【インタビュー】第18回代官山人文カフェ 奥田太郎 × 三浦隆宏

代官山 蔦屋書店では参加者と対話をする代官山人文カフェを定期的に開催しています。


2022年7月19日(火)に第18回代官山人文カフェが開催されます。
2017年10月の代官山人文カフェの立ち上げ時から協力して頂いている、奥田太郎さんと三浦隆宏さんにお話しを伺いました。

※奥田太郎さん(奥田)・三浦隆宏さん(三浦)


Q1.宮野真生子さんの『言葉に出会う現在』(ナカニシヤ出版)は奥田さんが編者としてまとめられたとのことですが、どんな経緯で携わられたのでしょうか?

奥田:宮野さんは、学問の言葉を広げて、人と人のつながりを豊かにしていくのが好きな人でした。そのスピリッツを引き継いで、宮野さんと生前いろんな形で交流のあった人たち、宮野さんの遺した言葉と今後新たに出会う人たちと一緒に面白いことを企てる"PROJECTマキコミヤ"を2021年に立ち上げました。その出版企画第一弾が、今回の本です。あちこちに散らばっている面白い論考を一冊の本にまとめて、いろんな人に読んでほしいと思ったんです。当初思っていた以上にすごくいい本になったので、ぜひみなさんの大切な一冊に加えてほしいです。
 

Q2.お二人には、2017年10月に開始された第1回の代官山人文カフェの立ち上げ時からご協力いただいています。今までの回で印象に残った回を教えてください。

奥田:荒木優太さんと三浦さんが対談した第10回ですね。書き手としての言葉がたくさん溢れた回で刺激的だったと思います。

三浦:私は宮野さんの『出逢いのあわい』(堀之内出版)を題材にした第16回ですね。「日常を愛おしむとはどういうことか」をめぐって、久しぶりに対面オンリーで行なったのですが、参加された十数名の方々が自然と全員発言されてて、皆で対話の場を共有できた感が強かったです。


Q3.第18回では、『言葉に出会う現在』をめぐって「人として幸福に生きるとはどういうことか?」をテーマに皆さんと対話の時間を予定しています。参加の皆様へメッセージをお願いします。

三浦:このテーマは、宮野さんが(『言葉に出会う現在』第七章の)論文「母性と幸福」の最後で問うていた「女性が人として幸福に生きるとはどういうことか」に由来します。彼女が「なるほど!」と膝を打つような見解に皆で到達できるといいですね。

奥田:人文カフェは、参加者一人一人の思考にそれぞれ沈潜しながら、いろいろな言葉に出会う現在をじっくり味わう場です。言論人の目から鱗な言葉を聞くのも刺激的だと思いますが、たまにはスローに言葉と出会う体験も悪くないですよ。ぜひお越しください。





 
 

▼イベントのお申込みはこちら
https://store.tsite.jp/daikanyama/event/humanities/27506-1259430629.html

▼YouTubeでのイベント紹介はこちら
マキコミヤの祭り2022紹介(ゲスト:相澤伸依さん、三浦隆宏さん)
https://youtu.be/UJoNco4ug1c
 

【プロフィール】
奥田 太郎 (おくだ・たろう)
1973年生まれ。南山大学社会倫理研究所教授。 京都大学で哲学・倫理学を学ぶ。著書に『倫理学という構え:応用倫理学原論』(ナカニシヤ出版)、『失われたドーナツの穴を求めて』(さいはて社:共編著)など。

三浦 隆宏 (みうら・たかひろ)
1975年生まれ。椙山女学園大学人間関係学部准教授。
大阪大学で臨床哲学を学ぶ。著書に『活動の奇跡:アーレント政治理論と哲学カフェ』(法政大学出版局)、『アーレント読本』(法政大学出版局:共編著)など。

 

人文コンシェルジュ
宮台由美子

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