【フェア】EASTBEATS: OSAKA 1964–1970
アート|フェア・展示
1F ギャラリースペース 2025年03月29日(土) - 05月07日(水)
鈴木祥浩写真展 ~大阪万博を控えた高度成長期の大阪
■オープニングイベント
■写真集
EASTBEATS: OSAKA 1964–1970 by Yoshihiro Suzuki
¥7,700 (tax incl.)
鈴木祥浩 (1941- 2023) は1964年ごろから1970年ごろまで大阪で写真を始めた普通の会社員、自称「アマチュア写真家」でした。
暇さえあれば大阪の街を歩き回り、大通りから商店街、オフィス街から裏通りまで、高度成長期の都市の風景を好奇心旺盛に撮影していました。
後年、大阪の鈴木の自宅にはそのネガの山が彼の部屋で積んだままありました。
ドイツ・ベルリンに住む婿嫁 孫裕美の興味本位から、50年以上の時を経て、ドイツの出版社 「スペクターブックス」から写真集『EASTBEATS』として出版されました。
それは彼の人生を終えようとする2ヶ月前のことでした。
暇さえあれば大阪の街を歩き回り、大通りから商店街、オフィス街から裏通りまで、高度成長期の都市の風景を好奇心旺盛に撮影していました。
後年、大阪の鈴木の自宅にはそのネガの山が彼の部屋で積んだままありました。
ドイツ・ベルリンに住む婿嫁 孫裕美の興味本位から、50年以上の時を経て、ドイツの出版社 「スペクターブックス」から写真集『EASTBEATS』として出版されました。
それは彼の人生を終えようとする2ヶ月前のことでした。




日本の高度成長期、1960年代。
人々が思いっきり生きて、一生懸命働いて、豊かさを目指しています。
子どもたちが屈託なく、笑って泥まみれで遊んでいます。
父 鈴木よしひろは毎日定刻に起きて、会社へ行き、夜は遅くに帰宅します。
趣味は仕事と読書、そして写真。大阪に住み、たまに街の情景をカメラに収めています。
彼が撮り続けた白黒のアナログ写真のネガはプリントされずに
彼の部屋にたくさん積まれた本と置いてありました。
父の日常から距離をおいて、他の不要物といつかどうにかされるのを待っているようでした。
時代は近代化、デジタル化して、いつもと変わらないと思い込んでいる生活は
それなりに便利になり、綺麗になり、整理整頓されていきます。
その反面、使い勝手が違ってきて、なくなるものもあります。
いまのそんな風潮を複雑に感じることがあります。
社会、システム、プライバシーなどにいろいろ縛られているような、
また子どもたちの笑顔が遠慮をしているような気がします。
初めて写真のイメージを眺めたとき、懐かしさ、新しさを感じました。
私たちの知っているようで知らない風景、情景、生活がそこには写っていて、
メランコリックな気持ちになりました。
そこから流れる本能的なエネルギーとシンプルなアナログ感がこころを揺さぶりました。
勝手なストーリーを想像しては笑い、悲しく、とても愛おしくて、
いま感じるその遠い過去がとても自由そうで、魅力的でした。
写真は物質的に存在していたもの、私たちがめぐりあえずにいた出来事や
知らずにいた事実を教えてくれます。
そして、いまもこの瞬間に、どこかでなにかが壊れて消えています。
すべての命には限りがあって永遠ではない。
分かっているはずなのにそれをわすれて生きてます。
社会的に機能しながら日本の経済を成長させてきた父の目線で捉えた時代。
彼を含めた同世代も目まぐるしく変わることをどう感じたのでしょうか?
父の写真はなにかを主張せず、見たことのない東の国を描写してます。
国境、人種、年齢、性別をこえても、この懐かしさですこし寂しくもなったり、
優しい気持ちになったり、心が惹かれたら…
日本の鼓動、ビートがたくさんの人に刻まれることを想像してみると心が弾みました。
わたしたちが知らない日本を知っている世代の温かみがまだあるうちに。
人々が思いっきり生きて、一生懸命働いて、豊かさを目指しています。
子どもたちが屈託なく、笑って泥まみれで遊んでいます。
父 鈴木よしひろは毎日定刻に起きて、会社へ行き、夜は遅くに帰宅します。
趣味は仕事と読書、そして写真。大阪に住み、たまに街の情景をカメラに収めています。
彼が撮り続けた白黒のアナログ写真のネガはプリントされずに
彼の部屋にたくさん積まれた本と置いてありました。
父の日常から距離をおいて、他の不要物といつかどうにかされるのを待っているようでした。
時代は近代化、デジタル化して、いつもと変わらないと思い込んでいる生活は
それなりに便利になり、綺麗になり、整理整頓されていきます。
その反面、使い勝手が違ってきて、なくなるものもあります。
いまのそんな風潮を複雑に感じることがあります。
社会、システム、プライバシーなどにいろいろ縛られているような、
また子どもたちの笑顔が遠慮をしているような気がします。
初めて写真のイメージを眺めたとき、懐かしさ、新しさを感じました。
私たちの知っているようで知らない風景、情景、生活がそこには写っていて、
メランコリックな気持ちになりました。
そこから流れる本能的なエネルギーとシンプルなアナログ感がこころを揺さぶりました。
勝手なストーリーを想像しては笑い、悲しく、とても愛おしくて、
いま感じるその遠い過去がとても自由そうで、魅力的でした。
写真は物質的に存在していたもの、私たちがめぐりあえずにいた出来事や
知らずにいた事実を教えてくれます。
そして、いまもこの瞬間に、どこかでなにかが壊れて消えています。
すべての命には限りがあって永遠ではない。
分かっているはずなのにそれをわすれて生きてます。
社会的に機能しながら日本の経済を成長させてきた父の目線で捉えた時代。
彼を含めた同世代も目まぐるしく変わることをどう感じたのでしょうか?
父の写真はなにかを主張せず、見たことのない東の国を描写してます。
国境、人種、年齢、性別をこえても、この懐かしさですこし寂しくもなったり、
優しい気持ちになったり、心が惹かれたら…
日本の鼓動、ビートがたくさんの人に刻まれることを想像してみると心が弾みました。
わたしたちが知らない日本を知っている世代の温かみがまだあるうちに。
孫 裕美
■オープニングイベント
3月29日(土)11時~/14時~
会場にて編集・出版企画者の孫裕美さんによるギャラリートークショーを開催致します。
どなたでもお気軽にご参加下さい。(予約不要・参加費無料)
※オープンスペースにつきお席のご用意はありません。予めご了承下さい。
どなたでもお気軽にご参加下さい。(予約不要・参加費無料)
※オープンスペースにつきお席のご用意はありません。予めご了承下さい。
■写真集
EASTBEATS: OSAKA 1964–1970 by Yoshihiro Suzuki
¥7,700 (tax incl.)
- 会期 2025年3月29日(土)~2025年5月7日(水)
- 時間 8:00~23:00
- 場所 1F ギャラリースペース
- 主催 奈良 蔦屋書店
- 共催・協力 孫 裕美
- HP https://www.eastbeats.org/