【菅原敏 詩集『かのひと 超訳 世界恋愛詩集』×五人の陶芸家】結城彩×李白「月下独酌」編

5人の陶芸家が、詩集『かのひと 超訳 世界恋愛詩集』から一遍の詩を選び、その詩にインスパイアされ制作した作品を、銀座 蔦屋書店BOOK(文具)にて展示販売いたします。(3月20日(火)~)
発売を記念し、李白の「月下独酌」を選んだ結城彩さんにインタビューを行いました。

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結城さんの作品には、「天のうつわ」という屋号が表すように、どこか宇宙や夜空を彷彿とさせる世界観があります。そんな彼女が、李白の「月下独酌」を選んだのも必然だったように感じます。月明かりの下でひとり酒を飲む。盃に注がれた酒に映る月や、地面に落ちる影…。次々と浮かぶ美しい情景にふさわしい、もはやこれ以外はないと思えるような、凛とした酒器を編み出してくれました。

-なぜこの詩を選んだのですか?
結城:遥かな宇宙の下では、生も死も関係無く続いていくことができる。繰り返し読んで何度も新たな発見がある詩だったからです。自分自身、宇宙や空は制作のインスピレーションの源になっています。そうした意味でも「月下独酌」はその世界観に最も共鳴できる詩でした。

-この詩をどのようにイメージ(器)に転換されたのか教えてください。
結城:月下独酌に決めてから、ずっと李白の事を考えていました。自分自身に対してとても厳しい人、穏やかで孤独な人。孤独を楽しむのってどういう感じだろうと、月明かりの下での独酌をイメージしながら作りました。

-選ばれた作家(詩人)について、何か思い入れやエピソードはあれば教えてください。
結城:李白の生涯についてはあまり詳しい資料が無いようですが、「詩」を書く為に最良の生き方とは何かを常に自問自答していた人のように思います。

-今回、詩から器を作ってみて、いかがでしたか?率直な感想を教えてください。
結城:とても難しかったですが、楽しかったです。

-ありがとうございました。

【プロフィール】
結城 彩 (ゆうき あや)
石川県生まれ。石川県立九谷焼技術研究所卒業。国内ギャラリー、百貨店での個展、グループ展に多数参加。紫や白と緑と黒のグラデーションといった、絶妙な色使いが印象的。生まれ育った地であり、創作の拠点とする石川県能美市の自然にインスピレーションを受けた作品は、「天の」と名付けられるように宇宙や空の景色を彷彿とさせる。

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構成:銀座 蔦屋書店 石谷

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