【フェア】漆とそのかたち

文具
文具売場 2021年09月01日(水) - 09月30日(木)
日本を代表する工芸である「漆(うるし)」をテーマに、更なる表現を追求する3つの作り手による作品をご紹介いたします。
創業以来200年以上、漆芸史上最良を目指してものづくりを続ける「輪島屋善仁」が生み出す、暮らしに寄り添う漆器。
本来分業が多いとされる漆器業界において、成型から仕上げまでを一人で行うことで独特の世界観と美しい曲線を備える「田中瑛子」の器。
漆は何かに塗るものという常識にとらわれず、独自の技法により漆の今までにないカタチを表現する「武藤久由」の「包」シリーズ。
古来より人々を魅了してきた美しいつやと柔らかな質感、使い心地。
「漆の面白さ」を未来に伝える作品たちを是非ご覧下さいませ。
 
[作家プロフィール]
漆作家 武藤 久由
1969 愛知県生まれ
1992 仏壇漆塗り職人の活動を開始
2004 漆作家としての活動を開始
2008 名古屋仏壇伝統工芸士に認定
2015 漆だけでつくられた器「thin」を発表
2020 漆とガラスが融合した器「包」を発表
 
23才の時、仏壇の漆塗り職人の道を歩み始めました。伝統技術を継承し、より良い漆塗りを目指し技を磨き続けています。
伝統工芸として、漆器が好きな人がいる一方、漆に触れる機会が少なくなっていることに危機感を感じていました。
35才の時、美しさとやさしさを兼ね備える漆の素晴らしさを少しでも多くの方に伝えてゆくために、漆作家として漆の新しい表現を探究し始めました。どうすれば漆が持つ力を発揮させることができるのか。たどり着いた答えは「漆は何かに塗るもの」という常識にとらわれないことにありました。試行錯誤を繰り返し、漆だけを塗り重ねてカタチにする技術を身につけました。その技術から生み出した作品が「包」です。
漆の新たな可能性に触れていただけると幸いです。

田中 瑛子
1983年 愛知県生まれ
2005年 愛知教育大学造形文化コース漆芸専攻卒
2010年 石川県挽物轆轤技術研修所専門コース卒業
2012年 独立「工房あかとき」設立
2013年~東京、NY、インドネシア、コロンビア、台湾、ドイツ、オランダ、シンガポール等で展示、技術指導など活動を広げている。
 
学生時代に漆芸に興味を持ち技術を求めて石川県に移住、以後製作活動の拠点とする。
本来分業で成り立つ漆器業界において、素地の成形から塗りの仕上げまでを一人でこなすことにより木目と漆を使った独特の世界観を作り出す。
近年は器だけでなくオブジェやウォールアートなどにも積極的に取り組み世界観を広げている。

輪島屋善仁
江戸・文化年間(1813年)創業。
以来200余年、職人は「人格崇高たるべし」との家訓のもと、漆芸史上最良のものづくりを目指し、技術と感性の向上を求める風土を育んできました。漆芸専門デザイン部門を設立し、新たな漆の美の創造を目指し活動。また最上の日本産漆を求め、岩手県浄法寺で漆の森づくりを行っています。
最良の器は、精緻な技を持つ名人・名工の分業のリレーにより誕生します。名品はそれらを取り締まる漆芸プロデューサーの審美眼、理念、文化力によって決まります。輪島屋善仁は漆芸プロデューサーとして、歴史上の名品に負けないものづくりをするべく、「材料・技・意匠」の3つにおいて常に最上のものを目指しています。
  • 会期 2021年09月01日(水) - 2021年09月30日(木)
  • 時間 当店Webサイトをご確認ください。
  • 場所 文具売場
  • 主催 銀座 蔦屋書店
  • 問い合わせ先 03-3575-7755
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