【イベントレポート】小関裕太 新作写真集『Kiitos![キートス]~Yuta Koseki in Finland~ photo by Jun Imajo』刊行記念トークイベント
写真集『Kiitos! [キートス]~Yuta Koseki in Finland~ photo by Jun Imajo』装丁ビジュアル
12月1日、銀座 蔦屋書店のGINZA ATRIUM(中央イベントスペース)にて俳優・小関裕太が、3rd写真集『Kiitos! [キートス]~Yuta Koseki in Finland~ photo by Jun Imajo』の発売を記念したトークイベントを開催し、写真集では語れなかった裏話を存分に語った。聞き手は、銀座 蔦屋書店の写真コンシェルジュ・番場文章氏、本作の編集・企画プロデュースにたずさわった岡田有加氏、カメラマンの今城純氏(4部のみ参加)。
※本記事は、全5部開催のトークイベントの内容を一部抜粋・再編集したものです。
小関、豪華装丁に満足感「今までで一番重厚感のある写真集」
小関裕太(以下、小関): お越し頂きありがとうございます。今回発売した写真集はDVDも発売されているんですけど、DVDでも話しきれなかったことを、お二人のプロと一緒に色んな角度から話せていければと思います。
岡田有加氏(以下、岡田): ご購入頂いた方に感じて頂けたと思いますが、私も職業柄、色んな役者さんの写真集を資料代わりに買ったりします。紙自体、ペーパーレス化で高くなっていて価格を抑えるのが難しい時代です。どうせ作るのなら、我々も皆さんも長く手に取って頂けるような本を作れないのかな、余韻を残せないかと考えました。その思いに、裕太さんが応えてくれたかなと思っています。
小関: 良かったら、写真集をお持ちの方が多いので、一緒に写真を見ながら話を進めましょう。封を開けていない方は今ぜひ。
岡田: 写真集が完成して、裕太さんはどのような感想を抱きましたか?
小関: 今までも色々挑戦してきたんですけど、その中でも全く違う切り口からオシャレを追求したな、と思いました。今までで一番重厚感のある写真集になった実感があります。この間、文章さんから頂いた建築家の本がフィンランドの書店に置いてあって、それがまさにこういう布に焼印を用いた本でした。こういう本がもともと大好きだったので、自分の写真集もこういう形でまとまったんだという感動や興奮がありました。
番場文章(以下、番場): 日本の写真集ですと、布張りを使って刊行するのはありそうで少ないです。海外の洋書ですと、世界中に流通させるので流通量も多いというところで、布を使った高価な装丁でも割とお手頃の価格で提供できます。やはり日本国内に流通量が限られてしまうと、やりたくてもなかなかできない装丁になりがちです。ですので今回の写真集は非常に驚きですね。
小関: 小話をさせて頂きますと、写真集後半に書いてある写真集の説明が、もし英語表記だったら「うちで100冊買ってヨーロッパの本屋の店頭に置く」という話もあったんです。もし英語表記なら世界に届く本なんだなと感激しました。
岡田: 先日まで開催されていた写真展に足を運んでくださった方も、フィンランドにもれなく行きたくなったと思います。小関さんが訪れた場所をめぐれるガイドになっています。そこも写真集にはない味わいに仕上がったのではないでしょうか。
小関: 嬉しい……。
番場: 写真集拝見すると、一緒に旅している気持ちになりますよね。
小関: 実際、順番どおりに撮影していきました。
岡田: ちなみにフィンランドでも、ここ銀座 蔦屋書店のように、書店に行ったのですが、撮影していたら裕太さんが急に「ちょっと行ってきていいですか?」って言っていなくなってしまって、呑気に本を見ていました(笑)。「アアルト・カフェ」というお店です。
小関: 書店の中にはカフェがありました。フィンランドの有名な建築家のアルヴァ・アアルトさんがデザインした椅子やテーブルをふんだんに使っているカフェです。ブルーベリータルトとか売っていました。すごく上質な空間でした。
岡田: 「アアルト・カフェ」は海外第1号店が京都で12月にオープンします。興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
小関本人が撮影した写真も収録 カメラとの付き合い語る
岡田: 今回の写真集はダブルミーニングになっていまして、被写体ではあるけれども、彼自身がカメラを携えてカメラマンとしても旅しています。何か語りたい写真ありますか?
