村上 貴信

SOLO EXHIBITION「NEW NATURE」

自然の中に身を置くことで、私の視点は刻々と変化し、その一つ一つの断片が単なる風景ではないことに気づいた。

木々の枝葉や陽光のきらめき、霧に包まれた山肌には、自然が織り成す多様なエネルギーが宿っている。これらの断片を宝石のように集めて再配置することで、自然の奥に潜む新たな構造やリズムを探ろうとした。

本作品は、絵画上に記憶を連ねた風景のいくつかを、キャンバスごと分けて作り、自分の山を登った記憶を「視点のレイヤー」として表現したものだ。

AI技術が進化する中で、この絵が私にしか描けないことを証明したいのは、私は実際に自然を感じ、その中で息づいているからである。自然の一つ一つを私が噛み締めているのだと証明できたらと考えたのだ。

AIにより、技術的な再現が容易になった今、私の作品は人間の感情や記憶、経験から生まれる独自性を示すだろう。自然の断片を集め、コラージュのように再構築することで、作品は自然のリズムと共鳴し、観る者に新たな発見をもたらす。

私の絵画は、自然を再現するのではなく、切り取った断片の中で、その一枚ずつの絵画が新たな関係性を築くものである。そうやることで自然が新しく見えるのではなく、私が自然の中に新しい状態を見つけ出したのだ。

■村上 貴信／TAKANOBU MURAKAMI

－略歴－

1995

広島県東広島市生まれ

2021

UNITEDARROW&SONS

コラボレーション

UNITEDARROWS原宿本店 個展

広島蔦屋家電展示

2022

大阪駅ルクア 1100展示

西条酒まつり ライブペイント

2023

広島蔦屋家電個展

福岡BOUND 個展

2024

広島市中区に自身のアトリエビルoh studio hiroshimaをOPEN

oh studio hiroshimaにて個展開催

miwa sukekawa atelier 個展開催

Art fair asia fukuoka出展

人間が持つ「解釈」にフォーカスした油彩作品を抽象的に表現。

瀬戸内海の自然や現代の価値観を　油彩画にのせた、自身のアーティストとして作品づくりや地元広島をアートで盛り上げようと他イベント等の企画や運営のサポート活動なども行いながら、『現代未来の子供たちに夢を与える文化を後世に伝えていく』をコンセプトに活動を続けている