【六本木ホラーショーケース -ARTICLE-】Summer Special “語り”が生む恐怖を描いた映画、及び映像作品
“活きのよいホラー映画、ご紹介いたします”
【六本木ホラーショーケース】
六本木 蔦屋書店映像フロアがお贈りするホラー映画紹介プログラム。
ホラー映画を広義でとらえ、劇場公開作品を中心にご紹介し、そこから広がる映画人のコネクションや文脈を紐解いていきます。
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今回はSummer Specialとして、夏に観たいホラー映画9選をご紹介します。
テーマは、“語りが生む恐怖を描いた映画、及び映像作品”です。
テーマは、“語りが生む恐怖を描いた映画、及び映像作品”です。
連日続くうだるような暑さに悩まされる夏ですが、心をヒヤッとさせてくれる怖い話がよく似合う季節でもあります。
古くから語り継がれてきた怪談は、夏の風物詩としてその形を変えながらも文化を伝えるという立派な遺産となっています。
それぞれが怪談を持ち寄り、百の話を語るとその場に怪異が起こるとされる“百物語”のスタイルは、小説や映画などのフィクションにも取り入れられ我々を楽しませてくれます。
この“語る”という行為は恐怖を伝える媒介ですが、時に“語る”ことによって恐怖が生まれてしまうという元凶にもなりえます。百物語がまさにその例です。
このような“語る”ことの恐怖を描いた作品を集めてみました。
これらすべて見終わった後、あなたに何が起きるか……。
安全の保証は致しかねます。
古くから語り継がれてきた怪談は、夏の風物詩としてその形を変えながらも文化を伝えるという立派な遺産となっています。
それぞれが怪談を持ち寄り、百の話を語るとその場に怪異が起こるとされる“百物語”のスタイルは、小説や映画などのフィクションにも取り入れられ我々を楽しませてくれます。
この“語る”という行為は恐怖を伝える媒介ですが、時に“語る”ことによって恐怖が生まれてしまうという元凶にもなりえます。百物語がまさにその例です。
このような“語る”ことの恐怖を描いた作品を集めてみました。
これらすべて見終わった後、あなたに何が起きるか……。
安全の保証は致しかねます。
①『霊的ヴォリシェヴィキ』
2023 | 監督:高橋洋
Jホラーの発火点として名高い『リング』の脚本家、高橋洋による監督作品です。
人の死に立ち会ったことのある人々が自身の体験を話していくうちに、その場にも怪異が忍び寄るというもの。
気配による恐怖表現が絶品です。
人の死に立ち会ったことのある人々が自身の体験を話していくうちに、その場にも怪異が忍び寄るというもの。
気配による恐怖表現が絶品です。
②『劇場版 稲川怪談 かたりべ』
2014 | 監督:大畑創
怪談と言えばこの人、稲川淳二。
怪談を語る稲川淳二そのものを映画化した作品です。
ちょっと何を言っているか分からない方は、まず観てください。
彼の本気の怪談は、ギミック無しでも本当に恐ろしいですが、今作はフィクションとして荒唐無稽なパワーがあります。
怪談を語る稲川淳二そのものを映画化した作品です。
ちょっと何を言っているか分からない方は、まず観てください。
彼の本気の怪談は、ギミック無しでも本当に恐ろしいですが、今作はフィクションとして荒唐無稽なパワーがあります。
③『鬼談百景』
2015 | 監督:大畑創、岩澤宏樹、安里麻里、中村義洋、内藤瑛亮、白石晃士
小野不由美による同名小説を、世代の異なるホラー監督たちが映像化したオムニバス作品です。
同じ作者で今作とも関わりのある『残穢』も恐ろしい作品ですが、『鬼談百景』は百物語的な趣があります。
同じ作者で今作とも関わりのある『残穢』も恐ろしい作品ですが、『鬼談百景』は百物語的な趣があります。
④『シライサン』
2019 | 監督:安達寛高
小説家、乙一が本名の安達寛高として監督した作品です。
“シライサン”という謎の言葉を巡るサスペンスホラーで王道の恐怖を与えつつ、とあるギミックで鑑賞後に背筋に悪寒が走ります。
是非、エンドロールの隅々までご覧ください。
“シライサン”という謎の言葉を巡るサスペンスホラーで王道の恐怖を与えつつ、とあるギミックで鑑賞後に背筋に悪寒が走ります。
