリーです。

３位『“71-84” Exhibition Catalog』(mo’des book)
※オンラインショップにて販売中

ピストルズ、マルコム＆ヴィヴィアン、セデショナリーズのファン必見の写真集！
1971-1984年。この期間に生み出されたファッション、音楽、アートなど様々なムーヴメントはアンダーグラウンドでありながら、今も人々をインスパイアしつづけています。
この時代にスポットを当てた展示が、神宮前のThe Massにて開催され、その展示の図録として製作されたのが、この圧倒的なボリュームを持つ全9巻・1468ページ・掲載800点以上に及ぶアートブックです。
初期UKパンク・ムーブメント、セデショナリーズ、マルコム・マクラーレン、ヴィヴィアン・ウェストウッド、ジェイミー・リード…このキーワードに反応する方は必見の写真集であることは間違いありません。1500部限定です。

｜洋書1位はファッションブランド「ART/C」のデザイナー、アートシ・イフラク！

１位『ARTC : Piece of Mind』(Kahl Editions)

エルサレム出身、パリやアムステルダム、モロッコなど世界中を旅する中で得てきたインスピレーションを元に、ダンスやパフォーマンスといった表現とともに発表してきたファッションデザイナーのArtsi Ifrach（アートシ・イフラク）。彼の作り出す洋服は、すべて1点ものであり、それらはまるでアートピースのような存在です。そんな今までに作り上げた作品を自身がモデルを務め、写真に収めたのがこの写真集です。
アートシ氏の「思いのかけら」を感じる事ができる、素晴らしい写真集です。

２位『The Little Dictionary of Fashion: A Guide to Dress Sense for Every Woman』(Harry N. Abrams)

この小さなグレーイッシュ・ピンクの布装の本は、クリスチャン・ディオールが残したすべての女性に向けての、エレガントになるためのファッション辞書です。
ページをめくると、A to Zで小物の使い方から、着こなしのヒント、アイテムの説明などクラシカルな写真とイラストで解説してある、とても可愛らしい1冊です。プレゼントに最適です！

３位『A.P.C. Transmission』(PHAIDON)
※オンラインショップにて販売中

1987年にジャン・トゥイトゥによって設立された「A.P.C.」。フレンチテイストのベーシックでシンプルなデザインを基本としながら、トゥイトゥの強いメッセージが時折滲み出すコレクションには熱烈なファンも多い。そんな「A.P.C.」が今年で30周年を迎えます。

「A.P.C. Transmission」と題されたこの作品集は、30年のブランドの歴史を振り返ると共に、A.P.C.が”伝え“続けてきた、言葉や形で表すことの出来ない”何か”を伝えようとしている。書籍は3部で構成され、ブランドを始める以前のジャンのバイオ的な章、これまで書いてきた文章を纏めた章、そして過去のアーカイブ。普通のカタログ的なものにしていないところもとてもジャン・トゥイトゥらしいです。書籍としてもとても素敵な仕上がり。

（ファッションコンシェルジュ）
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