【六本松の6オシ!】2025年5月 VOL.2 旅担当者のオシ!『LOCKET 07』/内田洋介
当店の各ジャンル担当者が、今一番読んで欲しい本を厳選した『六本松の6オシ!』。
皆様におすすめの1冊をお届けします。
■旅担当者のオシ!
皆様におすすめの1冊をお届けします。
■旅担当者のオシ!
『LOCKET 07』
内田洋介
-ワンテーマで世界を旅する独立系雑誌最新号-
個人の熱い思いで作りたいものをそのまま形にする独立系雑誌、その中でも代表的な一冊がこの「LOCKET」だ。毎号テーマを設定して、それを追いかけて旅をする。今回は「映画館」である。
映画大国インドはもちろん、戦時下のウクライナ、東欧のラテン・ルーマニア、ハリウッドを擁するアメリカ西海岸、日本のミニシアターなどの映画館たちが語られていく。
執筆陣も個性的だ。イラストレーターや写真家、作家、映画監督、それぞれの視点からの語りが、読む人の映画館像とかけあわされていく。どの語りにも共通するのは、映画館が日常から切りはなされた夢のような空間だということだ。それは旅がもつ非日常性とほとんど同じである。
「映画はいつも正しい、だから好きだ」
私がインドを旅しているとき、映画館のロビーで話した人からそんな言葉をきいた。ヒンドゥー教の倫理観が支配的なインドでは映画にもふんだんにヒンドゥーの教えが盛り込まれる(だから勧善懲悪ものが多い)。スクリーンに喝采をあげるインド人たちをみて、明確な経典がなく、識字率もまだ低いインドにおいて映画はヒンドゥーの教えを共有する場としても機能していることを実感した。さあ、世界の映画館へ旅にでかけよう。
「映画はいつも正しい、だから好きだ」
私がインドを旅しているとき、映画館のロビーで話した人からそんな言葉をきいた。ヒンドゥー教の倫理観が支配的なインドでは映画にもふんだんにヒンドゥーの教えが盛り込まれる(だから勧善懲悪ものが多い)。スクリーンに喝采をあげるインド人たちをみて、明確な経典がなく、識字率もまだ低いインドにおいて映画はヒンドゥーの教えを共有する場としても機能していることを実感した。さあ、世界の映画館へ旅にでかけよう。
----------------------
これまで世界を3周し133カ国を訪問する「旅する書店員」。
旅の書棚ではジャンルを越えてセレクトし、旅先でおこる出会いの驚きを再現する。
イベント、フェア企画、観光プロモーション、メディア出演など、業務は多岐にわたる。
旅の書棚ではジャンルを越えてセレクトし、旅先でおこる出会いの驚きを再現する。
イベント、フェア企画、観光プロモーション、メディア出演など、業務は多岐にわたる。
【旅担当/森】