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【第4回】音楽コンシェルジュのレコードレコメンド『加藤和彦/うたかたのオペラ』

 
音楽コンシェルジュ・松尾宗能が不定期でお届けするレコードセレクション。
松尾ならではのコメントともに是非お楽しみください!
 
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■加藤和彦/うたかたのオペラ
フォーク・クルセダーズからサディスティック・ミカ・バンドを経てのソロアルバム6枚目、1980年リリース。
この前後のアルバム「パパ・ヘミングウェイ」(1979年)「ベル・エキセントリック」(1981年)と合わせて、ヨーロッパ三部作と呼ばれています。
1920年代のベルリンをイメージしたデカダンでロマンチックな作品。まだポップ音楽にトータルアルバム、コンセプトアルバムというカルチャーがあった頃の、一遍の小説や映画を味わったかのようなずっしりと豊かな感触の残る、日本ロック・ポップスの大傑作の一枚です。
 
全曲作詞・安井かずみ、作曲・加藤和彦。ミュージシャンは高橋幸宏、細野晴臣、矢野顕子、大村憲司、岡田徹、清水信之などなどなど。現在ではレジェンドばかり、当時の感覚からしても超一流ミュージシャンが、まだ東西にわかれていた西ベルリンはハンザスタジオで様々な刺激を受けながら制作。加藤和彦の天才が遺憾なく発揮されています。
 
ジャケットのアートディレクションはこちらもレジェンド奥村靫正。
レコードジャケット史に残る素晴らしいジャケット。初回盤はジャケットが4種類あり、すべて集めて並べると歯車が奇麗にかみ合って壮観なアートに。こんなシングルヒット無視のアート性の高いレコードですが、当時めちゃめちゃ売れてます(オリコン10位)ので頑張って探せば4種類揃うかもしれません。しばらくレコ屋に行くお楽しみが増えますね。やったね!
 
音楽のコンシェルジュ・松尾宗能
 

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