【展覧会】弓指寛治「4年2組」展
アート|FOAM CONTEMPORARY
FOAM CONTEMPORARY 2025年06月28日(土) - 07月23日(水)
弓指寛治による「4年2組」展を6月28日(土)より開催。子どもの日常目線に立って地域に潜む戦争の記憶や遺構を考えた日々の新作群を公開。
日時|2025年6月28日(土)第1回13:00~14:00、第2回15:30~16:30
会場|FOAM CONTEMPORARY
ワークショップ講師|吉田倫実(音楽専科主任教諭)古賀久貴(図工専科教諭)
定員|各回12名様程度(定員になり次第受付終了)
参加料|無料
協力|株式会社 鈴木楽器製作所
タイトル|八谷和彦×弓指寛治「ヒコーキと青空——小学生に戦争の記憶を伝える」
日時|7月6日(日)19:00~
主催・会場|ゲンロンカフェ(東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F)
※イベント詳細やお問い合わせにつきましては、ゲンロンカフェの公式ホームページよりご確認ください。
店内アートスペースFOAM CONTEMPORARYにて、弓指寛治による個展「4年2組」を2025年6月28日(土)~7月23日(水)の期間に開催します。
弓指寛治はこれまで、岡本太郎現代芸術賞〈敏子賞〉(2018)、あいちトリエンナーレ2019への出展、絹谷幸二芸術賞(2025)などで評価され、注目を集めてきたアーティストです。直近では国立西洋美術館特別展「ここは未来のアーティストたちが眠る場所となりえてきたのか?」(2024)で、山谷のドヤと上野のホームレスを主題とした作品を発表。絵筆を手がかりに日常へ分け入ることで社会と歴史のひだをほどき、独自の視点へ編み直す姿勢が多くの共感を呼びました。
本展で公開するのは、弓指が現在取り組んでいるプロジェクトの「進行形」の様子です。学校連携プログラム「アーティストが学校にやってきた」(※)を通じて、弓指が昭島市立光華小学校4年2組のクラスメイトとして通学しながら制作した新作群を発表します。
「子どもと戦争」について考えることを企図されて始まったプログラムに対し、弓指は深く子どもたちと関わるため、自ら児童の「クラスメイト」になることを提案しました。そして半年前から、朝の登校から下校の時間まで、授業時間だけでなく、休み時間の鬼ごっこも一緒にし、10歳の小学生と同じ目線に立つ日々を過ごしています。これまでには児童とともに防空壕跡などを巡るなど、過去と現在を重ねる対話を続けてきました。そうして、地域に潜む記憶や遺構を子どもの日常目線から掘り起こすことで、この経験を共にオルタナティブな物語へと紡いでいこうとしています。
本展では、こうした体験を礎に生まれた作品群が立体的に展示されます。それぞれの作品には、弓指が実際に会い、共に過ごした人々から得た学びや、そのときの感情が織り込まれています。教科書や記念碑とは異なる、アートならではの言語で紡ぎ出される「もうひとつの歴史の継承」をぜひ会場にてご覧ください。
※学校連携プログラム「アーティストが学校にやってきた」は、東京アートポイント計画「多摩の未来の地勢図」の一環として実施しています(主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、特定非営利活動法人アートフル・アクション)。
本展で公開するのは、弓指が現在取り組んでいるプロジェクトの「進行形」の様子です。学校連携プログラム「アーティストが学校にやってきた」(※)を通じて、弓指が昭島市立光華小学校4年2組のクラスメイトとして通学しながら制作した新作群を発表します。
「子どもと戦争」について考えることを企図されて始まったプログラムに対し、弓指は深く子どもたちと関わるため、自ら児童の「クラスメイト」になることを提案しました。そして半年前から、朝の登校から下校の時間まで、授業時間だけでなく、休み時間の鬼ごっこも一緒にし、10歳の小学生と同じ目線に立つ日々を過ごしています。これまでには児童とともに防空壕跡などを巡るなど、過去と現在を重ねる対話を続けてきました。そうして、地域に潜む記憶や遺構を子どもの日常目線から掘り起こすことで、この経験を共にオルタナティブな物語へと紡いでいこうとしています。
本展では、こうした体験を礎に生まれた作品群が立体的に展示されます。それぞれの作品には、弓指が実際に会い、共に過ごした人々から得た学びや、そのときの感情が織り込まれています。教科書や記念碑とは異なる、アートならではの言語で紡ぎ出される「もうひとつの歴史の継承」をぜひ会場にてご覧ください。
※学校連携プログラム「アーティストが学校にやってきた」は、東京アートポイント計画「多摩の未来の地勢図」の一環として実施しています(主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、特定非営利活動法人アートフル・アクション)。
[アーティストステートメント]
「子どもと戦争」について考えて欲しい、というデカすぎる依頼を受けて僕は昨年11月末から昭島市立光華小学校に通っている。
僕の希望で先生やアーティストといった「大人」ではなく児童として4年2組に転入した。
9歳か10歳の同級生達と一緒に授業やテストを受け、休み時間に鬼ごっこをし、給食を食べ、掃除をして下校する。あ、絵は図工準備室で描かせてもらっている。
4年生の日常は笑いとケンカと不平不満と遊びと勉強に溢れ、いそがしい。
むかし起きた戦争のことなんか考えている暇はない。
そんなことより昼休みは鬼ごっこをやる?こおり鬼かふえ鬼か、どっち?