小関: 今回、フィンランドに行った理由としては、北欧に憧れがあって、その中でもフィンランドはベールに包まれているようなミステリアスな雰囲気を勝手に感じていました。
いつもカメラを持って旅するときって、行った先でどんなものが撮れるんだろうと考えます。初めての一人旅でニューヨークに行ったときは、LEDライトの色味や英語表記とかニューヨークっぽいものに憧れがあって写真を撮っていた部分がありました。あるいは、実際現地に行って撮影したときに、憧れが憧れじゃなくなるのか、どうなるのか知りたかったんです、実際ニューヨークに行ったら「あ、本物が撮れた」と思いました。それで日本に帰ってきたら、今まであまり好きではなかった電線が入ってしまう空の写真が日本らしいと感じて、じゃあ韓国に行ったらどんな写真が撮れるんだろうという風に撮っていました。
フィンランドでは、どんな写真が撮れるのかワクワク感がありました。いざ行ってみたら、ヘルシンキの中心街とか港とか活気があふれていました。今までちょっと暗い印象でしたが、ファインダーをのぞきながら、実際には明るいんだと感じました。そんな旅のスタートでした。
いつもカメラを持って旅するときって、行った先でどんなものが撮れるんだろうと考えます。初めての一人旅でニューヨークに行ったときは、LEDライトの色味や英語表記とかニューヨークっぽいものに憧れがあって写真を撮っていた部分がありました。あるいは、実際現地に行って撮影したときに、憧れが憧れじゃなくなるのか、どうなるのか知りたかったんです、実際ニューヨークに行ったら「あ、本物が撮れた」と思いました。それで日本に帰ってきたら、今まであまり好きではなかった電線が入ってしまう空の写真が日本らしいと感じて、じゃあ韓国に行ったらどんな写真が撮れるんだろうという風に撮っていました。
フィンランドでは、どんな写真が撮れるのかワクワク感がありました。いざ行ってみたら、ヘルシンキの中心街とか港とか活気があふれていました。今までちょっと暗い印象でしたが、ファインダーをのぞきながら、実際には明るいんだと感じました。そんな旅のスタートでした。
番場: そうなんですね。
小関: 撮って頂く場合、余計なものがないほうが良く映るという考えでした。例えばリュックや財布、カメラ。小道具がないほうがサラサラと見て頂ける写真に仕上がります。カメラを自分で持つ機会が現場でないんですよね。ドラマや映画でも、色んな場所に行かせて頂くと、カメラをどうしても構えたくなります。でもまわりの目もあるので、カメラはプライベートの趣味で、ちゃんと仕事しなきゃと考えています。でも今回は撮影ありきの作品だったこともあり、仕事の一環で正式にカメラを携帯できたことに感動しました。そこが今までと一味違いました。
番場: 写真を拝見させて頂いて、ブルーベリーとか街の道路標識とか、見たいもの・撮りたいものがはっきりされている印象を受けました。
小関: もっと聞きたいです!
番場: 小関さんの写真は、縦位置でも横位置でも通用するバランス感覚があります。知らず知らずのうちに、風景をデザインしながら切り取るのが上手です。デザインセンスあふれる方だからこそ、フィンランドを選ばれたのかなと感じました。
小関: ありがとうございます。今まで写真は、自分を知るツールだったんですよ。高校卒業してから、初めてデジタルカメラを購入して手にしました。ファインダーをのぞき、色味を変えたり画角を変えたりするうちに、自分の好み・性格と向き合っている感触がありました。旅と似ていて、自分の「好き」を知ることができると思ったのが始まりです。
今回のように写真展をして、皆さんに見てもらう、お届けするのが初めてです。だからそういう風におっしゃって頂けて嬉しいです。
今回のように写真展をして、皆さんに見てもらう、お届けするのが初めてです。だからそういう風におっしゃって頂けて嬉しいです。
番場: 写真を撮りながら自分を探すことと旅と重ねるのが、素敵で素晴らしいと思います。
小関: コンシェルジュさんから言って頂けると一層嬉しいです。
世界最北の駅でバク転、側転 小関は編集チーム泣かせ?
