－お弁当という視点を超えて　世界の暮らしに出会う本－

 

世界中いろいろな国や地域のキッチンを訪問し、食を通じて国の社会や文化を伝えてきた著者の最新作。本書に登場する15プラスアルファの国と地域のお昼ごはんを覗くと、お弁当という概念がどんどん広がり楽しくなります。

 

まずは凍らないことが第一、北極圏のトナカイの干し肉。パプアニューギニアの揚げたてバナナはとてもおいしそうです。オランダではいつも変わらぬチーズサンド、寒暖差の大きい砂漠ではラクダ乳という生きたお弁当。そしてお隣韓国、台湾のお弁当もやはり魅力的です。

 

そしてタイトルからも分かるように、お弁当のない地域もたくさんあることを改めて実感できます。お弁当というジャンルがいかに日本の気候や文化と結びついたものか気づかされます。

 

後半はお弁当ではなく、青空の下でシェアして作るごはんも登場します。雪の中の焚火鍋、フィンランドの森でサウナ後に食べるソーセージ。どれもおいしそうで、そして楽しそう。世界のお弁当を覗いて、暑い夏も乗り切れそうです。