【フェア】熊乃屋阿野みやげ店 ~北海道民芸と木彫り熊~
建築・デザイン
蔦屋書店2号館 1階 ギャラリースペース 2020年03月10日(火) - 03月31日(火)
北海道の木彫り熊は、昭和30~50年頃に北海道観光ブームとともに土産物として大量に製造・販売され、そのなかで多くの職人も生まれてきました。
しかし、時代の流れや生活様式の変化とともに土産物としての需要が減り、技術の継承も十分になされないまま職人の高齢化などによって、木彫り熊の製造は消滅しつつあります。
そんな状況のなか、木彫り熊の価値やイメージが単なる土産物から少しずつ変わりはじめています。
しかし、時代の流れや生活様式の変化とともに土産物としての需要が減り、技術の継承も十分になされないまま職人の高齢化などによって、木彫り熊の製造は消滅しつつあります。
そんな状況のなか、木彫り熊の価値やイメージが単なる土産物から少しずつ変わりはじめています。
アイヌ文化の伝承・保全活動の盛り上がりや「八雲町木彫り熊資料館」の開館、アイヌの熊彫り職人・彫刻家である藤戸竹喜さんの日本各地での展覧会、また東京903会「熊彫図鑑」(プレコグ・スタヂオ)の刊行に合わせた貴重な木彫り熊の展示など、広い世代から新たな関心を集めています。
今回のフェアでは鮭を咥えた荒々しい姿の木彫り熊以外にも、土産物としてのチープなものから彫刻として巧みなものまで、その幅の広さや面白さといった木彫り熊の魅力をご紹介します。
今回のフェアでは鮭を咥えた荒々しい姿の木彫り熊以外にも、土産物としてのチープなものから彫刻として巧みなものまで、その幅の広さや面白さといった木彫り熊の魅力をご紹介します。
~木彫り熊のルーツについて~
北海道の木彫り熊の発祥にはふたつのルーツがあります。
ひとつはアイヌ民族の伝統文化にあります。アイヌの人々は、マキリという小刀で生活用具や神具にアイヌ文様やカムイ(神・魂)を彫刻で表現してきました。その技術をもちいて、1920年代から旭川市を中心に松井梅太郎ら上川アイヌによって土産物としての木彫り熊が始まりました。
もうひとつは、道南の渡島半島に位置する八雲という町。尾張徳川家・義親公がスイスで購入したペザントアート(農民美術)の木彫り熊を日本に持ち込み、八雲の農民たちに制作を奨励したことから始まりました。
冬の農閑期に制作することで楽しみながら収入にも繋がった木彫り熊は、その後北海道を代表する民芸として隆盛していくことになります。
【プロフィール】
熊乃屋阿野みやげ店 (くまのやあのみやげてん)
昭和40年頃創業。
北海道支笏洞爺国立公園内にある昭和新山にて北海道民芸を扱う土産店。 二代目店主の阿野洋二郎の頃より、店主自ら熊彫りとしても活動を続け、オリジナルの木彫り製品の商品開発など、木彫り熊、ニポポなどの北海道民芸の木彫り品を扱う木彫民芸品の製造・卸・販売店となる。
2018年12月に二代目店主の阿野洋二郎が亡くなり、現在は二代目店主の妻と娘が引き継ぐ形で北海道民芸の木彫り熊が残り続けるようにと土産店を営んでいる。 また、北海道民芸、木彫り熊の魅力をより多くの人々に伝えるために、全国で出張販売・展示も行っている。
- 会期 2020年3月10日(火)~2020年3月31日(火)
- 時間 7:00~深夜2:00(営業時間)
- 場所 蔦屋書店2号館 1階 ギャラリースペース
- 主催 代官山 蔦屋書店
- 問い合わせ先 03-3770-2525