げ、3時間目算数かよ、だりぃー!
登下校や授業中、昭島の街を低空で爆音を轟かせながら米軍の輸送機が飛んでいく姿を何度も見た。
最初はうわー、と思ったけどそれもすぐに慣れた。
80年前に終わった日本の戦争を今の子ども達にどうすれば伝えることができるのか?
全然わからないまま僕は小学校に通い続けた。
弓指寛治
僕の希望で先生やアーティストといった「大人」ではなく児童として4年2組に転入した。
9歳か10歳の同級生達と一緒に授業やテストを受け、休み時間に鬼ごっこをし、給食を食べ、掃除をして下校する。あ、絵は図工準備室で描かせてもらっている。
4年生の日常は笑いとケンカと不平不満と遊びと勉強に溢れ、いそがしい。
むかし起きた戦争のことなんか考えている暇はない。
そんなことより昼休みは鬼ごっこをやる?こおり鬼かふえ鬼か、どっち?
げ、3時間目算数かよ、だりぃー!
登下校や授業中、昭島の街を低空で爆音を轟かせながら米軍の輸送機が飛んでいく姿を何度も見た。
最初はうわー、と思ったけどそれもすぐに慣れた。
80年前に終わった日本の戦争を今の子ども達にどうすれば伝えることができるのか?
全然わからないまま僕は小学校に通い続けた。
弓指寛治
会期初日には、昭島市立光華小学校の先生によるワークショップを開催
「4年2組」展の開催に際して、昭島市立光華小学校の音楽と図工の先生による「授業」をアレンジしたワークショップを展覧会会場にて行います。トーンチャイムを使った音楽の授業と折紙を使った図工の授業にご参加いただけます。年齢制限はなく、どなたでも参加できるワークショップとなっています。もう一度小学校の「授業」を受けてみたい方はもちろん、今学校で「授業」を受けている方など、皆様のご参加をお待ちしております。
[ワークショップ]
※音楽と図工をセットでご参加いただく1時間の内容となります。
■音楽「トーンチャイムで音あそび」所要時間30分
どなたでも簡単に楽しめるトーンチャイムを使ったワークショップです。
みんなで協力しながら音楽を奏でましょう。
■図工「カラスのカーくん大家族」所要時間30分
折り紙を使って、おしゃれなカラスのカーくんをつくる簡単な工作です。
※音楽と図工をセットでご参加いただく1時間の内容となります。
■音楽「トーンチャイムで音あそび」所要時間30分
どなたでも簡単に楽しめるトーンチャイムを使ったワークショップです。
みんなで協力しながら音楽を奏でましょう。
■図工「カラスのカーくん大家族」所要時間30分
折り紙を使って、おしゃれなカラスのカーくんをつくる簡単な工作です。
日時|2025年6月28日(土)第1回13:00~14:00、第2回15:30~16:30
会場|FOAM CONTEMPORARY
ワークショップ講師|吉田倫実(音楽専科主任教諭)古賀久貴(図工専科教諭)
定員|各回12名様程度(定員になり次第受付終了)
参加料|無料
協力|株式会社 鈴木楽器製作所
※定員に達し次第、お申込みは終了いたします。
※チケット販売サイト「イベントマネージャー」にてお申込み
お申込み期間:2025年6月20日(金) 12:00 - 2025年6月27日(金) 17:00まで
本イベントは終了いたしました。
※6月28日(土)は会場内でワークショップを開催するため展示構成を変更し、一部作品はご覧いただけません。ご了承ください。
[アーティストプロフィール]
弓指寛治 (ゆみさしかんじ)

Photo:山本晟嗣
1986年、三重県生まれ。名古屋学芸大学⼤学院修了。映像制作会社起業を経て、ゲンロンカオスラウンジ新芸術校の第一期生として学んでいた2015年に、母の自死を経験。以降、死者への鎮魂を主なテーマとする。著名人の自死、満洲国、路上生活者といった社会や歴史の暗部に焦点を当て、見る人の当事者意識に訴えかける鮮烈な作品群を発表。各地の芸術祭に運営側としても参加し、キュレーションに携わる。
