【POPUP】墨と雪
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当店入口POPUPスペース 2023年04月21日(金) - 04月23日(日)
~墨と雪~
墨色と雪色、継承される伝統工芸技術とデザインの調和。
福岡の伝統工芸品上野焼 庚申釜から生まれた陶器ブランドです。
上野焼の歴史は1602年にさかのぼります。茶道の礎を築いた千利休から教えを受けた豊前小倉藩初代藩主・細川忠興と、李朝の陶工・尊楷の出会いから生まれた焼き物だけに、大きな特徴は茶会に用いる「茶陶」をルーツに持つことです。
また、開窯当初から、藩主が使うための特別な器を作っていたという、伝統と誇りも持ち合わせています。現在も、約400年の歴史に裏打ちされた品の良さ、格調高さを感じさせる器が次々と生み出されています。上野焼には、“質素で静かなもの”を意味する茶道の精神「侘び寂び」が色濃く反映されています。目立ちすぎず、それでいてどこか存在感はある。それが上野焼の一番の魅力です。
茶陶をルーツに持つため、一般的に薄作りで、軽いことが特徴にあげられますが、現代注目されているのが、たくさんの種類の釉薬を用いることで生まれる多彩さです。それはまさに、伝統は大切にしながら、さまざまな器作りに励んできた先人たちの努力と工夫。江戸時代から明治時代に変わり、藩制度がなくなった際、藩に守られていたことが逆に災いし、一度は途絶えかけた上野焼。
そんな苦難を乗り越えてきただけに、現状に妥協せず、時代と向き合い、進化を続けてきているのは現在の上野焼の強みです。代名詞ともいえる、銅由来の緑が印象的な釉薬を流れるようにかけた「緑青流し」など、表現の仕方は20種以上。多彩ながら、どこか趣がある器に長い歴史を感じていただければ幸いです。
- 場所 当店入口POPUPスペース