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【コンシェルジュ偏集部】旅は、土地をまとうことからはじまる。

蔦屋書店には企画の中枢を担うそれぞれのジャンルのプロフェッショナルが存在します。
その専門分野においての豊富な経験や知性・感性を備えた熱狂人です。
六本松 蔦屋書店のコンシェルジュによる偏愛を表現した企画をお楽しみください。
 
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やわらかな水の流れ、川面に揺れる光、耳納連山からの薫風、河川敷にたなびく染めもの。
私が生まれ育った地域、福岡・久留米にはいつも筑後川のそばに根付く、「土地の手しごとの風景」がありました。
久留米絣は、ただ技を守るためだけにあるのではなく、営みの手ざわりを未来へ手渡していくための“布”なのかもしれません。
涼しげに、気持ちよく、永く寄り添うこと。
日常と旅の境界をやわらかく越えていくこと。そして、一着の向こう側にある風景までまとうこと。歴史、工芸、旅、文化、そして大いなる自然の恵み。それぞれの輪郭をゆるやかにほどきながら、「まだ見ぬ日本のしずかな美意識」を織りなおしていきます。
IKI LUCAの「100年愛用できる旅衣」とともに、一着の向こう側にひろがる風景の手触りをお楽しみください。​​
 
 
 
■IKI LUCA
 
じめじめと湿度が上がるこの季節、実は「旅衣」の出番です。
藍はもともと、薬草でした。抗菌・消臭・速乾 ——
先人たちが身を守るために選び続けた結果、あの深い青が生まれました。
機能が、色になった。綿100%、洗濯機OK、一晩で乾く。
肌に張りつかず、においを抑え、朝には乾いている。
梅雨こそ、JAPAN BLUEをまとう季節です。
 
 
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旅は、土地をまとうことからはじまる。
The world rediscovers Japan’s still beauty.
 
正直に言います。
 
勢いで旅に飛び出すので、支度はいちばん苦手です。
前日の夜、スーツケースを開けたまま寝てしまう。
当日の朝、いらないものを詰めて、肝心なものを忘れる。
空港で「まあいいか」と思ったことは、結局現地でたたります。
 
それでも、何を着ていくかだけは、なんとなく選んでいる。
数日間の旅に連れて行く服は、実はほんの数着でよかったりする。
着るものを選ぶことは、旅の入口に立つことなのだと思います。
 
私が生まれ育ったのは、福岡・久留米。
筑後川の支流、ホタルがきれいな高良川のほとりです。
耳納連山からの薫風が川面を揺らし、河川敷に藍染めの布がたなびく。
幼い頃は、それが「普通の景色」でした。
大人になって旅をするようになって、やっと気づいた。
故郷の普通は、どこにもない日本の景色だったのだと。
 
藍の青、綿の軽さ。洗うほどに肌になじむ。
たたんでもかさばらず、乾きやすく、涼しい。
派手ではないけれど、長く連れ添うほどに静かに育っていく。
機能が、美しさになった。そんな一着です。
 
支度は前日の夜に放り投げても、心地好い一着さえ選べば、旅はなんとかなる。
まとうことは、その風景を旅すること。
故郷の空気をまとって、知らない土地を歩くとき、時空を超えて、自分がどこにいるのかわからなくなる、あの感覚。
それでも、どれだけ遠くを旅しても、自分は自分のままだった。
自分の位置をまた確かめるために、何度も旅に出る気さえしています。
 
今回の「コンシェルジュ“偏”集部」では、「旅」「ローカル」「川」「雨の日を気持ちよく過ごす」をテーマに、絣と本を選びました。
風土と、手と、人と、色。
IKI LUCAは、「どう生きるか」という問いをまとう旅衣です。
私の故郷・久留米の布が、世界のどこかで、誰かの旅を彩っていく。
そんなちいさな循環を夢想しながら、この企画をつくりました。
支度が苦手な人も、荷造りが好きすぎる人も、大歓迎です。
ぜひ手にとって、肌触りを感じてください。
 
こどもと絵本のコンシェルジュ
廣瀬 カナエ

 
 
 
 

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