【フェア】博多人形師 中村弘峰「祈りを形に」

アート
BOOK売場(アート) 2019年12月26日(木) - 02月15日(土)
祈りを形に。
400余年の長い歴史と伝統を持つ博多人形は、素焼きの人形に繊細な絵付けが施された福岡県の伝統工芸品です。
その歴史は古く、1600年(慶長5年)、筑前福岡藩初代藩主・黒田長政が福岡舞鶴城を築城した際に、瓦職人の三代目 正木宗七が優れた名品を献上したものの中に瓦用粘土で作られた人形があり、それが起源とされています。その後、1818年(文化15年)以降に、七輪屋 中ノ子吉兵衛が、鮮やかに彩色した素焼きの人形を庶民に広めたのが、博多人形の原型と言われています。
明治になり、1890年(明治23年)に開催された第三回内国勧業博覧会で表彰された際の表彰状に「博多人形」と記されていたことで、その名が世に広まり、さらに1900年(明治33年)には、パリ万国博覧会で世界各国から高い評価を受け、日本を代表する人形として「博多人形」の名声がより広く世界へと広まりました。現代では、福岡県が誇る無形文化財のひとつとなっています。
 
人形師 中村弘峰は、1986年、明治時代から続く博多人形師の四代目として生まれました。東京藝術大学 大学院修士課程を修了した2011年からは、父である人形師 中村信喬に師事。家業を継ぎ、人形師として博多人形の伝統を今に受け継いでいます。
 
「人の祈りを形にしたものが人形」と語る中村は、伝統を重んじながらも現代の要素を取り入れ、斬新な作風で新たな挑戦を続けています。
中村の代表作のひとつであるアスリートシリーズは、五月人形のモチーフとなった金太郎や桃太郎の代わりに、現代のヒーローであるスポーツ選手をモチーフとした人形です。子どもが健やかに育ってほしいという「祈り」が込められた五月人形を、現代の感性で制作した人形は、大切な誰かの幸福を願う、今も昔も変わらぬ時代を超えた普遍的な「祈り」を形にしています。
 
銀座 蔦屋書店では、中村人形のなかでも人気の高いアスリートシリーズの作品『黄金時代 波千鳥』をはじめ、「江戸時代の人形師が現代にタイムスリップしたら」というユニークな発想から生まれ、動物に日本の伝統文様を施した『御伽白大猩々(おとぎしろごりら)』、豪華絢爛な装飾用の羽子板 左義長羽子板から着想を得た『剣玉 つばめ返し』など、選りすぐりの作品を取り揃えました。日本が誇る伝統と現代の感性が融合した中村人形の世界をぜひご覧ください。
 
 
白い肌に凛とした表情で何かを見据える野球のキャッチャーや思わず天を仰いだアメフトプレイヤーなど、古典の日本人形に現代のアスリートを掛け合わせた作品を作るようになって数年が経った。
なぜ人間は人形をつくる必要があるのか?
人形師の家系に生まれた僕が子供の頃から感じている不思議。この問いについての明確な答えは、今はまだ持ち合わせていない。
ただ、胡粉の艶が光る白い人形が一生懸命ボールを投げる姿や、緑の目をした極彩色の動物たちを作るとき、時間も忘れて夢中になっていて、もうその答えを完全に悟ったような気分になっている。でも、気づくとその感覚がスーッと引いて、掴んだものは手にはない。そして目の前には、またひとつ溌剌とした新しい人形が立っている。
僕の作品はこうやってできている。本当に狐につままれた気分だ。願わくはあなたにも僕が見た白昼夢のような、時間を忘れる人形の世界を感じてほしい。
中村 弘峰
 
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[プロフィール]
中村 弘峰 / Hiromine Nakamura (なかむら ひろみね)
1986年  福岡県生まれ
2009年  東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
2011年  東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
 
個展
2014年  人形師中村弘峰展「スサノオ〜神々の肖像〜」 ギャラリーマルヒ/東京
2018年  「Tiny spirits」現代陶芸釉里/福岡
2018年  「MVP(Most Valuable Prayers)」日本橋髙島屋 美術画廊X/東京
2019年  「SUMMER SPIRITS」 POLA MUSEUM ANNEX /東京
 
グループ展
2009年  「アトリエの末裔あるいは未来」 台東区書道博物館/東京
              「彫刻の五・七・五」 沖縄県立芸術大学/沖縄
2010年  「東方三博士の彫刻」展 藝大アートプラザ/東京
              「PLAYROOM~ゲエムは生活の頂点だった~」 Gallery artsynapse/東京
2011年  帰ってきた りったいぶつぶつ展 ~現代作家による立体アート~
              Bunkamura Gallery/東京
2012年  豊福智徳プロジェクト「風化物」出品 太宰府館/福岡
2014年  MOA岡田茂吉賞新人賞部門招待出品「蒼森(そうしん)」 MOA美術館/静岡
  • 会期 2019年12月26日(木) - 2020年02月15日(土)
  • 時間 10:00~22:30(営業時間)
  • 場所 BOOK売場(アート)
  • 主催 銀座 蔦屋書店
  • 問い合わせ先 03-3575-7755
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