【広島 蔦屋書店】住まいを大事に　 自分らしい暮らし方

この時期、大掃除のことを考え始めるころ、私は家の中を見回す。

毎日何気なく暮らしているそこかしこが、急に気になるのである。

実は大掃除はせず、毎日ちょこちょこ掃除とやらを推奨しているのだが、思いと行動は別物だ。しなければならないことは、増えている。

「丁寧な暮らし」は、書籍でもメディアでもSNSでもよく目にする。

そんなものを見るといいなあと思い、真似したくなり中途半端に手を付け、飽きる。

そうこう試行錯誤してきて、今思うのは、誰かに見せるための暮らしではなく、自分がいかに心地よく暮らせるか、リラックスできるかということ。

非常に今更感が強く、お恥ずかしいお話ではあるけれど・・・

以前は、誰かが来るから片付けなきゃ、とイライラすることが多かった。

せっかく知り合いが遊びに来て楽しい時を過ごそうというのに忙しいのだ。

他の人の家はこうだった、もっと自分はがんばらなきゃ、と頑なに思っていた。

時が経ち、今は自分を過大評価せず、ありのままを見てもらって平気な人としか付き合わなくなったから、とても楽になった。

「ごめん、掃除してないけど」と前置きをつければ、平気になってしまった。

いろいろなことを経験してきて、失敗して、そのどれもが今の自分の肥やしになり、自分の好きなもので心地よく暮らせる場を自然と作れるようにもなった。

それでもまだ家の中をもっときれいにしたい、素敵にしたいと思うのは、まだまだ自分らしさが確立していないのか。

まあそれでいいかなとぼんやり考える今日この頃。

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