岡田: 今回、色んな質問を頂いています。
小関: まず、こちらですね。「フィンランド滞在時に一番心地よいと感じた時間帯はいつですか?」。いい質問ですね。フィンランドに行った時期が、6月8日を挟む4日間でした。今年は白夜が6月22日だったそうで、白夜にさしかかろうとしているタイミングでした。夜の8時に……。
岡田: 撮影2日目、海辺で撮影した時ですね。海から顔を出す裕太さんを撮りました。
小関:撮影が始まったのが夜7時くらいで、海にもぐったのが8時くらいです。自分自身、白夜を初めて体験しました。初めてのフィンランドでのピクニックでした。夜8時のピクニックというのも素敵でした。同じような体験をしたい思って、日本に帰ってからもピクニックするようになりました。フィンランドに行った際は、夏、夜8時のピクニックはおすすめです。
岡田: 次の質問はこちらです。
小関: 「写真集の中で一番お気に入りの写真はどれですか?」。
岡田: 今回、全部いいですよね(笑)。
小関: 一番は決めかねるんですけど、今思いついたのは駅の写真です。撮影2日目ですかね。
岡田: これは3日目の朝イチに撮ったもので、世界最北の地下鉄です。
小関: この駅でバク転と側転をしました。絶対、僕はこの駅で初めてバク転をした人だと自負しております(笑)。そんな瞬間の写真です。
岡田: フォトグラファーの今城純さんに、急にバク転とかするんで怒られてました。「言ってからやってくれ」って(笑)。ファンの皆さんでしたらご想像つくかと思いますが、そういう場面が多々ありました。編集チーム泣かせですね。
小関: ハハハ!ふと、ここで一番最初にバク転する男になりたいなと思ったんです(笑)。何度かシチュエーションを変えてやりました。
岡田: DVDをご購入の方は、DVDでその身体能力をご確認頂けると思います(笑)。
小関: 本当に自由にやらせて頂いたなと思います(笑)。次はこちらの質問です。「今回の写真集撮影の旅を経て、ご自身の写真に何か変化や影響はありましたか?」。今までは、自分を知るツールとして写真を撮っていました。自分のために、自分を知ろうとするツールでした。ファインダーをのぞきながら「どういうものが僕は好きなんだろう?」と、自分の性格や感性に向かい合っていました。それが、写真展ができるとなって、見て頂くからには、何を表現したらいいのか。撮る意味は何かよく考えました。
番場: 裕太さんの写真は、ファインダーをのぞきながら自分探しをする点が、写真にもよく表れていると思います。自分の見たい風景を、カメラを使って切り取っていらっしゃるのかなと感じました。
小関: 嬉しいです。
番場: あとは色味や構図の部分も好きです。
岡田: なぜそんなもの撮っているのかな、という謎の接写をしている瞬間がありました。でも出来上がったものを見たら納得しました。一つの作家性がありますね。
番場: そうですね。
小関: 例えば写真をカテゴライズするとしたら、他にどういう特徴がありますか?
番場: 小関さんの写真は、ストリートスナップの中でも、人物を撮るよりも自分が見たい風景を撮るスナップ写真です。ご自身の見たい角度とか、写真にコンセプチュアルなものを感じます。いつか、小関さんが撮った写真でまとめた写真集も刊行できたらいいですね。
岡田: そうですね。番場さんがおっしゃるように、裕太さんが撮ったものだけをまとめた写真集をいつかファンの皆様にお届けできる日が来ることを期待しています。
カメラマン・今城純氏が小関のスナップ写真絶賛「ジェラシー感じました(笑)」
岡田: ここからは、今回の写真集の撮影を担当した今城純さんも入り、4人でトークしていきます。
今城純(以下、今城): よろしくお願いします。
岡田: 裕太さんとの出会いは?
