その生涯をかけて、「こころの問題」を考え続けた、臨床心理学者・河合隼雄(1928‐2007)。

魂とは何か？ 物語とは？ 心理療法という領域を日本で切り拓き、日本人初のユング派分析家として、箱庭療法を国内外で発展させた。

 

個々のクライエントの悩みに寄り添い、広く神話や昔ばなしなど、日本人の心の深層を探りつづけた――。

 

その多岐にわたる仕事と生涯をたどった、「別冊太陽 河合隼雄 たましいに向き合う」(平凡社)の刊行を記念して、本書監修者で臨床心理学者の河合俊雄さんと、若くより河合隼雄に親しみ、とりわけそのユング心理学研究に強い影響を受けた、占星術研究家・翻訳家の鏡リュウジさんをお招きして、「いま、河合隼雄を読むこと」をテーマにお話をうかがいます。 

 

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【プロフィール】
鏡リュウジ (かがみ・りゅうじ)
1968年、京都生まれ。占星術研究家・翻訳家。国際基督教大学大学院修士課程修了(比較文化)。10代の頃から占星術、秘教に関心をいだき、西洋占星術研究の第一人者として、雑誌、テレビ・ラジオ、講演など、さまざまなメディアを通して、占星術・占いの魅力を発信している。主な著書に『タロットの秘密』(講談社現代新書)、『占星術の文化誌』(原書房)、訳書にジェイムズ・ヒルマン『魂のコード』(朝日新聞出版)ほか多数。英国占星術協会会員、日本トランスパーソナル学会理事、平安女学院大学客員教授、京都文教大学客員教授。

 

河合 俊雄 (かわい・としお)
1957年、奈良生まれ。臨床心理学者、ユング派分析家。京都こころ研究所代表理事、河合隼雄財団代表理事、京都大学名誉教授。京都大学大学院教育学研究科博士課程中退、PhD(チューリッヒ大学)。河合隼雄は実父。近著に『夢とこころの古層』。臨床現場での心理療法の実践のみならず、文献・調査研究及び自然科学や宗教学などとの学際研究で、現代日本人の「こころ」と意識の問題を研究する。