【展示】吉川博也 作品展「艶・縁・宴」

アート
2023年02月04日(土) - 02月24日(金)
京友禅の染匠でアーティスト活動も行う吉川博也の作品展「艶・縁・宴」を、店内インフォメーションカウンター前にて2023年2月4日(土)〜2月24 日(金)の期間に開催。新作を含む10点を展示します。
 
安土桃山の昔から女性を美しく彩ってきた、日本を代表する伝統工芸のひとつ、京友禅。吉川博也は、創業140年の染匠(せんしょう)として、高度な技術をもった職人とともに、数々の着物を生み出してきました。

今回の展示で吉川は、伝統技法をそのまま用いて、着物ではなくアート作品として、女性の「美」「艶」を表現することに挑戦しました。
曲線と吉祥文様が特徴の友禅模様。彼は、その伝統と女性のうちに、曲線の美しさという共通点を見出します。女性が身にまとう着物においては、女性そのものが描かれることはありませんが、この試みによって吉川は、女性そのものと文様を混然と描き、艶やかで美しい世界を表現しています。 

友禅は、絵柄を生地に染め込んでいきます。線を引き、色を挿し、蒸して、水で流す。この工程を何度も繰り返し、正絹に染め重ねたことで生まれる色層の厚み、その醸し出す世界はとても透明でありながら重厚です。
今回のアート作品も、これらの⼯程を経て、20数名の京友禅の職⼈たちの卓越した技術が作品として昇華されています。

引き継がれてきた伝統から生まれる、新たな表現。吉川博也の描く、艶やかな世界をご堪能ください。
 
《TSURU HIGH HEELS》600×600 mm 酸性染料 シルク 2022
 
【京友禅について】
京友禅の歴史は、元禄時代(1688~1704年)から始まります。京都知恩院前に住んだ扇絵師宮崎友禅斎に由来し、絵画的で自由な曲線や色を染め出す技法を生みました。
当時、幕府から奢侈禁止令(しゃしきんしれい)という庶民の贅沢を制限する禁令が出されており、着物では金銀の刺繍や絞り染めの「総鹿の子」などの贅沢な素材や製法をもちいた着物は禁止されていました。そのため、色数が多く絵画調の模様を着物に染める友禅染は、それらに代わるおしゃれとして、町人文化の栄えた江戸時代の中期に盛んに行われるようになりました。

【染匠について】
 手描き友禅は、意匠考案・下絵・糊置き・引染・挿友禅など少なくとも約10~15工程に分業化され、多くの職人の手で制作されます。染匠はその創作の起点となり、着物づくりの全工程を取り仕切り、統括するプロデューサーです。
 
[アーティストプロフィール]
吉川博也
1967年 京都に生まれ。1986年に18歳で家業の染匠を継承すべく同業他社へ入社。10年間の修行を経てのれん分けを許され、創業140年の家業である吉川染匠の四代目として現在に至る。
京都に生まれ育ち養われた感性と、京都の職人と共に京都で作りあげられたものこそ京友禅と考え、糸目友禅染を主体に絞り染、引染めぼかしを一枚の着物の中に渾然と溶け込ませ、本格的で安心感のある現代空間にマッチしたきもの創りを目指す。
 
 
《TORA ONNA》600×600 mm 酸性染料 シルク 2022
 
[販売について]
展示作品は、銀座 蔦屋書店店頭、アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」にて販売いたします。
店頭|2月4日(土)10時30分より販売開始
オンライン|2月5日(日)10時30分より販売開始
※作品はプレセールスの状況により展覧会会期開始前に販売が終了することがあります。


また、店頭では、パリのエスプリと吉川染匠がコラボレーションした吉祥文様が美しい「Chocolat de 吉祥」のチョコレートも合わせて販売いたします。
\オンラインストアで購入する/
2023年2月5日(日)10:30~販売開始
 
  • 会期 2023年2月4日(土)〜2月24日(金)※終了⽇は変更になる場合があります。
  • 時間 当店Webサイトをご確認ください。
  • 会場 銀座 蔦屋書店インフォメーションカウンター前
  • 主催 銀座 蔦屋書店
  • お問い合わせ 03-3575-7755(営業時間内) / info.ginza@ccc.co.jp
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