【展示】“ガラスの街”富山で活動する4人の作家による多種多様な作品が並ぶ「ひかりをつむぐ —ガラス表現の可能性—」を2月21日(水)より開催。
2024年02月21日(水) - 03月08日(金)
▼概要
▼出展作家
▼展示詳細
概要
100名以上のガラス作家が制作の拠点とし、“ガラスの街”として知られる富山市。日本初の高度なガラスの専門教育を受けられる公立機関「富山ガラス研究所」や、ガラス作家の独立を支援する「富山ガラス工房」を開設するなど、地域でガラス工芸の発展を後押ししています。
本展では、富山を制作の拠点として国内外で活躍する4名の作家をピックアップして紹介します。ガラス繊維を束ねてかぎ針で編み、焼成する手法で繊細で軽やかな作品を制作する伊藤真知子、パーツを切って組み合わせ、再び吹いて成形することで緻密に模様が構成された表情豊かな作品を制作する佐野猛、色を何重にも重ねて宙吹きで成形した器に、線のカットを施し織りの布のような複雑な色模様を施す佐野曜子、金属工芸を学んだ経験を活かし金属箔とガラスを融合し、優美な線や模様と泡のようなテクスチャーを作り出す塚田美登里の作品が並びます。技法や表現方法が異なる4名の作品を通して、ガラスという素材の可能性を感じてください。
出展作家
伊藤真知子(いとう まちこ)
【本展に寄せて】
2024年元旦に起こった令和6年能登半島地震では、私の住む富山にも大きな揺れがありました。被害としては、数点のガラス作品が割れる程度の、ほんのわずかなものでした。
ただニュースから流れる甚大な被害を知る中で、ガラスという素材で作品を作ることについて、改めて自身に問うことになりました。その答えが、今回の作品のテーマになっています。
壊れてしまったものは、元に戻らない。
それでもガラスは、溶かし、再生できる。
新しい命のための、小さな靴を制作しました。
前を向き、光の方へ。
2024年元旦に起こった令和6年能登半島地震では、私の住む富山にも大きな揺れがありました。被害としては、数点のガラス作品が割れる程度の、ほんのわずかなものでした。
ただニュースから流れる甚大な被害を知る中で、ガラスという素材で作品を作ることについて、改めて自身に問うことになりました。その答えが、今回の作品のテーマになっています。
壊れてしまったものは、元に戻らない。
それでもガラスは、溶かし、再生できる。
新しい命のための、小さな靴を制作しました。
前を向き、光の方へ。
◆略歴
1979年 沖縄県生まれ
2011年 富山ガラス造形研究所造形科卒業
2013年 富山ガラス造形研究所研究科修了
2016~2019年 富山ガラス造形研究所勤務
2019年 Corning Museum of Glass Residence at the Studio 滞在制作(ニューヨーク州、アメリカ)
2022年 Southern Illinois University Carbondale 滞在制作(イリノイ州、アメリカ)
2022年 University of Wisconsin-Madison 国際客員芸術家滞在制作(ウィスコンシン州、アメリカ)
◆受賞歴
2013年 富山ガラス造形研究所 卒業制作展 優秀作品賞
2013年 金沢国際ガラス展2013 銀賞
2013年 アートフェア富山2013 グランプリ
2017年 アートフェア富山2017 グランプリ
2020年 『New Glass Review 41』掲載 コーニングガラス美術館
2013年 富山ガラス造形研究所 卒業制作展 優秀作品賞
2013年 金沢国際ガラス展2013 銀賞
2013年 アートフェア富山2013 グランプリ
2017年 アートフェア富山2017 グランプリ
2020年 『New Glass Review 41』掲載 コーニングガラス美術館
佐野猛(さの たけし)
【本展に寄せて】
私の作品は、吹きガラス、カット、電気炉溶着など様々な技法を使っています。
カットによる繊細な表情、パッチワークのような大胆な色合わせ、宙吹きによる自然な形。様々な技法の組み合わせによるガラスの多様な面白さをぜひ見ていただきたいと思います。
