【展示】上田良「MG/SD」
展示・展覧会
2023年10月17日(火) - 12月18日(月)
概要
上田良は、自作の造形物を撮影した写真作品をはじめ、版画やドローイング、コラージュなどを用いて、様々な場所に存在していたものたちが関係し合う瞬間に立ち会いたいという思いから制作を行うアーティストです。
本展では、上田が2014年より取り組んでいる写真作品シリーズ「METAL GLUE」と、ドローイング作品「スロウ・ドローイング苑」を中心に展示いたします。
本展では、上田が2014年より取り組んでいる写真作品シリーズ「METAL GLUE」と、ドローイング作品「スロウ・ドローイング苑」を中心に展示いたします。
写真シリーズ「METAL GLUE」について
自作の造形物をカメラの前に設置し、その一時的な状況を撮影した写真作品を制作しています。造形物の存在を平面に留めることにより、ボリュームや重力、空間との関係から切り離すことで、物体の形状や色彩に焦点を当てることを試みてきました。前回の個展(2023年4月、ニュースペース パにて開催)から、“METAL GLUE”という言葉から得たインスピレーションがとても強く影響を受けた作品を発表しています。
1970年代に活躍したイギリスのグラムロックバンド、T-REXの代表曲に「METAL GURU」という曲があるのですが、私は「METAL GURU」の「GURU=導師」を「GLUE=接着剤」だと思い違いをしていました。自作の崩れやすく脆い造形物の形を永遠に留めるためにカメラを用いてきた私にとって、カメラは金属(=METAL)でできた最強の接着剤(=GLUE)であり、まさに“METAL GLUE”は私の作品の根幹を指し示していたのです。シャッターを切る一瞬の間だけモチーフ同士がくっつき、関係しあうこと、造形物とカメラがせめぎ合いながらも互いの特性を生かしたある種の共犯関係を築き、作品として立ち上がってくるところに興味を持っています。
自作の造形物をカメラの前に設置し、その一時的な状況を撮影した写真作品を制作しています。造形物の存在を平面に留めることにより、ボリュームや重力、空間との関係から切り離すことで、物体の形状や色彩に焦点を当てることを試みてきました。前回の個展(2023年4月、ニュースペース パにて開催)から、“METAL GLUE”という言葉から得たインスピレーションがとても強く影響を受けた作品を発表しています。
1970年代に活躍したイギリスのグラムロックバンド、T-REXの代表曲に「METAL GURU」という曲があるのですが、私は「METAL GURU」の「GURU=導師」を「GLUE=接着剤」だと思い違いをしていました。自作の崩れやすく脆い造形物の形を永遠に留めるためにカメラを用いてきた私にとって、カメラは金属(=METAL)でできた最強の接着剤(=GLUE)であり、まさに“METAL GLUE”は私の作品の根幹を指し示していたのです。シャッターを切る一瞬の間だけモチーフ同士がくっつき、関係しあうこと、造形物とカメラがせめぎ合いながらも互いの特性を生かしたある種の共犯関係を築き、作品として立ち上がってくるところに興味を持っています。
「スロウ・ドローイング苑」について
近年、スケッチブックの中にドローイングをすることを日課としています。紙の束が綴じられたスケッチブックでのドローイングは、いわば蓄積型ドローイングで、前のページに描かれたドローイングの上に線や色をのせながら少しずつ継ぎ足すように描くことができます。このスケッチブックでの実践を応用させることで、スケッチブック以外の紙に描く場合でも、行ったり来たりしながら描き進める、蓄積型ドローイングへと展開させることができました。
複数のドローイングを行ったり来たりしながら時間をかけて着地点を探ることは、あらかじめ綴じられたスケッチブックに描いていく中で得た感覚だと言えます。このように“スロウ”に進み、イメージがぽつぽつと集ってくるようなドローイングの在り方を“スロウ・ドローイング苑”と名付けることにしました。
時間をかけてイメージが蓄積されていくことや、複数のルートを探りながらも一枚の絵として留まっている状態について考えています。
