【フェア】 山内 悠 写真集刊行記念展

アート|フェア・展示
2F 天平ギャラリー 2023年07月15日(土) - 08月06日(日)
いま、此処に在るという事、


今春開催された京都国際写真際『KYOTO GRAPHIE 2023』のメインプログラムフォトグラファーとして新作「自然 JINEN」を発表。常に自然と人間との関係性を見つめ、視点の転換を通して私たちの世界の在り方を探求する山内氏が屋久島に9年通い、単身で森の中に1ヶ月近く過ごしながら自然と人間の距離感を探り続けました。
宇宙と地球のあいだを行き来した『夜明け』の作品から、モンゴルのドキュメンタリーを超えて、並行して在る空間と時間への旅を提示した『惑星』、そして新たな代表作『自然 JINEN』の写真集刊行を記念してこれまでの三部作を一同に写真展を開催致します。 
 
 
 
 
 
 
 

                       
いま、此処に在るという事、
 
僕は以前、全てが相互的に関係しているこの世界を想像し、写真行為もその産物であると思っていました。しかし、富士山の山小屋に篭り600日間を過ごした体験は特別なものとなりました。この世界は実は相互的関係をも含む全てを包括した全体的な関係性で成り立つものであるという事を知りました。シャーマニックな現象のように写真は自分自身の意識をも超えた世界を見せてくれたのです。作品『夜明け DAWN』はその中で生まれました。その後、長野県の八ケ岳山中に移住し、モンゴルに5年、屋久島に9年通いました。
自然の中に身を置き続ける事で、見えるこの世界の姿や構造を知りたかったのです。そして、僕たちは絶対的な世界の中でいかに相対的な現実を生きていたかという事を知りました。作品『惑星 PLANET』と『自然 JINEN』がそれを教えてくれました。自らの意識そのものが世界を闇にも光にも成し得てしまうように、僕たちはその投影の中に存在しているのかもしれない。それは時間や空間、真実・虚構をも超えた無限の中で、常に現実として反映されて行くのです。僕たちがいま、此処にあるという事。そして此処は何処なのか。僕たちはとてつもなくファンタジックで壮大な世界に生きている。写真は常にそれを導き見せてくれる。それを期待して、僕の旅は今日も続いています。
山内悠
■Yu Yamauci
1977年、兵庫県生まれ。
自然の中に長期間滞在し、自然と人間の関係性から世界の根源的なありようを探求している。14歳の時に独学で写真をはじめ、スタジオアシスタントを経て制作活動を本格化。富士山七合目にある山小屋に6 0 0日間滞在し雲上の世界を撮り続け、山での暮らしの体験の中で制作した作品『夜明け』(赤々舎)を2 010 年に発表。2 014年には、その滞在していた山小屋の主人に焦点をあて、山での日々から人間が包含する内と外の対話を著した書籍『雲の上に住む人』(静山社)を刊行。2020年には、5年をかけてモンゴル全土を巡り各地で形成される時間や空間、相対的な現実、多元的な世界構造などを探求した作品『惑星』(青幻舎)を発表した。そして2 023年春、屋久島に9年通い単身で森の中で1ヶ月近く過ごしながら自然との距離感を探り続けた作品「自然 JINEN」を発表した。長野県を拠点に国内外で展覧会を開催し続けている。受賞歴に、「color imaging contest 2006」特選、「第31回写真新世紀」佳作(野口里佳選)、「ヤングポートフォリオ2011」がある。
 
 
 
 
 
 
 
  • 会期 2023年7月15日(土)~8月6日(日)
  • 時間 8:00~23:00
  • 場所 2F 天平ギャラリー
  • 主催 奈良 蔦屋書店
  • 共催 山内悠/青幻舎/赤々舎
  • 問い合わせ先 0742-35-0600(奈良 蔦屋書店)

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