私の作品は、吹きガラス、カット、電気炉溶着など様々な技法を使っています。
カットによる繊細な表情、パッチワークのような大胆な色合わせ、宙吹きによる自然な形。様々な技法の組み合わせによるガラスの多様な面白さをぜひ見ていただきたいと思います。
◆略歴
1984年 法政大学社外学部社会科卒業
1986年 東京ガラス工芸研究所卒業
1996年 オーストラリア国立大学キャンベラ美術学校ガラス科大学院修了
1991~98年 能登島ガラス工房制作スタッフ(95-96 留学のため休職)
1998~現在 富山にて「Glass Studio SANOSANO」設立
◆受賞歴
2002年 第49回日本伝統工芸展、(社)日本工芸会、東京他全国11か所(日本工芸会奨励賞)
2003年 第19回伝統工芸第七部会展、(社)日本工芸会、東京(文化庁長官賞)
2004年 第2回 2004現代ガラス展in おのだ(横山尚人賞)
2004年 第43回日本伝統工芸富山店、高岡市美術館、富山(奨励賞)
2006年 第45回日本伝統工芸富山店、高岡市美術館、富山(高岡市教育委員会賞)
2007年 第21回日本伝統工芸諸工芸部会展、(社)日本工芸会、東京(朝日新聞社賞)
2007年 国際ガラス展 金沢2007 金沢、石川(審査員特別賞)
2011年 第50回日本伝統工芸富山展、高岡市美術館、富山(高岡市教育委員会賞)
2015年 アートフェア富山2015(準グランプリ)
2016年 越中アートフェスタ(大賞)
2017年 日本クラフト展、東京(大賞)
佐野曜子(さの ようこ)
【本展に寄せて】
幾重にも色を巻きつけて、宙吹きで形を整えた器に、伝統的な切子などと同じ技法で線のカットをほどこして、織りの布のような複雑な色模様と、触感にこだわった作品を作っています。バスケットメイキングや機織りなどの手仕事の様に、時間を掛けて少しずつ手を加えることによって愛着がわき、自分自身の気持ちを作品に反映させようとしています。
幾重にも色を巻きつけて、宙吹きで形を整えた器に、伝統的な切子などと同じ技法で線のカットをほどこして、織りの布のような複雑な色模様と、触感にこだわった作品を作っています。バスケットメイキングや機織りなどの手仕事の様に、時間を掛けて少しずつ手を加えることによって愛着がわき、自分自身の気持ちを作品に反映させようとしています。
◆略歴
1985年 成蹊大学文学部英米文学科卒業
1996年 オーストラリア国立大学キャンベラ美術学校ガラス科大学院修了
1985~90年 日産自動車㈱情報システム部勤務
1991~98年 能登島ガラス工房制作スタッフ(95-96留学のため休職)
1998~現在 富山にて「Glass Studio SANOSANO」設立
1998~現在 富山にて「Glass Studio SANOSANO」設立
◆受賞歴
2002年 第3回清洲国際工芸ビエンナーレ、清州、韓国(銅賞)
2005年 第20回伝統工芸諸工芸部会展、(社)日本工芸会、東京(第20回記念賞)
2007年 第46回日本伝統工芸富山店、高岡市美術館、富山(高岡市長賞)
2008年 第26回朝日現代クラフト展(奨励賞)
2008年 第55回日本伝統工芸展、(社)日本工芸会、東京他全国11か所(NHK会長賞)
2009年 第48回日本伝統工芸富山展、高岡市美術館、富山(富山支部賞)
2016年 越中アートフェスタ(優秀賞)
2018年 第57回日本伝統工芸富山展(富山県教育委員会賞)
他、東京・大阪・名古屋・富山・アメリカ・オーストラリア等で個展、グループ展多数開催
塚田美登里(つかだ みどり)
【本展に寄せて(一部)】
日本人は古くから自然を敬い、共存する道を探ってきました。時には森や川や海や大地を神のように崇めて大切にしてきたのです。恐ろしくもあり、優しくもあり、奪ったり、与えてくれたりもします。制作を通して、自身も自然の中の一要素である事を感じ、どのように向き合えばいいかという答えを探しています。自然と作品と共鳴し繋がっているという思いを大切にして日々の制作を続けています。
