【トーク】 映画特集「ばちらぬん」九州公開記念トークイベント
日本最西端の与那国島を舞台とした二作品の特集上映「国境の島に生きる」
福岡での公開を記念して映画『ばちらぬん』監督東盛あいか氏と、ムーリンプロダクションの黄インイクさんによるトークイベントを行います。
沖縄本土復帰50周年という節目に、映画館のない島から二本の映画が生まれました。
二作品の監督はそれぞれ島で生まれ育った人間と、ヨーロッパからやってきた人間。
作品では同じ風景でも全く異なる趣きをもっています。
今回は、やはり八重山地方でドキュメンタリーを撮り続けている黄インイク氏を聞き手に迎えて、島で映画を撮る意味や観客へ「伝える」ということの意義を深掘りします。
『ばちらぬん』
(監督 : 東盛あいか 2021年製作)
監督の故郷である与那国島の日常や祭事を取材したドキュメンタリー。
花、果実、骨、儀式などをモチーフに幻想的に描かれる世界が交差しながら物語は進む。
現実とフィクションはやがて溶け合い、島に紡がれてきた歴史、文化、人々の記憶がスクリーンに映し出される。
与那国島の言葉で「ばちらぬん」は「忘れない」という意味。
『ヨナグニ~旅立ちの島~』
(監督 : アヌシュ・ハムゼヒアン、ヴィットーリオ・モルタロッティ、2021年製作)
与那国島には高校がなく、若者は中学卒業とともに一度島を離れることになる。
別れと再会を予感しながら学校生活や豊かな自然で戯れる放課後、思春期の本音が漏れる会話を通して多感な10代の日々が映し出される。
そして、失われつつある島の言葉「どぅなんむぬい」や伝統文化が若い世代へと受け継がれる様子が描かれる。
穏やかで郷愁溢れる国境の島の記録。
▼九州での公開スケジュール▼
7/22(金) ~福岡・中州大洋映画劇場(7/23 舞台挨拶あり)
7/22(金)~7/28(木) 熊本・Denkikan(7/24舞台挨拶あり)
▼出演者紹介▼
「ばちらぬん」監督 東盛あいか
京都芸術大学映画学科・俳優コース在籍中に、学生映画に多数出演しながら映画について多方面から学ぶ。
卒業制作として初監督した『ばちらぬん』が、ぴあフィルムフェスティバル2021のグランプリを獲得。
本作では主演や編集、美術なども兼任している。
与那国語を勉強しながら発信しており、沖縄タイムス等でコラムも連載。俳優としても活動中。
ドキュメンタリー監督 黄インイク
沖縄在住、台湾出身のドキュメンタリー監督・プロデューサー。
東京造形大学大学院映画専攻修士終了後、台湾と沖縄を拠点とする映画製作・配給会社「ムープロ」(台湾「木林電影」+日本「ムーリンプロダクション」)を設立、映画制作活動を行う。
長編ドキュメンタリー作品『海の彼方』(2016年)、『緑の牢獄』(2021年)。
著書『緑の牢獄 沖縄西表炭鉱に眠る台湾の記憶』。
- 開催日 2022年7月23日(土)
- 時間 18:00~19:30
- 場所 アートスペース
- 定員 40名
- 参加費 無料
- 予約方法 店頭またはお電話
- お問合せ先 092-731-7760(六本松 蔦屋書店)