【イベント】金玖美 写真集『EXIT』発売記念 トーク&サイン会 ~ブレグジットをむかえるロンドン市民の素顔

アート
梅田 蔦屋書店 4thラウンジ 2019年 05月25日(土)
2019年3月29日にBOOTLEGより刊行した、金玖美の写真集『EXIT』。
本作の撮影地であるイギリスは、刊行同日、BREXITーEU離脱へと舵を切る予定でした。写真家は幼少の頃から思いを馳せたイギリスで、2004年より15年間、市井の人々と情景を撮り続けました。国境やジェンダーを越えた人々と共生しながら撮影された写真には、現実とも空想ともとれる、未視感を憶える世界が広がっています。
2016年の国民投票で、英国は図らずもEUからの離脱を選択しました。いわば移民を減らし、多様性を制限しようとする国家の動きによって、英国の多文化、多民族への寛容さが失われることを写真家は憂慮し、本作の発表に至りました。被写体との距離感には、親密さの度合いに関わらず俯瞰的な視点が含まれています。だからこそあえて時系列に沿わずに写真を並べ、そこに宿る物語を多義性のあるものへと開放しています。多様性とは、国境とはーー。
思いを巡らせ、2004~2018年にかけて撮影された写真をまとめた作品集。
写真集の発売を記念し、著者である写真家・金玖美さんと豪華ゲストお二人をお迎えし、写真集『EXIT』を中心に、写真本来の魅力だけではなくこのたびのBREXITにかかわるお話を存分にしていただきます。
貴重なこの機会にぜひご参加くださいませ。
 
 

 
金 玖美 写真集「EXIT」
刊行によせて
 
金玖美の写真本。EU離脱に揺れるイギリスに彼女の視点で寄り添おうとしている、といっても硬くない。
ニンゲンっておもろはかないわ的な著者ならではの目線の位置が心地よい写真たちであります。
彼女の窓を通じて覗かせてもらう裏庭や乱雑な部屋への共感に、イギリスとニッポンの距離を忘れる。
国がどうあれ、人はそこで生きていく。本の佇まいも良い。著者の名前に合わせて小口も金だぜ。
寺田克也
 
かっこよくまとまろうとする手前、ふと気の抜けた瞬間に愛おしさが溢れている。
それぞれの国境を越えて集った人々が残していく偉大なものとは、
このように何気なさをちょっと越えた風景かもしれない。
ほしよりこ
 
「ブレグジットにあわせてリリース」のつもりが、ブレグジットを追い越してしまった(笑)、
でも肩を怒らせて顔を赤くした政治家たちばかりのニュース映像には決して出てこない、
イギリスをイギリスたらしめている無名の、市井の人々のくらし。それがここにあります。
 都築響一
 
金ちゃん(僕が駆け出しの頃からよくしていただいたのでこの呼び方をしております)が写すものは、
写真の中にその色がなくても、どこか渋いイエロー、クリーム色みたいな穏やかな暖み、
決して強くはないが美しい陽差し、のような明るさがずっと共通してあって、
本人のキャラクターもまさにそんな淡いイエローみたいなあたたかい人。
「写真家の色、って本当にあるんだなあ」っていつも不思議に思います。
渋谷直角
 
 

 

 

【プロフィール】
金 玖美(KOOMI KIM)
京都府出身。1997年にマガジンハウスへ入社し、ポパイやアンアンなどで専属フォトグラファーを務める。2004年、同社を退社後、渡英。
London College of Communication にて Professional PracticalPhotography のコースを修了。ヨーロッパでも雑誌の仕事や作品撮りを続ける。帰国後の2008年、ROCKETにて個展「TRANSIENT」を開催し、同名の作品集を発表。COWBOOKS主催のリトルプレスフェアにて2007年「LITTLE SCENERY」、2009年連作「無題」、2011年「海を行き交う」を発表。2014年「TOKYO PHOTO 2014」に出展。現在、東京を拠点として、ファッションやポートレートを中心に、広告や雑誌、ムービーで活動中。
http://koomikim.com
 