今城: 6、7年前、写真展のレセプションパーティーで身長が高い、ひときわ目立つ子がいるなと思ってマネージャーさん経由で挨拶して、その後、2019年のカレンダーの撮影を担当させてもらいました。
番場: 今城さんの写真集は、誰が見ても心地良い、かわいいと思える雰囲気が魅力です。
岡田: 補足すると、今回の写真集では裕太さんのカットのみ連続されているだけではなく、今城さんの風景カットも入れています。写真集のリズムを作ってくれていると思います。
今城: ありがたいですね……。そのあたりを踏まえて、ここまで自分の作家性を尊重して頂いて作れたのは、作り手側にとってすごく嬉しいです。裕太君も同じ立場で嬉しいじゃないですか。
小関: 嬉しいです。
今城純氏(左)と小関裕太(右)
今城: 今回に関しては、自分の中でも特別なものになりました。それぞれのプロフェッショナルが集まって、スタートからゴールまで、丁寧に皆で着地できたのが嬉しいです。いつもは一人で撮りに行って、感情の起伏がないまま撮るのが私のスタイルです。はしゃぎようがないんですよね。フィルムで撮っているから確認のしようもないです。俯瞰でもう一人の自分がいるくらいの冷静な心境でいつも撮っているので、すごく辛い作業が思い出として残ることが多いんですよね。帰ってきたらぐったりしているんですね。
小関: 僕が気になっていることが一つあります。今回初めて写真展を視野に入れて撮ったら、撮り方が変わった部分が出てきました。見られる意識ができました。ファインダーをのぞいて対面する自分の性格を知るためのツールだったけれども、それが大きく引き伸ばして、大きくプリントアウトする意味は何だろう、何を展示したいんだろうと迷いました。
今城さんの写真は、空振りしたりトリミングしたりせずとも、すごく説得力を感じました。「いいのが撮れたよ」と見せてもらうだけで、フィンランドの空気感と僕の感情が見える写真になっていたのが驚きでした。プロの写真を見たことで「あれ、僕こんな素敵な写真を撮れているのかな?」となりました。
今城さんの写真は、空振りしたりトリミングしたりせずとも、すごく説得力を感じました。「いいのが撮れたよ」と見せてもらうだけで、フィンランドの空気感と僕の感情が見える写真になっていたのが驚きでした。プロの写真を見たことで「あれ、僕こんな素敵な写真を撮れているのかな?」となりました。
今城: なるほどね。
小関: フィンランドではどんな意識で撮影していたんですか?
今城: 強く意識していたわけではありませんが、頭の片隅で写真展のことはもちろん考えていました。ただ写真集として成り立たせないといけないという使命、空気感を切り取ってほしいというミッションが先にあったので、いわば無意識の中で意識していました。何度かフィンランドにも行ったことがあり、(フィンランドと)裕太君との相性も合うと思ってはいました。初日からナチュラルに始まりましたよね。
小関: 僕は、フィンランドで接写をよくしていました。
今城: あぁ、けっこう撮ってたよね。
小関: 寄ると、フィンランドの写真だと全然分からないんですよね。初日にそれに気づいて、実は落ち込んでいました(笑)。フィンランドで撮る意味はすごく考えました。
今城: 今回は被写体としてだけではなく、作品として残さないといけないプレッシャーもあったことで、それがかえってキメキメになりすぎず、写真に素の裕太君が出て良かったですね。フレーミングを決めるとき、何も言わずにいいところにいてくれる。いいことをしてくれる。突然バク宙したり(笑)。
一同:ハハハ!
小関: 駅ですよね。
今城: うん。駅だけじゃなくて他でもやっていたよね。けっこうバク宙率が高かった(笑)。今回はキメキメカットがなくて、普段撮っている風景の写真と並べても、デザイン含めて違和感なく完成しました。フィンランドの空気感も伝わったかなと思います。
小関: 嬉しいです……。今回やらせて頂いた写真展は、体感を重視しました。せっかくだから空間全体をフィンランドにしてやりたい、フィンランドを持ってきました、という感じにしたいと最初から思っていました。完成した後、前情報なく今城さんの写真展を見たら、すごく洗練されていてプロだなと感じました。
小関氏が撮影した写真を展示した「キートス!! ベリー マッチ photo by Yuta Koseki」写真展の模様
今城: 逆に僕は、裕太君みたいな自由な発想がないのでうらやましかったです。
小関: えぇ!?
今城: 展示って、ここまで自由にやっていいんだと思いました。変に経験値が多すぎる分、僕は振り幅があまりないのかと思ったけど、裕太君はいい意味で経験値がなくて自由で、夫婦がピクニックの準備している写真がすごく好きです。ジェラシー感じました(笑)。
小関: やったー!
今城: 僕には撮れないなと思いました。裕太君の距離感ですね。いい写真ですね。
小関: 今日はよく眠れそうです。80年代のミノルタのフィルムカメラで撮りました。イタリアからフィンランドに行ったんですけど、イタリアに行く2日前にカメラを入れるケースを買いに行ったんですけど、見つけちゃって買った写真なんですよ。
今城: 直前に買ったんだ。
小関: 何が写るか分からない状態で撮りました。
今城: それも、写真にあざとさが出なくて良かったのかもしれません。個人的には、裕太君が撮った写真を見てみたいです。
今城氏から見た小関の魅力は「人間力」
番場: 皆さんから質問が寄せられているので、ここでまた質問にお答えください。「今年社会人になりました。会社でよく感性を磨けと言われます。裕太君の世界観も感性も好きなので、意識していることがあれば教えてください」。
小関: 僕は、親からの教えがあって「今日は台風だね。あなた、傘をささないで台風の中を歩きなさい。台風を感じなさい」と言われたのをよく覚えています。小さい妹と僕を連れて母親が、新浦安の草原を台風の中、歩いて体感した思い出があります。そういう積み重ねがありました。
今城: すごい素敵な環境で育っていますね。
写真集『Kiitos! [キートス]~Yuta Koseki in Finland~ photo by Jun Imajo』より
小関: 今城さんは?