近年、スケッチブックの中にドローイングをすることを日課としています。紙の束が綴じられたスケッチブックでのドローイングは、いわば蓄積型ドローイングで、前のページに描かれたドローイングの上に線や色をのせながら少しずつ継ぎ足すように描くことができます。このスケッチブックでの実践を応用させることで、スケッチブック以外の紙に描く場合でも、行ったり来たりしながら描き進める、蓄積型ドローイングへと展開させることができました。
複数のドローイングを行ったり来たりしながら時間をかけて着地点を探ることは、あらかじめ綴じられたスケッチブックに描いていく中で得た感覚だと言えます。このように“スロウ”に進み、イメージがぽつぽつと集ってくるようなドローイングの在り方を“スロウ・ドローイング苑”と名付けることにしました。
時間をかけてイメージが蓄積されていくことや、複数のルートを探りながらも一枚の絵として留まっている状態について考えています。
アーティストプロフィール
上田良/Yaya Ueda
1989年 大阪生まれ
2012年 京都精華大学芸術学部メディア造形学科版画コース卒業
2014年 京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了
2012年 京都精華大学芸術学部メディア造形学科版画コース卒業
2014年 京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了
◆近年の主な個展
2023年「METAL GLUE/スロウ・ドローイング苑」ニュースペースパ(東京)
2019年「空間連動朝機」gallery TOWED(東京)
2018年「A Magpie' s Nest」galerie16(京都)
2017年「めくるめくらむ」awai art center、信州大学附属図書館(長野)
2016年「Small Scenery」YEBISU ART LABO(愛知)
2019年「空間連動朝機」gallery TOWED(東京)
2018年「A Magpie' s Nest」galerie16(京都)
2017年「めくるめくらむ」awai art center、信州大学附属図書館(長野)
2016年「Small Scenery」YEBISU ART LABO(愛知)
◆近年の主なグループ展
2023年「『V』~VOCAのVenus(女神)たち~」第一生命 ロビー(東京)
2022年「ライツ・カメラ・アクション」ライツギャラリー(愛知)
2021年「2つの時代の平面・絵画表現 泉茂と6名の現代作家展」The Three Konohana(大阪)
2020年「アッセンブリッジ・ナゴヤ2020 パノラマ庭園 - 亜生態系へ-」港まちポットラックビルディング、旧・名古屋税関港寮(愛知)
2019年「群馬青年ビエンナーレ 2019」群馬県立近代美術館(群馬)
2022年「ライツ・カメラ・アクション」ライツギャラリー(愛知)
2021年「2つの時代の平面・絵画表現 泉茂と6名の現代作家展」The Three Konohana(大阪)
2020年「アッセンブリッジ・ナゴヤ2020 パノラマ庭園 - 亜生態系へ-」港まちポットラックビルディング、旧・名古屋税関港寮(愛知)
2019年「群馬青年ビエンナーレ 2019」群馬県立近代美術館(群馬)
◆受賞歴
2019年「群馬青年ビエンナーレ 2019」奨励賞
2017年「VOCA 展2017 現代美術の展望̶新しい平面の作家たち」奨励賞
2015年「第38 回公募キヤノン写真新世紀」佳作
2017年「VOCA 展2017 現代美術の展望̶新しい平面の作家たち」奨励賞
2015年「第38 回公募キヤノン写真新世紀」佳作
販売について
会場展示作品は、10月17 日(火)10:00より店頭にて販売開始。
※プレセールスの状況により会期開始前に販売が終了することがあります。
\オンラインストアで購入する/
2023年10⽉24⽇(火)10:00~販売開始
- 会期 2023年10月17日(火)~12月18日(月)
- 時間 8:00~22:00
- 会場 京都 蔦屋書店 SHARE LOUNGE
- 主催 京都 蔦屋書店
- 入場 無料
- お問い合わせ 075-606-4525(10月17日のOPEN後から/営業時間内)kyoto.info@ttclifestyle.co.jp