私の制作に用いられる主な技法は、キルンワークという電気炉を使うものです。電気炉の中で、ガラスに熱をゆっくりとかけることによって生まれる自然な美しい形を元に制作しています。表面の色味は、金属を溶着させる事によって得られる渋い色味とテクスチャーの研究により表現しています。また、それらに切削や研磨を加え、作品ごとに様々な表情を作り出しています。私にとって、ガラスや金属は神秘的な素材であり、自然の持つ多様性やエネルギーをより魅力的に表現できると考えています。
今回の展示には、複数のシリーズの作品を展示させていただくことにいたしました。どれも根底には脈々と連なり続ける世界のイメージがあります。色々な表情をお楽しみいただくと共に世界の拡がりを感じていただければ嬉しいです。
日本人は古くから自然を敬い、共存する道を探ってきました。時には森や川や海や大地を神のように崇めて大切にしてきたのです。恐ろしくもあり、優しくもあり、奪ったり、与えてくれたりもします。制作を通して、自身も自然の中の一要素である事を感じ、どのように向き合えばいいかという答えを探しています。自然と作品と共鳴し繋がっているという思いを大切にして日々の制作を続けています。
私の制作に用いられる主な技法は、キルンワークという電気炉を使うものです。電気炉の中で、ガラスに熱をゆっくりとかけることによって生まれる自然な美しい形を元に制作しています。表面の色味は、金属を溶着させる事によって得られる渋い色味とテクスチャーの研究により表現しています。また、それらに切削や研磨を加え、作品ごとに様々な表情を作り出しています。私にとって、ガラスや金属は神秘的な素材であり、自然の持つ多様性やエネルギーをより魅力的に表現できると考えています。
今回の展示には、複数のシリーズの作品を展示させていただくことにいたしました。どれも根底には脈々と連なり続ける世界のイメージがあります。色々な表情をお楽しみいただくと共に世界の拡がりを感じていただければ嬉しいです。
◆略歴
1972年 岐阜県出身
2002年 富山ガラス造形研究所研究科修了
2004年 金沢卯辰山工芸工房修了
2006年 金沢卯辰山工芸工房にて専門員として勤務
2011年 富山市に自宅兼工房設立
販売について
展示作品は、会場にて2月21 日(水)10:00より販売します。
一部の作品は、アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」にて2月26日(月)10:00から3月8日(金)18:00の期間に販売します。
※プレセールスの状況により会期開始前に販売が終了することがあります。
一部の作品は、アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」にて2月26日(月)10:00から3月8日(金)18:00の期間に販売します。
※プレセールスの状況により会期開始前に販売が終了することがあります。
展示詳細
富山ガラス4人展「ひかりをつむぐ —ガラス表現の可能性—」
会期|2024年2月21日(水)~2024年3月8日(金)
時間|10:00~20:00 ※最終日は18:00まで
会場|京都 蔦屋書店 6F アートスクエア
主催|京都 蔦屋書店
入場|無料
お問い合わせ|075-606-4525
会期|2024年2月21日(水)~2024年3月8日(金)
時間|10:00~20:00 ※最終日は18:00まで
会場|京都 蔦屋書店 6F アートスクエア
主催|京都 蔦屋書店
入場|無料
お問い合わせ|075-606-4525
- 会期 2024年2月21日(水)~2024年3月8日(金)
- 時間 10:00~20:00 ※最終日は18:00まで
- 会場 京都 蔦屋書店 6F アートスクエア
- 主催 京都 蔦屋書店
- 入場 無料
- お問い合わせ 075-606-4525(営業時間内) kyoto.info@ttclifestyle.co.jp