今城: うちは普通のサラリーマンの一般家庭でした。僕自身も小さいときは写真とかやっていなかったです。大学から写真を始めたんですけど、理由は「面白そうだから」。写真にのめり込んでいたかとそうでもなくて、陸上をやっていたのでそっちに力を入れていました。
小関: 感性を磨く、というときに今城さんが意識していることは?
今城: すごく難しいですよね。上の人が言いがちですよね(笑)。無理やりしてもインプットできないので、好きなもの、興味あるものから掘り下げていったほうがいいと思います。仕事に直接つながらなくても、趣味としてやっていくと気持ちがどんどん入っていて、息抜きのツールとして、仕事に生かせるかもしれませんね。
小関: マネージャーさんから「『何かいい』ってあるでしょ? それはなぜいいのか知りなさい。『何かいい』を作りなさい」と言われました。いつも「何かいい」とは何か追求しています。
今城: それいいですね。なぜ朝焼けの空が好きなんだろうとか、なぜこのボタンは押すと気持ちいいんだろうとか普段見過ごしてきたことを「なぜ」の連続で考えていくと良いのではないでしょうか。徐々に何か洗練されていく部分があると思います。
岡田: 次、今城さんへの質問です。「裕太君を撮影していて今回分かった裕太君の魅力は何でしょうか?」。
今城: 魅力はですね、人間力ですね。僕が思うに、とりあえず人として好きというのが前提です。
小関: やった。
今城: とても素直で、裏表がない人なんですよね。旅って常にハイテンションでいられるわけではなくて、色々あって人間味が出るじゃないですか。疲れていたときも人間の嫌な部分が出てこないんですよね。だから人として好きですし、最大の魅力ですね。
同時発売されたDVD『Kiitos! [キートス] 〜Yuta Koseki in Finland ~』ビジュアル
番場: 最後の質問です。「今回今城さんが撮影した写真の中でも、裕太君が頭の後ろに手を置き、仰向けになっている写真がお気に入りです。裕太さんは、今城さんの写真の中でどれが一番お気に入りですか?」。
小関: 写真展では一番部屋の奥にあった、水の中から顔を出している見開きの写真です。大きくプリントアウトされていたのを見て圧巻でした。
今城氏撮影の「キートス!! ベリー マッチ photo by Yuta Koseki」写真展の模様
今城: このときテンションが上がっていて、一番たくさん撮っていました。
小関: まわりのフィンランド人の方が、おもむろに服を脱いで水着になって水の中に飛び込んでいった姿を見ました。僕はそのフィンランドの方々に触発されたところがありました。「負けない!」って(笑)。あとは3日目に撮影した寝転がっている写真です。あとはスペシャルバージョンにあるスナフキンカットが「なんかいい」でした(笑)。
今城: 嬉しいです(笑)。
番場: 質問は以上です。
小関: お越し頂きました会場の皆さん、本日はありがとうございました!
文:桜井恒ニ
【プロフィール】
小関 裕太 (こせき ゆうた)
1995年6月8日、東京都出身。NHK『天才てれびくん MAX』(06~8年)などで子役としてキャリアをスタート。舞台『ミュージカル・テニスの王子様』(11~12年)で注目を集め、以降も、ドラマ『ごめんね青春!』(14年)『ホテルコンシェルジュ』(15年)などに出演。2016年は、舞台『DNA-SHARAKU』でナオト・インティライミとW主演を務め、話題のミュージカル『わたしは真悟』(原作:楳図かずお)にも出演。
2017年には映画『覆面系ノイズ』、2018年には『ちょっとまて野球部』、『曇天に笑う』、『わたしに××しなさい!』、ドラマ『ゼロ 一獲千金ゲーム』などに出演。そしてNHK連続テレビ小説『半分、青い。』での個性的な役を演じ話題になる。2019年には映画『サムライマラソン』、『“隠れビッチ"やってました。』、ドラマ『死亡フラグが立ちました!』などに出演し活躍の場を広げている。2020年には1月に映画「シグナル100」、7月には約3年ぶりのミュージカル「四月は君の嘘」を控えている。