是非、エンドロールの隅々までご覧ください。
⑤『フェイクドキュメンタリーQ「怪談」』
2023 | 皆口大地、寺内康太郎、福井鶴、遠藤香代子
今回、切り口として“映画”だけでなく“及び映像作品”としたのはこの作品を紹介したかったからです。
というのも今作「怪談」はYouTubeチャンネル、フェイクドキュメンタリーQがアップしている動画の一つです。
12個の動画で1シーズンを形成し、特別編を挟み現在シーズン2が不定期で更新中です。
どの話も明確な繋がりは示されませんが、フェイクと謳っているにも関わらず、そこはかとなく真実味がある恐怖を提供しています。
現段階での最新話「怪談」は、その名の通りとある怪談師の怪談にまつわる話ですが、フェイクというチャンネル通しての主題を見事に落とし込んで、最後まで見ると自らも怪談の中に巻き込まれたような不思議な恐怖を味わえます。
というのも今作「怪談」はYouTubeチャンネル、フェイクドキュメンタリーQがアップしている動画の一つです。
12個の動画で1シーズンを形成し、特別編を挟み現在シーズン2が不定期で更新中です。
どの話も明確な繋がりは示されませんが、フェイクと謳っているにも関わらず、そこはかとなく真実味がある恐怖を提供しています。
現段階での最新話「怪談」は、その名の通りとある怪談師の怪談にまつわる話ですが、フェイクというチャンネル通しての主題を見事に落とし込んで、最後まで見ると自らも怪談の中に巻き込まれたような不思議な恐怖を味わえます。
⑥『キャンディマン』
2021 | 監督:ニア・ダコスタ
その名を5回呼ぶと殺されるという都市伝説を描いた作品です。
クライヴ・バーカーの小説を基にしており、1992年公開の同名映画の続編にあたります。
ジョーダン・ピールが製作・脚本を手掛けていることで、より現代のイシューが浮き彫りになるホラースリラーとなっています。
クライヴ・バーカーの小説を基にしており、1992年公開の同名映画の続編にあたります。
ジョーダン・ピールが製作・脚本を手掛けていることで、より現代のイシューが浮き彫りになるホラースリラーとなっています。
⑦『バイバイマン』
2017 | 監督:ステイシー・タイトル
こちらは“その”名前を知っただけでアウトな、ハードな設定のホラーです。
言葉が人から人へと伝播していく様子はまるでウィルスの増殖のようで、一度知ってしまうと簡単には頭から離れないというとても厄介な特性も表しています。
言葉が人から人へと伝播していく様子はまるでウィルスの増殖のようで、一度知ってしまうと簡単には頭から離れないというとても厄介な特性も表しています。
⑧『返校 言葉が消えた日』
2019 | 監督:ジョン・スー
台湾の「返校」というゲームを映画化した作品です。
学校の怪談のような怪異にさらされる学生たちのお話ですが、白色テロという台湾で実際に起こった政治的弾圧事件を背景としています。
読書会という、書籍によって語り継ぐ行為自体が犯罪とされた歴史の恐怖をホラー表現を通して理解させてくれます。
学校の怪談のような怪異にさらされる学生たちのお話ですが、白色テロという台湾で実際に起こった政治的弾圧事件を背景としています。
読書会という、書籍によって語り継ぐ行為自体が犯罪とされた歴史の恐怖をホラー表現を通して理解させてくれます。
⑨『オオカミの家』
2018 | 監督:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ
現在、劇場公開中の注目作!
カルト集団から逃げ出した少女が悪夢のような体験をするストップモーションアニメです。
独特な映像でこれまで味わったことのないゾクゾクする恐怖と出会えます。
そして、この物語がまるでおとぎ話のような語りで成り立っている背景を考えると、さらに違った恐怖が湧いてきます。
カルト集団から逃げ出した少女が悪夢のような体験をするストップモーションアニメです。
独特な映像でこれまで味わったことのないゾクゾクする恐怖と出会えます。
そして、この物語がまるでおとぎ話のような語りで成り立っている背景を考えると、さらに違った恐怖が湧いてきます。
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