【クリスマスコラム】9人のサンタクロースとコンシェルジュ。
コンシェルジュによるクリスマスコラムにお邪魔します。裏方のKです。
2020年の梅田 蔦屋書店のクリスマスは『9人のサンタデパート』がテーマ。主役は各分野のコンシェルジュをモチーフとしたサンタクロースたち。そのサンタクロースを想像する上で、コンシェルジュがクリスマスに向けて準備をしたフェアが大きなポイントとなりました(こう思うとコンシェルジュの皆さんは、ある意味で本当にサンタさんなんだなと唐突に感慨深くこの記事を書いています)。
サンタクロースのイラストを描いて頂いたのはチェコ・プラハで人形師として活躍をする林由未さん。人形師としての活躍は言葉にできないほどですが、絵の腕前も名人の域。サンタクロースの名前とプロフィールを頼りに、9人のサンタクロースを生み出していただきました。
「○○のサンタができました!」イラストが送られてくるたび、不思議に感じたこと。実はこのサンタクロースとコンシェルジュがちょっと勘違いしてしまうくらいに似ていたりします。「私はあんなにかわいくない~」だとか、「なんだかありがとう、少し恥ずかしいけど似てるなぁて思った」、そんな言葉がコンシェルジュから聞こえるたびに驚いて、心の中は「にたり」と嬉しい表情になっていました。
今回は9人のサンタクロースから、3人のサンタクロースを特別にご紹介します。
まずは、「思い出集めのサンタ」です。担当するフロアは写真。クリスマスにとって写真ってどんな役割があるだろう。そんなことを思いながらこのプロフィールを書き出しました。お客さまにとってのクリスマス。誰かのクリスマスのために、クリスマスギフトを準備する私たち。クリスマス当日に写真ができることは、そのクリスマス当日を手元に残すこと。思い出をずっと覚えていられるように、今年のクリスマスがずっと覚えておきたい思い出になるようにと誕生したサンタクロースです(写真コンシェルジュにとっても似ています)。
思い出集めのサンタのおすすめフェアはこちら: 贈る、photograph!飾る、photograph!
次は「みどりのゆびになりたいサンタ」
こちらは子育てコンシェルジュその人からのネーミング。コラムにSNSにと、巧みな言葉遣いがきらりと光る同担当。これはセンス。みどりのゆびになりたいサンタ、この名前も大切にしつつ、それに見合ったプロフィールをと、1番悩むことになりました。『みどりのゆび』は、フランス出身の歴史小説家モーリス・ドリュオンが書いた児童文学小説。この、暖かくも勇気にあふれる物語は、いつの世にあっても一つの光として輝きます。このサンタが生まれる少し前に、絵を担当いただいた林さんがご来店され、児童書売り場でその本の内容と、挿絵を見ながらお話しました。誰もが感じ取ったこの大切な名前に、絵を描く林さんも興味を持ち、この物語を大切にしながら、まるで天使のようなサンタが生まれました。
みどりのゆびになりたいサンタのおすすめフェアはこちら:歓びのクリスマス
そして最後。「物語のサンタ」です。本が大好きなサンタ。文学コンシェルジュたちを思い浮かべたときに思い出すのは、一人ずつが確かに本を読み続けているということです(それは本当に驚くほどに)。仕事が始まり本を触り、休憩中に本を読み、仕事が終われば本を選び、本を読みながら帰っていく。「これが文学コンシェルジュなのか…」と、いつも彼らの背中を見ながら、また本についてを話しながら、感嘆してしまうのです。仕上がったイラストも、どっしりと積み上がった本に囲まれ、コンシェルジュの日々を現すようだと、とても納得したことを覚えています。林さんが最初に描きあげたのもこちらの物語のサンタでした。
物語のサンタのおすすめフェアはこちら:心にぬくもりを灯す冬の贈りもの
9人のサンタクロースとコンシェルジュ。今年のクリスマスがあたたかい一日でありますように。そんな願いも込めながら、ギフト選びのお手伝いができればと思っています。最後までお楽しみください。
元写真コンシェルジュ。写真集や梅田 蔦屋書店が発信する日々のあれこれについてを執筆します。