Masaki Okuten "s.p.a.c.e"

アート
蔦屋書店2号館 1階 ブックフロア 2022年10月15日(土) - 10月30日(日)
代官山 蔦屋書店では、ペインターの奥天昌樹の個展を開催します。奥天は、アイデンティティーが形成される前の幼児の落書きを用いて、線や筆触・色彩など絵画を構成するエレメントが際立つ絵画作品を制作し続けてきました。

美術史の教養や描かれたモチーフに対する過剰な意味の理解を必要とせず、四角形の紙をちぎるように作られたシェイプドキャンバスに描かれた作品は、広く普遍的な感覚で人々が楽しめる絵画となっています。

本展では、本来壁に飾り鑑賞する絵画を、360度見渡せる碁盤の目のような土台に展開し、ノイズともとれてしまう古道具と共にインスタレーションを展開しています。その理由を作家は、「作品は絵画である前に、物としての楽しみ方、作品の飾り方があるように思える。」と語ります。既に存在しながら注視されなかった無機能な古道具の視覚の面白さと、予測不可能な幼児の落書きとシェイプドキャンバスのユニークさは、潜在的な遊び心を持つ記号として共通しています。

また、碁盤の目を模したインスタレーションについて作家は、「僕自身、絵画の進め方がチェスや将棋などのボードゲームのように、勝ち筋を見極めながら少ない手数で完成させようとするトライアル気質なところがある。また視線誘導や箱に対しての比率や、珪石や飛石などを配置することなど、絵画プロセスは日本庭園に似ているところがある。」と語ります。

この慣習に捉われない配置によって、作品と古道具が駒となり、書店の中で繰り広げられる巨大なボードゲームのような世界を展開します。古代中国では、碁盤が正方形であるのは大地の法則性を、引かれた直線は広大な宇宙への尊さと意味しました。それは奥天の絵画1つ1つが放つ小宇宙のような世界観と重なるとともに、作為・無作為、有限・無限、結合・分離といった奥天の絵画とボードゲームの本質、双方の持つ対極(対局)的な意味が巡り合う世界と言えるでしょう。


【プロフィール】
奥天 昌樹 (Masaki Okuten)
1985神奈川県生まれ。2012年武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻卒業。

<グループ展>
2021年以前省略
2022年 「art stage OSAKA」 (堂島リバーフォーラム)
2022年 「exhibition for "SYNESTHESIA" vol.3」 YOSEIDO 銀座
2022年 「artworks FUKUOKA」 福岡天神 ユニオンソーダ
2022年 「Resusci-Anne」 Gallery Ether

<個展>
2020年 「#Blombos Cave」 (MEDEL GALLERY SHU)
2021年 「GINZA ART YARD」 (銀座 蔦屋書店)
2021年 「A Whiter Shade of Pale」 (Gallery Hayashi)
2021年 「The nursery」 (銀座 蔦屋書店)
2022年 「Heptapod」 (MU Gallery )

<受賞歴>
2009年 審査員賞山本冬彦賞/viaart2009
2009年 KURATA賞/viaart2009
2013年 ホルベイン賞/GEISAI#18
2014年 優秀賞/第3回Dアートビエンナーレ
 
  • 会期 2022年10月15日(土)~2022年10月30日(日)
  • 時間 営業時間の通り
  • 場所 蔦屋書店2号館 1階 ブックフロア
  • 主催 代官山 蔦屋書店
  • 問い合わせ先 03-3770-2525

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