2021年に京都芸術大学大学院を修了した藤本純輝は現在、関西を中心に活躍しています。藤本は描くイメージによって、自らが染めたリネンや綿布を幾層かに重ね、時には切り裂き、めくりあげて布の立体感を出すことで、実際に花を咲かせたような物理的に遠近のある絵画空間を作り出しています。草木や花をモチーフとし、鑑賞者に草原やお花畑にいるような追体験を起こすため、風や空気、太陽の光など、その景色が持つ感触や気配までを描き出すことに注力しています。

今回は、読書を楽しむひとときの、ゆったりとした時間が流れるおだやかな情景の創出をテーマに、花瓶の花を描いた新作を発表します。さまざまな花で彩られ、あたたかで華やかな雰囲気に変化する部屋の様子を思い浮かべながら展示をお楽しみください。

 

 

 

森のざわざわや抜けていく風、草花をやさしく包む淡い陽光や空気の感触・気配を描き、展示空間に景色を作り出そうとしている。
景色の持つ感触や気配を描き出すため、モチーフの持つ固有の性質や情景と、絵肌の質感や素材感とを互いに補完しあえるようにその都度選択・手入れを重ねる。
やわらかでキメの細やかな布を重ねたり、削り剥き出すことで浮かび上がる花や空気の様相は、花や花をとりまく光・空気のたしかな気配を創出する。

 

藤本 純輝

 

 

1997年 三重県生まれ。
2021年 京都芸術大学大学院 芸術研究科 修士課程 芸術専攻 美術工芸領域油画分野 修了

◆主な個展
2023年「湖畔の城」ART GALLERY UMEDA （大阪）　
2022年「絵と木の葉、木から森への境界」ARTDYNE（東京）
2022年「森の音、風の通り道」gallery trax （山梨）
2022年 「FLOWER GARDEN」 CANDYBAR Gallery（京都）
2022年 「やわらかな午後の陽に」 AIR賀茂なす（京都）
2021年 「MtK ＋ Vol.3」MtK Contemporary Art .S（京都）
2021年 「Rose garden」FUGA Dining （東京）
2021年 「森のテラスで一杯の紅茶を飲む」Ace Hotel Kyoto 1階ロビーギャラリー（京都）

 

◆主な展示
2023年 「HAMAMATSU SESSIONS vol.4 イン&アウトオブピクチャーズ-享楽する平面-」藤本純輝、岡田佑里奈 二人展　　Hirano Art Gallery（静岡）
2022年「或る絵肌-物語るマチエール-」三越本店 美術サロン（東京）
2022年「路地」藤本純輝×五味謙二 emmy art＋（東京）
2022年「Dialogue 2 : 散歩道」藤本純輝×ガブリエル・ハートリー 清昌堂やました別館（京都）
2021年「Kyoto Perspective」ANB Tokyo（東京）
2021年「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021」京都文化博物館(京都)
2020年 「クロスフロンティア Vol.1」ワコールスタディーホール京都(京都)

　　
◆主な受賞歴
2021年「シェル美術賞2021」 角奈緒子審査員賞
2021年「NONIO ART WAVE AWARD 2021」木村絵理子賞
2021年「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021 Akatsuki ART AWARD」優秀賞

 

 

会期｜2024年2月7日（水）～2月26日（月）
時間｜10:00～20:00　※最終日のみ17時閉場
会場｜京都 蔦屋書店 6F アートウォール
主催｜京都 蔦屋書店
入場｜無料
お問い合わせ｜075-606-4525（営業時間内）/kyoto.info@ttclifestyle.co.jp

 

 

会場展示作品は、2月7日（水）10：00より販売開始。

アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」では、2月 12日（月）10：00より2024年2月26日（月）17：00の期間販売。

※プレセールスの状況により会期開始前に販売が終了することがあります。