江 弘毅
編集者/著述家。岸和田市生まれ。1989年「ミーツ・リージョナル」誌を創刊。編集長を12年務め、関西ばかりか全国でも特筆すべき雑誌に育て上げた。06年編集出版集団140Bを大阪・中之島に設立、取締役編集責任者。神戸松蔭女子学院大学人間科学部教授。
『「うまいもん屋」からの大阪論』(NHK出版)、『街場の大阪論』(バジリコ)、『K氏の大阪弁ブンガク論』(ミシマ社)など、大阪の街と文化についての著作が多い。15年に始まった「あまから手帖」の連載「おいしい街、うまい通り。」をきっかけに写真を撮り始める。街場と店のドキュメンタリー本『いっとかなあかん店・大阪』『いっとかなあかん神戸』(140B)では自身が撮影。毎日新聞に「濃い味、うす味、街のあじ。」好評連載中。
 
宋 光祐
1977年、大阪生まれの在日コリアン3世。雑誌『ミーツ・リージョナル』『エルマガジン』のライター、編集者を経て、2004年から朝日新聞記者に。名古屋報道センターで社会部記者だった15年9月に会社を休職。フランス・パリで1年間、妻と5歳の息子の3人で給料ゼロ円暮らしに挑戦した。復職後は朝日新聞の月刊日曜版GLOBEの編集部に配属となり、「ミニマリスト」や「テクノロジーと民主主義」などをテーマに欧米やアジア、アフリカの国々を取材。2019年2月号のGLOBEでは、在日コリアンである自らの出自をきっかけに、フランスやドイツ、韓国で、生まれた国やルーツを離れて生きる「ディアスポラ」を訪ね歩き、アイデンティティーと国籍について考える「ディアスポラの旅路」を書いた。4月1日からは異動で国際報道部に所属。ここ最近は、「自分で考える」を人生のテーマにして暮らしている。
 
【注意事項】
・お座席は自由席です。会場にお越しの順にお入りいただきます。 
・会場でのご飲食は9Fでお買上げの商品のみとさせていただいております。 
・録音・録画はご遠慮頂いております。 
・お客様ご都合によるキャンセルは承っておりません。予め御了承ください。 
・本イベントはEC、店頭でのご購入の両方でTポイント対象となりますが、ルクアポイントは店頭ご購入の場合のみ対象となります。
・お子様の価格設定はございません。大人と同じように席を有する場合は大人と同額を頂戴いたします。
・ベビーカーはお預かりする場所がございませんので予めご了承ください。
・お子様が泣かれた場合、ご配慮を頂戴できますようお願いすることがございます。
・サイン会は当店でご購入頂いた方のみご参加いただけます。
 


  オンラインショップでの受付は2019年5月24日(金)午後23時の受注分までとさせていただきます。
  ※配送の無い商品(*1)のオンラインショップでの受付は、クレジットカードでのみ承っております。
   代金引換でのご注文はキャンセルとなりますのでご注意ください。
    *1 参加券のみ及び店頭にてお渡しの商品は配送がございません。

  • 会期 2019年5月25日(土)
  • 時間 14:00~16:00(開場13:30)
  • 場所 梅田 蔦屋書店 4thラウンジ
  • 参加費 ①書籍付チケット 5,000円(税込)(書籍代 4,320円+参加費680円)
    ②チケット費 1,200円(税込)
    ※①か②のどちらかをお求めください。
  • 申し込み方法 梅田 蔦屋書店オンラインショッピングまたは店頭にてお申し込みください。※オンラインショッピングでは決済のみとなり、チケットの発送はございません。イベント当日にお渡しします。
  • 定員 80名
  • 講師/ゲスト 金玖美 江弘毅 宋光祐
  • 主催 梅田 蔦屋書店
  • 共催・協力 株式会社ブートレグ
  • 問い合わせ先 umeda_event@ccc.co.jp

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