【末吉里花さん】未来のためのサステナブルアクション

エシカル協会の理事として、「人や地球環境、社会に配慮した考え方や行動」の普及のため、さまざまな活動をされている末吉里花さんに、実際に、日々の暮らしの中でどのように行動すればよいのかなどについて、お聞きしました。

 
末吉里花 
一般社団法人エシカル協会代表理事。日本ユネスコ国内委員会広報大使。
慶應義塾大学総合政策学部卒業。TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして世界各地を旅した経験を持つ。エシカルな暮らし方が幸せのものさしとなる持続可能な社会の実現のため、日本全国でエシカル消費の普及を目指している。2021年から使用される中学1年生の国語の教科書(教育出版)に執筆。著書に『はじめてのエシカル』(山川出版社)、絵本『じゅんびはいいかい?〜名もなきこざるとエシカルな冒険〜』(山川出版社)、新著『エシカル革命』(山川出版社)ほか。東京都消費生活対策審議会委員、日本エシカル推進協議会理事、日本サステナブル・ラベル協会理事、地域循環共生社会連携協会理事、ピープルツリー・アンバサダー、環境省中央環境審議会循環型社会部委員(2021.4〜)、鎌倉市エシカル消費推進アドバイザーほか。
 
 
Q1.末吉さんは、「エシカル協会」の代表理事を務められていますが、「エシカル」とはどういう意味でしょうか?
A .「エいきょうを シっかりと カんがえル」ことがエシカルの基本。
 
エシカルとは直訳すると「倫理的な」という意味ですが、私たちが普及をおこなっているエシカルとは、人や地球環境(生き物も含む)、社会や地域におもいやりのある考え方や行動のことを指します。
誰もが暮らしの中で消費行動を通じて、見えない人たちや生き物、地球にお世話になっていますが、私たちの生活がそれらの犠牲の上に成り立っていたらどう思いますか?
背景についてきちんと知り、「エいきょうを シっかりと カんがえル」ことがエシカルの基本です。
 

Q2.食品、洋服、日用品、ものを選ぶときに末吉さんが気を付けていること、大切にしていることは何ですか?
A.背景がわかるものを選ぶと、ずっと大切にしようという気持ちになります。
 
作られている背景ができるだけ透明性を持ってわかるものを選ぶように心がけています。
またできる限り、無駄を増やさないよう、必要なものだけを買うようにしています。
洋服やアクセサリーに関しては、新しいものよりも、祖母や母から譲り受けたヴィンテージものが多いです。
今の日本の社会では、私たち消費者にとって背景がわかる製品を購入することは少し難しいかもしれませんが、例えばフェアトレードやオーガニックなどの認証ラベルがついたものなど選択肢は増えてきています。
買い物をする際に、お店の人と会話をして、製品の背景について話を聞くこともよくあります。
面倒かもしれませんが、コミュニケーションを大事にしながら買い物をすると、とても楽しいですし、背景の物語がわかるものを手にすると、愛着が湧き、ずっと大切にしようという気持ちになります。
    

Q3.末吉さんが今取り組んでいること、または将来取り組みたいことを教えてください。
A.特に子どもたちに「知る」機会を持ってもらえるよう、活動していきたい。
 
エシカル消費に関しては、ここ1、2年で認知度が上がり、6割近くの方が関心を持ってくださっています。
一方で、関心のない10代が多いのも事実ですので、日本全国の大人たちを含む子どもたちに、「知る」機会を持ってもらえるよう、さまざまなセクターの方たちと協力しながら活動していきたいです。
どんな人も当たり前にエシカルな暮らしが実践できる社会を醸成していくために、企業や国への働きかけも重要であると考えています。
これからも、エシカルな暮らし方が幸せのものさしとなる持続可能な世界の実現を目指して頑張ります!         
 
6月5日(日)には、一般社団法人エシカル協会編集の書籍『エシカル白書2022-2023』の出版特別企画トークイベントを開催いたします。一般社団法人エシカル協会の代表理事を務める末吉里花さんと、博報堂DYホールディングスSDGs推進担当部長の川廷昌弘さんにご登壇いただき、Z世代の皆さまと、エシカルについて対話をしながら考えるイベントです。ぜひご参加ください!
 
 
 
 
 

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