【個展】ユアサエボシ「曲馬考」
― 銀座 蔦屋書店 ART PARTY 2019.06
アート
アートウォール・ギャラリー(6F スターバックス横展示スペース) 2019年06月01日(土) - 07月12日(金)
これからのアートシーンの担い手として注目すべきクリエイターを定期的に紹介する展覧会シリーズ、「銀座 蔦屋書店ART PARTY」。その第二回目としてアーティスト、ユアサエボシによる個展「曲馬考」を6月1日より開催します。
ユアサエボシは、大正生まれの架空の三流画家であるユアサエボシその人に擬態し、作品を発表するアーティストです。東洋美術学校絵画科卒業後、2017年に岡本太郎現代芸術賞入選、2018年に絹谷幸二賞を受賞、2019年に個展を成功させるなど、近年着実に評価を高めてきており、今後ますます活躍が期待されるアーティストです。
大正から昭和にかけて制作された絵画や挿絵にインスピレーションを得たシュルレアリスティックな彼の絵画は、当時生きたであろう架空の無名画家を現代の目から追いかけるという特異なコンセプトに基づいています。虚実ない交ぜで表現される作品世界は、ありえたかも知れない過去への眼差しであり、情報やコンテクストが目まぐるしく変化する現代の映し鏡であるかのようです。
「曲馬考」と題された本展では、同タイトルの新作絵画をメインにこれまでの代表的なシリーズを折りませて展示します。「曲馬考」はユアサエボシが幼少期に観たとされるサーカスの記憶を元に描かれた絵画です。タイムパラドクスの中で目眩を引き起こすような彼の作品世界をお楽しみください。
----------------------------------------------------------------------------------------------------
戦前に生まれていた架空の私を想像する。
架空の私は、1924年に生まれ、1987年に63歳で死去した。
画家を目指し16歳で福沢一郎絵画研究所へ通いシュルレアリスムと出会う。
戦後は進駐軍がもたらしたアメリカ文化の影響を受け、山下菊二らが結成した前衛美術会に参加し……、
これら架空の略歴を参照しながら、当時実際にありえたかもしれない作品を作り続けることで架空の画家を演じる。
制作を通して架空の人物が徐々に肉付けされていき、現実の私が死んだ後に
「ユアサエボシという架空の作家が本当にいた」という“嘘”を歴史の隙間に忍び込ませたい。
また現代と距離を取ることで、より多角的に現代を捉え直すことが出来ると考える。
展覧会のタイトルでもある「曲馬考」は、1933年9歳のとき両親に連れられて観たハーゲンベックサーカスで曲芸をする馬に心惹かれた記憶。
同時に感じた死に対する強烈な意識。これらの記憶を元に描いたとされている。
今展覧会は「曲馬考」と題された作品の他、紙芝居と同様のB4サイズに描いた「黒い紙芝居シリーズ」、戦時下の子供たちが愛読した雑誌『少年倶楽部』を使ったコラージュシリーズ、瓦に進駐軍の似顔絵を描いた「GHQ PORTRAITS」などを展示する。
(ユアサエボシ)
架空の私は、1924年に生まれ、1987年に63歳で死去した。
画家を目指し16歳で福沢一郎絵画研究所へ通いシュルレアリスムと出会う。
戦後は進駐軍がもたらしたアメリカ文化の影響を受け、山下菊二らが結成した前衛美術会に参加し……、
これら架空の略歴を参照しながら、当時実際にありえたかもしれない作品を作り続けることで架空の画家を演じる。
制作を通して架空の人物が徐々に肉付けされていき、現実の私が死んだ後に
「ユアサエボシという架空の作家が本当にいた」という“嘘”を歴史の隙間に忍び込ませたい。
また現代と距離を取ることで、より多角的に現代を捉え直すことが出来ると考える。
展覧会のタイトルでもある「曲馬考」は、1933年9歳のとき両親に連れられて観たハーゲンベックサーカスで曲芸をする馬に心惹かれた記憶。
同時に感じた死に対する強烈な意識。これらの記憶を元に描いたとされている。
今展覧会は「曲馬考」と題された作品の他、紙芝居と同様のB4サイズに描いた「黒い紙芝居シリーズ」、戦時下の子供たちが愛読した雑誌『少年倶楽部』を使ったコラージュシリーズ、瓦に進駐軍の似顔絵を描いた「GHQ PORTRAITS」などを展示する。
(ユアサエボシ)
----------------------------------------------------------------------------------------------------
〈銀座 蔦屋書店 ART PARTY〉
本企画では21世紀初頭の十数年間を日本のアートの変節点と捉え、来るべき時代のアートを探求します。銀座 蔦屋書店ならではのオープンな空間に展示される作品を通して、アーティストの新鮮で刺激的なアイディア、時代のアクチュアリティ、そしてアートそれ自体の醍醐味をより身近に感じていただくことのできる展覧会シリーズです。年齢やキャリアを問わず注目すべき様々なアーティストを取り上げていきます。
本企画では21世紀初頭の十数年間を日本のアートの変節点と捉え、来るべき時代のアートを探求します。銀座 蔦屋書店ならではのオープンな空間に展示される作品を通して、アーティストの新鮮で刺激的なアイディア、時代のアクチュアリティ、そしてアートそれ自体の醍醐味をより身近に感じていただくことのできる展覧会シリーズです。年齢やキャリアを問わず注目すべき様々なアーティストを取り上げていきます。
【プロフィール】
ユアサ エボシ(ゆあさ えぼし)
1983年千葉県生まれ。2005年東洋大学経済学部卒業。2008年東洋美術学校絵画科卒業。
ユアサ エボシ(ゆあさ えぼし)
1983年千葉県生まれ。2005年東洋大学経済学部卒業。2008年東洋美術学校絵画科卒業。
〈主な展覧会〉
2019年“プラパゴンの馬”(EUKARYOTE 東京)
2018年“シェル美術賞アーティストセレクション”(国立新美術館 東京)
2018年“Multi shutter”(EUKARYOTE 東京)
2017年“岡本太郎現代芸術賞”(川崎市岡本太郎美術館 神奈川)など
2019年“プラパゴンの馬”(EUKARYOTE 東京)
2018年“シェル美術賞アーティストセレクション”(国立新美術館 東京)
2018年“Multi shutter”(EUKARYOTE 東京)
2017年“岡本太郎現代芸術賞”(川崎市岡本太郎美術館 神奈川)など
〈主な受賞〉
2018年 第10回絹谷幸二賞など
2018年 第10回絹谷幸二賞など
- 会期 2019年6月1日(土) - 7月12日(金)
- 時間 10:00~22:30(営業時間)
- 場所 アートウォール・ギャラリー(6F スターバックス横展示スペース)
- 主催 銀座 蔦屋書店
- 協力 EUKARYOTE、スタートバーン株式会社
- 問い合わせ先 03-3575-7755