【フェア】M, Through the Pandemic

アート
蔦屋書店2号館 1階 ギャラリースペース 2020年11月09日(月) - 11月15日(日)
インディペンデントな写真集レーベル「M」と、そのためのプラットフォーム「bookshop M」が設立されたのは2005年のこと。これは沈静化に向かう"日本の写真ブーム"に対するカウンターアタックでした。

山桜との出会いそのものである大森克己『encounter』と、金沢で男性ヌードを撮影した野村佐紀子『tsukuyomi』の2冊からはじまった「M」は、その後、森山大道との協働をもくろむ「M×M」の誕生などを経て、この15年間で50冊近くの写真集を刊行、いまや世界のコレクターが注視するレーベルへと成長しました。

大きな転機となったのが、2008年の「PARIS PHOTO」。
世界と直接向きあい、写真集を共に分かちあう環境に身を置くことで、「M」の志向は先鋭化していきます。以降、12年連続にわたり、写真の専門家やコレクターが集う世界最大級の写真フェアへ出展してきましたが、今年はパンデミックの影響で、残念ながら開催そのものが中止となりました。

これまで多くの写真家が、社会のうごめきを予感し、時代の波を受けとめてきました。不定型な現在を、写真集という物体としてかたちづくる「M」の試みは、世界に対する断固たる意思表示であり、歴史に切り込もうという介入行為でもあるのです。

今回のフェアでは、「M」の写真集とともに、「M」と交流の深い写真家のプリント作品や関連書籍を展示販売いたします。

いま、世界を覆う歴史的な災厄にわれわれはどう対峙すべきなのか。パンデミックをくぐりぬけたその先にあるのは何なのか。このセレクションを通して、クリエイターたちの態度に触れ、思考をめぐらせるきっかけをつかんでいただければと願っています。

Special thanks to:
Daido Moriyama Photo Foundation
MEM
POETIC SCAPE
KANA KAWANISHI GALLERY

shashasha
T&M Projects
MATCH and Company Co., Ltd.
 
【イベント&オンライン配信(Zoom)】M, Through the Pandemic 連続トークイベント
 

【プロフィール】
町口 覚 (まちぐち・さとし)
造本家
1971年東京都生まれ。デザイン事務所「マッチアンドカンパニー」主宰。日本を代表する写真家たちの写真集の造本設計、映画・演劇・展覧会のグラフィックデザイン、文芸作品の装幀など幅広く手掛ける。2005年、自ら写真集を出版・流通させることに挑戦するため、写真集レーベル「M」を立ち上げると同時に、写真集販売会社「bookshop M」を設立。2008年から世界最大級の写真フェア「PARIS PHOTO」に出展、世界を視野に日本の写真集の可能性を追求し続けている。造本装幀コンクール経済産業大臣賞、東京TDC賞など国内外の受賞多数。来春劇場公開されるドキュメンタリー映画「過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道」に出演している。
  • 会期 2020年11月9日(月)~2020年11月15日(日)
  • 時間 営業時間の通り
  • 場所 蔦屋書店2号館 1階 ギャラリースペース
  • 主催 代官山 蔦屋書店
  • 協力 Daido Moriyama Photo Foundation/MEM/POETIC SCAPE/KANA KAWANISHI GALLERY /shashasha/T&M Projects/MATCH and Company Co., Ltd.
  • 問い合わせ先 03-3770-2525

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