【イベントレポート】】『赤峰幸生の流儀 着ること、生きること』刊行記念トークイベント
2025年3月21日(金)
赤峰幸生さん
『赤峰幸生の流儀 着ること、生きること』刊行記念トークイベント
2025年3月、装いのエキスパート・赤峰幸生氏の著書「赤峰幸生の流儀 着ること、生きること」出版を記念したトークイベントが開催されました。本レポートでは、書籍の誕生秘話から赤峰氏の装いと生き方の哲学まで、貴重なイベント内容をお届けします。
「赤峰幸生の流儀 着ること、生きること」は、10年以上前に朝日新聞の週末別冊「be」で連載された「男の流儀」が原点です。2015年に「男の粋を極める 装い歳時記」として電子書籍化され、今回、加筆修正を経て紙の本として刊行されました。
赤峰氏は、朝日新聞社の中島耕太郎氏と編集者の山下英介氏との出会いが本書誕生の大きな転機となったと語りました。通常のファッション誌の取材とは異なり、朝日新聞の連載では、ファッションに詳しくない一般読者にも伝わるよう、専門用語を避け、なぜそのような装いをするのかという背景や思想を重視した言葉選びを意識していたそうです。
紙の書籍として出版を決めた理由については、「デジタルだけでなく、手に取って何度も読み返せる形で残したい」という思いがあったと言われていたのが印象的でした。
「ダシの効いた男」とは
書籍冒頭の「ダシの効いた男になるために」について、赤峰氏は「ダシの効いた男」を次のように説明しました。それは、一見すると控えめでありながら、確かな存在感を放つ男性のことです。料理で例えるなら、派手な味付けではなく、旨味の効いた出汁のように、奥行きと深みのある装いと振る舞いを身につけた人のことを指します。
書籍冒頭の「ダシの効いた男になるために」について、赤峰氏は「ダシの効いた男」を次のように説明しました。それは、一見すると控えめでありながら、確かな存在感を放つ男性のことです。料理で例えるなら、派手な味付けではなく、旨味の効いた出汁のように、奥行きと深みのある装いと振る舞いを身につけた人のことを指します。
オフにも着たくなるスーツ
平日と休日の服装区分について質問されると、赤峰氏は「昔から日常的にスーツを着る価値観を持っていた」と回答されていました。
スーツは単なる仕事着ではなく、休日も着たくなるような快適で魅力的な装いであるべきだとお話しされていました。
平日と休日の服装区分について質問されると、赤峰氏は「昔から日常的にスーツを着る価値観を持っていた」と回答されていました。
スーツは単なる仕事着ではなく、休日も着たくなるような快適で魅力的な装いであるべきだとお話しされていました。
同じようなものを買うことの価値
「同じようなものを買うのが正しい」という考え方について、赤峰氏は自身のコレクション「めだか荘」に言及し、特にミディアムグレーのスーツが多いことを認めました。
男性の洋服は、微妙な違いを楽しみながら、信頼できる定番を揃えることに価値があると説明しています。
「同じようなものを買うのが正しい」という考え方について、赤峰氏は自身のコレクション「めだか荘」に言及し、特にミディアムグレーのスーツが多いことを認めました。
男性の洋服は、微妙な違いを楽しみながら、信頼できる定番を揃えることに価値があると説明しています。
展示されたコーディネート
イベント会場では、赤峰氏の著書に登場するコーディネートが展示されていました。
表紙に使用されたブルーのスーツと、96ページに掲載されている「普段のスーツをフォーマルに装う方法」で紹介されているグレースーツが、トルソーに着せられ来場者の目を引いていました。
イベント会場では、赤峰氏の著書に登場するコーディネートが展示されていました。
表紙に使用されたブルーのスーツと、96ページに掲載されている「普段のスーツをフォーマルに装う方法」で紹介されているグレースーツが、トルソーに着せられ来場者の目を引いていました。
クラシックスタイルとの出会い
赤峰氏がクラシックスタイルの世界を選んだきっかけを尋ねられると、時代を超えて受け継がれてきた美意識と機能性に魅了されたと語りました。
流行に左右されない永続的な価値観に惹かれたことが、クラシックスタイルを追求する原点だったそうです。
赤峰氏がクラシックスタイルの世界を選んだきっかけを尋ねられると、時代を超えて受け継がれてきた美意識と機能性に魅了されたと語りました。
流行に左右されない永続的な価値観に惹かれたことが、クラシックスタイルを追求する原点だったそうです。
ファッションとの違い
クラシックとファッションの最大の違いについて、赤峰氏は「ファッションは変化を楽しむもの、クラシックは持続する価値を大切にするもの」と説明。時代性を超えた普遍的な美しさがクラシックの世界の魅力だと強調しました。
クラシックとファッションの最大の違いについて、赤峰氏は「ファッションは変化を楽しむもの、クラシックは持続する価値を大切にするもの」と説明。時代性を超えた普遍的な美しさがクラシックの世界の魅力だと強調しました。
日々のルーティン
日常生活については、早朝に起き、その日の予定と天候を考慮して服を選ぶことから一日が始まると語りました。服選びは単なる作業ではなく、一日の気分を整える大切な儀式だと言います。
日常生活については、早朝に起き、その日の予定と天候を考慮して服を選ぶことから一日が始まると語りました。服選びは単なる作業ではなく、一日の気分を整える大切な儀式だと言います。
最後に、赤峰氏は「ジャパニーズジェントルマン」について持論を展開されていました。
西洋のクラシックスタイルと日本の美意識を融合させた独自の装いと、周囲への配慮を忘れない生き方が、現代のジャパニーズジェントルマンの姿であると締めくくりました。
このイベントを通じて、赤峰幸生氏の装いに対する深い哲学と、単なる外見だけでなく生き方そのものに及ぶ「流儀」の真髄を垣間見ることができ、背筋の伸びるイベントでした。
西洋のクラシックスタイルと日本の美意識を融合させた独自の装いと、周囲への配慮を忘れない生き方が、現代のジャパニーズジェントルマンの姿であると締めくくりました。
このイベントを通じて、赤峰幸生氏の装いに対する深い哲学と、単なる外見だけでなく生き方そのものに及ぶ「流儀」の真髄を垣間見ることができ、背筋の伸びるイベントでした。
書籍「赤峰幸生の流儀 着ること、生きること」は、ファッションの教科書としてだけでなく、現代を生きる大人の男性の指針となる一冊といえるでしょう。
▼書籍情報▼

『赤峰幸生の流儀 着ること、生きること』
赤峰幸生 著
トゥーヴァージンズ 刊
価格:2,420円(税込)
2025年2月27日(木)発売