【本のBATON Vol.7】「おつけもん」な本、6冊。|子育てコンシェルジュ 田村

 「おつけもん」な本、6冊。
 
趣味は「おつけもん」です。 
ぬか漬け、季節ごとのびん詰め、味噌などなど、ホーローやびんの中に、素材と一緒に時間や感情をつけこんで、発酵したり、熟成していくのを眺めるのが楽しいのです。これを味わうまでは無事で生き抜かねば!という気にもなったりして。こういった手仕事は、私なりの生活の修正のしかたなのだと思います。
クタクタで帰った夜、寝すぎた休日、なんだか上手にできなかった日 etc... 毎日の(瞬間的に)マイナスな状態を、できるだけゼロに近づける方法。
今この状況が、すこし良いものになるように、本を読み、料理をし、掃除をし、音楽を聴く。 生活を楽しくするために気に入るものを選んだり、買ったり捨てたりする。日々は、願望のあらわれであると思うからこそ。 ここでは、そんな、何度も読んで熟成された、わたしの「おつけもん」な本をご紹介したいと思います。
 
『チキンスープ・ライスいり』 モーリス・センダック/作 じんぐうてるお/訳 冨山房
 
たびたびフェアに出し、たびたび人に贈る。プレゼント用に常備しているほどの一冊。一年という時間を無事に乗り越えることはカンタンなことではないけれど、自分を幸せにするものを知っておくことで、人生は困難ばかりじゃないなと思えたり。心にいつも。チキンスープ・ライスいり!
 
『スープ・レッスン』 有賀 薫/著 プレジデント社
 
スープというのは不思議なたべもので、目の前で湯気を立てていても、物語中に出てきても人の顔をほころばせます。シンプルで美味しい。毎日の小さな食事は、これで充分だとしみじみ感じます。仕事から帰って、体をベッドに打っちゃりたい所をひと踏ん張り、このスープを作れたら上出来です。
『アリスのさくらんぼ』 やなせたかし/著 復刊ドットコム
 
わたしは高知県出身で、同郷であるやなせたかしさんといえばイラストと詩。アンパンマンと同じくらい慣れ親しんで育ちました。まえがきで綴られた、氏のキャラクターへの想いを読むたび胸が熱くなります。なぜならそれは、読者にも宛てられた言葉なのです。復刊を知ったときは嬉しさに叫びました。
 
『るきさん 文庫版』 高野文子/著 筑摩書房
 
朝でも、夜でも、晴れでも、雨でも。「るきさん」ほど、読むタイミングを問わない本ってあんまり無いように思います。毎日を楽しく暮らす達人のるきさんと、「お金がきらい」なおともだちのえっちゃんの愉快な日々。たまにクスリと笑える金言がひょいと顔を出します。暮らしのバイブルに。
 
『ソラニン全2巻』 浅野いにお/著 小学館
各巻: 1 2
 
作中の、「ぼくが本当に苦しいのは、真っ暗な銀河の果ての果てから想う、君の泣いている姿。」という一節、この見開きページのために2巻買ってもおつりがくるほどです。人、動物、植物、モノ、何かに対して愛情を持つことや、実際、大切にするという行為は、つまりこういう事なのかもなあ、としみじみ思います。
 
『プリンセス・メゾン全6巻』 池辺葵/著 小学館
各巻:1 2 3 4 5 6
 
この本を手に取るときの自分はわりとこうだな、という分析?も、本棚の熟成には欠かせない作業です。『プリンセスメゾン』を手に取るときは、なにか選択に迷っている時が多い気がします。様々な女性の生きざまと、彼女たちの人生を護るための住処が描かれているこの作品。ふとした瞬間にあなたの背中を押し、救うかもしれません。ぜひ記憶の中の本棚の片隅に。
 
※現在、1巻のみ品切れ重版未定です。
 
プロフィール:子育てコンシェルジュ 田村
4月6日、読む日生まれ。高知県出身。生後半年で実家2階の出窓から車道へ落っこちるもなぜか今なお健在。大学在学時に働いた書店・雑貨の複合店で北村さん(現 同店文学コンシェルジュ)に出会い書店員を夢見る。その後、他書店にて児童書・実用書担当を経て梅田 蔦屋書店に入社。現在は児童書・育児書の子育てジャンルを担当。モットーは「本にミーハーであれ」。
 
コンシェルジュをもっと知りたい方はこちら:梅田 蔦屋書店のコンシェルジュたち

「本のBATON」は梅田 蔦屋書店コンシェルジュによる書籍・雑貨の紹介リレーです!
7個目のバトンは子育てコンシェルジュがお送りしました。
次のバトンもお楽しみにお待ちください。
 
 
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