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名和晃平作品“Throne”のご紹介

■Throneとは
グローバリゼーションが広がる現代では、多様性が社会の変化と発展に不可欠な要素となり、曾ての王権や王政のように、多くの人々がひとつの絶対的な価値や原理に染まることは稀になった。しかし、コンピュータや人工知能が加速度的に進化を遂げ、絶対的な知性を誇るようになる時、私たちの社会全体、ひいては国家さえも、それに盲従してしまうのではないか。そのような予感を浮遊する空位の玉座(throne)として表現した。
 
ピラミッドがそうであるように、古代から連綿と続く「権力」や「権威」が遺してきたものは一体何か。そして、未来はどうなるのか。東洋の神事・祭事に登場する「山車」や「御輿」などの造形を参照しつつ、最新の3D造形システムと紀元前にエジプトで始まったと言われる金箔貼りの技法を融合させて、彫刻化した。
 
正面中央部に設けられた、2~3歳の子供が座れるほどのスペースは、「新しい知性はまだ幼い状態」であることを示唆している。また、前面と背面の中央には鏡面状に輝く球体が一つずつ配されている。この球体は「世界を見据える目」であり、正面は現在や未来を、背面は過去を見据えている。これはルーヴル美術館に対するイオ・ミン・ペイ氏のピラミッドの設計意図にコンセプトを連動させた表現でもある。

■販売作品紹介
 
現在、銀座 蔦屋書店では、2019年2月に名和晃平とおこなったエキシビジョンの際に発表された新作エディション3種を、美術出版社が運営するオンラインプラットフォーム「OIL」にて限定販売しております。世界各国よりお問い合わせを頂いておりますので、ご興味のあるかたは下記ページをご覧ください。

https://bijutsutecho.com/lp/koheinawa_oil_190403/index.html

 
Throne(g/p_pyramid)
10メートルを超える大きさのルーヴル美術館で展示された《Throne》と同型の、最新の3D技術を使用したエディション作品。パリに同行し展示前に作業を行った職人・清水ひろみの手で金箔が貼られた。
mixed media 
155.2✕72.6✕49.5cm
Throne(p/g_boy)
2011年、東京都現代美術館での個展「SYNTHESIS」にて発表された、シリーズ最初の《Throne》をベースとした作品。表面はプラチナ箔に覆われており、中央の玉座には金色の子供が座っている。
mixed media 
80✕23.7✕38.2cm
Throne(SiC /p_boy)/p_boy)
2011年の個展「SYNTHESIS」で展示された《Throne》をベースにした作品。名和が過去にも創作で使用してきた炭化ケイ素の粒子で覆われており、玉座には銀色の子供が座る。
mixed media 
80✕23.7✕38.2cm
 
■名和晃平プロフィール
1975年大阪府出身。京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。Pixel(画素)とCell(細胞・器)が融合した「PixCell」の概念を基軸に、発泡ポリウレタン、ガラスビーズ、プリズムシートといった多彩な素材が持つ特性と最先端の技術をかけ合わせた彫刻制作、空間表現を行う。
これまで、鹿の剥製などをガラスビーズで覆った「PixCell」シリーズ、人体の3Dスキャンに様々なエフェクトを施すことで制作した彫刻作品シリーズ「Trans」シリーズ、「情報・物質・エネルギー」をテーマに、仮想の3次元空間の中で造形を行った、高さ13mにおよぶアルミニウム製の巨大彫刻《Manifold》(2013)などを手がけてきた。
主な個展に「名和晃平 - シンセシス」(東京都現代美術館、2011)、「名和晃平 - SCULPTURE GARDEN」(鹿児島県霧島アートの森、2013)など。これまで参加してきた主な展覧会に、あいちトリエンナーレ2013、「Reborn-Art Festival 2017」(宮城県)。第14回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2010最優秀賞。

■関連書籍

作品集『METAMORPHOSIS(メタモルフォシス)』

『洸庭』 名和晃平|SANDWICH 図録

VESSEL/彫刻家・名和晃平と振付家・ダミアン・ジャレによるパフォーマンス作品

VESSEL-XYZXY/彫刻家・名和晃平と写真家・小山泰介のコラボレーション作品

 

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