【ギャラリー EN ウォール】視界と意識の⾒通しを問う新作群を発表。 LILY NIGHTによる個展「A Picnic to the Clear Sky」を2022年11⽉11⽇(⾦)〜11⽉28⽇(⽉)に開催
「Ontology of the Future#2」2022/ミクストメディア(⽊製パネル、アクリル、樹脂、フィルム)/41×37×3.5㎝
LILY NIGHTによる個展「A Picnic to the Clear Sky」をギャラリーENウォールにて、2022年11⽉11⽇(⾦)〜11⽉28⽇(⽉)の期間に開催します。視界と意識の⾒通しを問う新作群を発表いたします。
- ・概要
LILY NIGHT(リリーナイト)は⽇本とイギリスで美術史と哲学を研究したのち、東京藝術⼤学で現代美術の表現を学び、写真、ドローイング、コラージュ、映像、⽴体作品の発表を通して幅広い表現の可能性を広げています。
近年では、作家⾃⾝が撮影した写真にデジタル処理を施し、さらに絵具や樹脂で⼿を加えるなど、写真素材を⽤いた作品制作をする⼥性アーティストとして稀有な存在感を放っています。
京都で初となる今回の個展では「A Picnic to the Clear Sky」と題し、新作16点を発表します。アナログ(物質)とデジタル(映像)が多様な次元で⼊り混じっていく現代社会において、空間とは何か、遠近法とは何かという⼆つのことを特に意識して制作に臨んだというLILY NIGHT。
鮮やかな⾊彩の中に潜む記憶の断⽚を⾒るような作品世界をぜひご覧ください。
- ・タイトル「A Picnic to the Clear Sky」について
Clear(クリア)という⾔葉で「視界の明確さ、意識が冴えていること、気持ちの純粋さ、⾒通しが良い状態」といった意味を表現しようと思いました。
そしてSky(そら)をコンセプトとしてみて、体積を持つ球体が⼤きく広がり平⾯に近づけていく過程としての形、地球と宇宙が接する縁を連想しました。私達が⽇常的に触れる透明であるかのように⾒えて、実は不透明度のほうが⼤きいスクリーンとデジタル⽂化を問いかける気持ちもありました。
透明樹脂で作ったスクリーンが、その向こうからやってくる、絵具で描いた⾊や形と⼀緒に⼀つのイメージを作り上げます。
ピクニックというのは、気軽にお出掛け、無防備に公園にリラックスしている様⼦を意味しています。合わせると、楽しさと⾵刺の両⽅を込めた感じになります。また、最近は⽉に⾏くとか、⽕星に⾏くとか、空の向こうを想像する機会が増えつつ、NASAのクローズアップ画像がその想像の余地を無くしてもいるし、⼀⾒して文章として成り立つけど、よくよく考えると⽭盾が多い、という状態を表現しています。(LILY NIGHT)
- ・アーティスト・ステートメント
This is a hypothesis (これは⼀つの仮説である)
A sphere with consciousness (意識を持った領域)
Formatted intelligence, so fragile (形に落とされた脆弱な知性)
that we love, that we want to get rid of (魅せられつつも逃げ出したくなる)
is the sky we see, an image?(いま⾒えているこの空はイメージ?)
LILY NIGHT
「Sphere#5」2022/ミクスト・メディア(⽊製パネル、アクリル、樹脂、フィルム)/41×37×3.5㎝
- ・作品販売について
京都岡崎 蔦屋書店店頭およびアートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」にて、11⽉11⽇(⾦)10時
より販売いたします。
https://oil.bijutsutecho.com/gallery/1022
※作品はプレセールスの状況により会期開始前に販売が終了することがあります。
- ・アーティスト・プロフィール
LILY NIGHT(リリー・ナイト)
1988年中国⿊⿓江省哈爾濱市⽣まれ。⽇本とイギリスでの留学と勤務経験を経て、東京を拠点に制作活動を⾏なっている。複数の⽂化圏にわたって⽣活したことから、芸術的な営みをあらゆるカテゴリーやジャンル、境界を超越し、または交差させるひとつの⽅法として捉え、規定の社会性を超え、より広い循環と宇宙観を意識させる作品づくりに取り組んでいる。これまでは写真、ドロイングやペインティングをデジタル変換後に操作を加えたり、複数の画像から断⽚やレイヤーを切りとり再構築するなど、アナログとデジタルを横断する⼿法で独特な世界観を築き上げている。
可視と不可視の権⼒構造を暗⽰する構図と空間感から、政治性を帯びるモチーフ、センセーショナルな⾊彩を⽤いるなど、強い意志の存在と無意識の気配が同時に⽴ち現れる。デジタルと⽣命、権威と群衆、⾃我と他者、様々な視線の交差、時間の交換、空間の横断が作品のなかにおいて繰り広げられる。主体性と空間に向ける関⼼が時間性と物質性への探究に繋がり、フレーム内または⽀持体の上、モチーフそのものより、常にフレームの外、作品間の対話を意識して制作している。
1988 中国⿊⿓江省ハルビン市⽣まれ
2013 英・ケント⼤学美術史専攻修⼠号取得
2019 東京藝術⼤学⼤学院国際芸術創造研究科修⼠号取得
<主な展覧会>
2019 個展「1/3 PORTRAIT」Gallery ARTDYNE 東京
2020 「東京好奇⼼」Bunkamuraミュージアム 東京
2020 個展「i was real」kanzan gallery 東京
2020 個展「LAST NIGHT」ふげん社 東京
2020 個展「ABSCURA」銀座ニコンサロン 東京
<主な受賞>
2018 写真「1_WALL」ファイナリスト
2019 エモンフォトアワードグランプリ
(左)「Catcher in the Rye#9」2022/ミクストメディア(⽊製パネル、アクリル、樹脂、銀塩プリント、パステル)/41×27×3.5㎝
(右)「Ontology of the Future #4」 2022/ミクストメディア(⽊製パネル、アクリル、樹脂、フィルム)/40.5 × 27 × 3.5cm
- ・展覧会情報
LILY NIGHT リリー・ナイト個展「A Picnic to the Clear Sky」
期間|2022年11⽉11⽇(⾦)〜11⽉28⽇(⽉)
会場|京都岡崎 蔦屋書店 GALLERY EN ウォール
主催|京都岡崎 蔦屋書店
お問い合わせ|075-754-0008(営業時間内)
※フェア終了⽇は変更になる場合があります。