【展覧会】篠原愛 個展「coexistence」

篠原愛個展「coexistence」を店内アートウォールにて、2024年10月5日（土）～10月25日（金）の期間に開催します。

篠原愛は、花や金魚のような可愛らしいモチーフや血や臓物、異形の存在を油彩で描き、現代を生きる人間の姿を表現するアーティストです。幼少期から親しんでいた漫画やアニメの影響と、高校、大学で学んだ油画と古典技法によって、巧みな技術と構図で物語性溢れる独自の世界観を作り出しています。2017年にVOCA展に入選して以降、今回が7年ぶりの個展となります。本展では、コロナ禍に翻弄されながらもウィルスと共存して生きる現代の人間の姿を描いたシリーズを4点展示します。メインビジュアルとなっている新作『令和アマビエアマビコ之図』は、生活様式の変化にともない自身が経験したことや思考したことを、表現として深化させながら5年の月日をかけて制作されました。

 

[アーティストステートメント]
今回の作品はコロナをテーマにした、「covid-series」の中のひとつです。私がコロナ禍で実体験したこと、思考したこと、それら全てを昇華し、コロナと共存していくことになった世界を表現しました。作中の少女達は現代に生きる我々人間の象徴です。マスクをつけ、iPadやスマホを持ち、ネットの情報に翻弄されています。巨大に描かれた生物は、アマビエとアマビコ。疫病退散の願掛けとしての妖怪です。背景に浮かぶ丸い模様はコロナウィルスの電子顕微鏡で撮影された画像を紋様化したもの。新種のウィルスを恐れつつも、それと共存していかざるを得なくなった世界を、はやく受け入れられますよう。そんな願いを込めました。

篠原愛

 

[アーティストプロフィール]

鹿児島県に生まれ、2007年に多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業。 幼い頃から、多くの漫画やアニメなどのカルチャー、日本美術に接し、影響を受けつつ、高校・ 大学では西洋絵画の油彩・古典技法を学ぶ。現代に生きる人々を象徴した人物を主なモチーフ に、独特の創造力と確かな描写力、技術力で、その時代に自分が感じたイメージを表現した作品を制作する。 大学在学中に村上隆氏主催の「GEISAI#10」（東京ビックサイト） で審査員賞を多数受賞。それをきっかけに作家の道を志す。卒業後は国内外のギャラリーや美術館で展示を重ねる。 主な展覧会に「恐竜図鑑展」兵庫県立美術館/上野の森美術館（2023）、「フロム・ジ・エッジ― 80年代鹿児島生まれの作家たち」鹿児島市立美術館（2021）、「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」森アーツセンターギャラリー（2017）、「VOCA展 2017」上野の森美術館（2017） 「第 28回 損保ジャパン美術財団 選抜奨励展」損保ジャパン東郷青児美術館（2009）など。 2017年初作品集「Sanctuary」復刊ドットコム 出版。現在、女子美術大学非常勤講師。

[作品販売について]
展示作品は、10月5日（土）10:30より店頭にて販売します。
アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」では、10月7日（月）12:00より販売します。
※作品はプレセールスの状況により展覧会会期開始前に販売が終了することがあります。