【インタビュー】『ドーンダンス』1巻発売記念フェア 作者:庄野晶先生インタビュー

フェア・展示
2F コミックフェア台 2024年01月19日(金) - 02月18日(日)
歌舞伎に愛された者たちの苦悩と憧憬を描く物語

奈良 蔦屋書店 コミックフェア担当が『ドーンダンス』第一話に感銘を受け、作品に感じた魅力と熱のままに、作者の庄野先生にご自身の作品や描きたいもの、そしてそのテーマとなる「歌舞伎」について、お話をお伺いしました!
作品への解像度が高まる、読み応えのあるインタビューとなっております。ぜひご覧ください。
 
 
『ドーンダンス』作者:庄野晶先生インタビュー ※作中の内容に触れるお話があります。
 
 
ー『ドーンダンス』の連載を始めるにあたり、歌舞伎をテーマにしようと思った理由はありますか?

庄野先生:元々は少し不思議な人外の短編がしたくて、演目ひとつひとつがそういった短編として成り立つんじゃ?となりました。現代人と演目の中の人間では価値観も違うし、今の人じゃない気持ちを描けるかもと思って。

 
ータイトルの『ドーンダンス』は英語で『DawnDance 』と併記してあります。タイトルに籠められた想いについて教えてください。

庄野先生:物語の最後に夜明けがきて、それまでは、登場人物全員が踊り狂ってて欲しい。みたいな想いです。
 

ー作中では紅葉狩や平家女護島が描かれていましたが、ストーリーを作っていく中で歌舞伎の演目はどのように決めていますか?また庄野先生が歌舞伎で好きな演目や、役者さんはいらっしゃいますか?

庄野先生:私がやりたいな~と思った演目の中で、キャラクターに合いそうな話を選びます。真逆っぽい振り当てでも、私が知らないだけでそのキャラクターにはそういう面があるんだと思います。
好きな演目は紅葉狩です!舞台上では、鬼と人間、どちらが勝つのか明示されずに終わるのが素敵です。鬼とか不思議なものは天下国家に仇なすナニカの寓話だったり、怨念や悲しみでそうなってしまった人間だったりするので、しょうがないんですけど、それらに日常側にいる人が毎度勝つ道理も特にないじゃないですか。
 

ー主役の照親と邦を始め、魅力的なキャラクターがたくさん出てくる作品ですが、彼らを生み出す際に気を付けられている点はありますか?

庄野先生:私が好きになれるキャラクターにしています。
 

ー1 話目の見開きで邦が役に入り込んで衣装まで変わっていく演出がとても魅力的でした。この場面を描く際の秘話などがあれば教えて下さい。

庄野先生:おジャ魔女どれみのポンポン服を叩いていくと魔女のコスチュームになってくのとか、ガンダムが謎の力で変形していくシーンが大好きなので、邦のシーンは謎パワー変身シーンです。ヒーローに変身する方法がファンシーって最高じゃんと思って。
 

ー読者の方へメッセージをお願いいたします。

庄野先生:登場人物達、みんな頑張っているので、頑張れ~!と言って貰えると嬉しいです。
 

ー庄野先生、ご多忙のなか快くインタビューに応えて下さり、ありがとうございました!
 

 
 
【ドーンダンス あらすじ】
歌舞伎役者の養子であるにもかかわらず、歌舞伎に興味がなく演技もど下手クソの照親。一方、歌舞伎の才能に溢れているにもかかわらず、女が故に舞台にあがることができない邦。照親は自身の「演技をコピーする」という能力を使って、間接的に邦を舞台にあげようとするが…?アンバランスな二人がのし上がる歌舞伎の世界!鬼才、庄野晶が描く演技と演技の戦争を御覧あれ!
 
■著者プロフィール
庄野晶(しょうのあきら)
2021年ASUKA2月号にてデビュー。
デビュー作「ゆうかい」など、妖しく愛しきものたちの日常抒情譚
「庄野晶短編集 グッド・ナイト・フィールド」発売中!
 
  • 会期 2024年1月19日(金)~2024年2月18日(日)
  • 時間 8:00~23:00
  • 場所 2F コミックフェア台
  • 主催 奈良 蔦屋書店
  • 共催・協力 KADOKAWA
  • 問い合わせ先 奈良 蔦屋書店 0742-35-0600

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