「第21回岡本太郎現代芸術賞」敏子賞「VOCA展2021」佳作賞「第2回絹谷幸二芸術賞」奨励賞など受賞。
主な展覧会に「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」(国立西洋美術館、2024年)など。
「第21回岡本太郎現代芸術賞」敏子賞「VOCA展2021」佳作賞「第2回絹谷幸二芸術賞」奨励賞など受賞。
主な展覧会に「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」(国立西洋美術館、2024年)など。
■関連トークイベントのお知らせ
八谷和彦さんと弓指寛治さんによる初の対談イベントがゲンロンカフェにて開催されます。
戦争と死とテクノロジー、その関わりを美術はどう語り、こどもたちにどう伝えるのか。飛行機を描き続けてきた2人のアーティストが、飛行機というモチーフを手掛かりに、技術と記憶とアートについて語り合う貴重な対談です。当展覧会とあわせてぜひご参加ください。
戦争と死とテクノロジー、その関わりを美術はどう語り、こどもたちにどう伝えるのか。飛行機を描き続けてきた2人のアーティストが、飛行機というモチーフを手掛かりに、技術と記憶とアートについて語り合う貴重な対談です。当展覧会とあわせてぜひご参加ください。
タイトル|八谷和彦×弓指寛治「ヒコーキと青空——小学生に戦争の記憶を伝える」
日時|7月6日(日)19:00~
主催・会場|ゲンロンカフェ(東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F)
※イベント詳細やお問い合わせにつきましては、ゲンロンカフェの公式ホームページよりご確認ください。
https://genron-cafe.jp/event/20250706/
[販売について]
登壇者プロフィール
八谷和彦 KAZUHIKO HACHIYA

1966年生まれ。九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)画像設計学科卒業後、コンサルティング会社勤務の後、1997年にSo-netからリリースされた《ポストペット》の原案、開発ディレクションを務める。
1998年に(株)PetWORKsを設立。現在は東京藝術大学 美術学部 先端芸術表現科教授、東京藝大芸術情報センター長(2023〜)。
作品には《視聴覚交換マシン》や《ポストペット》などのコミュニケーションツールや、ジェットエンジン付きスケートボード《エアボード》やメーヴェの実機を作ってみるプロジェクト《オープンスカイ》などの乗り物のシリーズがあり、作品は機能をもった装置であることが多い。
1998年に(株)PetWORKsを設立。現在は東京藝術大学 美術学部 先端芸術表現科教授、東京藝大芸術情報センター長(2023〜)。
作品には《視聴覚交換マシン》や《ポストペット》などのコミュニケーションツールや、ジェットエンジン付きスケートボード《エアボード》やメーヴェの実機を作ってみるプロジェクト《オープンスカイ》などの乗り物のシリーズがあり、作品は機能をもった装置であることが多い。
会場展示作品は、6月28日(土)11:00より販売開始します。
※プレセールスの状況により会期開始前に販売が終了することがあります。
\オンラインストアで購入する/
- 会期 2025年6月28日(土)~7月23日(水)
- 時間 11:00~19:00 ※最終日は18:00までとなります。
- 定休日 月曜日 7月21日(月)も含む
- 場所 FOAM CONTEMPORARY
- 協力 昭島市立光華小学校、特定非営利活動法人アートフル・アクション
- 主催 銀座 蔦屋書店