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天牛美矢子「偉大なるタムタム」綿にアクリルガッシュ、ビーズ、フェイクファー、68×65cm、2022

天牛美矢子 個展「偉大なるタムタム」

会期|10月8日(土)~10月23日(日)
時間|11:00~19:00 
定休⽇|⽉曜⽇
会場|銀座 蔦屋書店「FOAM CONTEMPORARY」
⼊場|無料

弊廊のお客様につきましては、本メールを入口でご提示いただければ10月7日(金)17:00~20:00のレセプションにご参加いただけます。皆様のご来廊をお待ちしております。

古書店に生まれ、幼い頃から物語の持つ魔力に触れてきた天牛美矢子。京都市立芸術大学では染織を専攻し、人の生活や文化に密接な関わりを持つ染織素材を用いた創作活動を行っています。挿絵を思わせるイメージを、キャンバスではなく布や革といった身近な素材を使い表現することで、作品に宿る物語と鑑賞者の距離感をなくすことに取り組み、本来物語を創造することが担ってきた原始的な力を見つめ直しています。
本展では、「偉大なるタムタム」というキャラクターを中心に、天牛の生み出す新たな物語をご紹介いたします。

 

本展に寄せて

実家が古書店なので、幼い頃からたくさんの本に囲まれ、 様々な物語に触れて育った。私にとって作品を作ることは物語を想像することに近い。 世の中の不条理、 悲しい過去、 社会への憤りに出会った時、 物語が小さく声を上げ始める。 私は聞き逃さないように気をつけて耳を澄ます。「道化師が伝えるニュース」「命懸けの言葉遊び」「 理想郷と呪文」「プロパガンダの悪魔」。現実が空想と混じり合い、生まれてくるナラティブを縫い合わせていくことで私は世界と向き合いたいと思っている。

不穏なニュースが絶えない日々の中で縫い上げていった作品たちは、今から思えば、ひとつひとつが厄除けの御呪い(おまじない)だったのかもしれない。縫い物の装飾には魔力があるという。「災厄を避けるために神秘的な力を帯びた護符に頼る」ことは、古来から多くの民族で行われてきた風習である。人が不安な気持ちの拠り所として超常的な存在の加護をたのむことは宗教の原型とも言えるだろう。

最近そういったテーマを漠然と考えていると、「偉大なるタムタム」というキャラクターがそこに立っていた。 私の不安な気持ちに寄り添うように。
彼を中心に展示がしたいと思った。
私は制作に取り掛かり、物語を想像し始めた。この「新しい偶像」のために。
果たして彼は私を、私たちを、救ってくれるのだろうか。
タムタム! タムタム! タムタム!
「どうぞ我らを救い給え。」

―天牛美矢子


天牛美矢子

1989年大阪府生まれ。実家が古書店を営んでおり、幼い頃から書籍に囲まれて育つ。2015年に京都市立芸術大学大学院を修了後、大阪を拠点に制作・活動。近年の個展に「Propagareの悪魔」(COHJU contemporary art、京都、2021)。自身の作品の制作のほか、近年はZINEの編集・発行にも取り組み、また2018年に開催されたグループ展「呪と祝」(KUNST ARZT、京都)ではキュレーターを務めるなど活動の幅を広げている。


作品の販売について

銀座 蔦屋書店店頭・アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」にて、10月8日(土)より販売いたします。
店頭|10月8日(土)11:00より販売開始
オンラインストア|10月8日(土)12:00より販売開始
※オンライン上での販売は、⼀部作品のみの取り扱いとなります。
※作品はプレセールスの状況により、会期開始前に販売が終了することがあります。


銀座 蔦屋書店 Ginza Tsutaya Books
東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6F
TEL: 03-3575-7755 MAIL: foamcontemporary@ccc.co.jp
GINZA SIX 6F,6-10-1 Ginza,Chuo-ku,Tokyo,Japan
Web site: https://store.tsite.jp/ginza/
Instagram:https://www.instagram.com/foamcontemporary/

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