【広島 蔦屋書店】どこかで?ゲンビ ポスター編
vol.3「伊藤有壱アニメーション展 I.TOON CAFE」

フェア・展示
2号館1F アート スラットウォール 2022年07月02日(土) - 08月03日(水)
「どこかで?ゲンビ ポスター編」は、改修工事のため休館中の広島市現代美術館が、過去に開催した展覧会のポスターを様々な場所で展示する企画です。
 
vol.3として展示するポスターは2006年に開催された伊藤有壱アニメーション展「I.TOON CAFE」です。伊藤有壱さんの代表作といえば「ニャッキ!」。
「ニャッキ観てた?」と問いかけると、「もちろん観てた!」という言葉とともに笑顔になる人がとても多いことに気付きます。幼いころ「ニャッキ!」を観ていた時の楽しかった思い出が一瞬で心によみがえってくるのでしょう。
 
 

今回、当時の展覧会のご紹介に加え、アニメーションに関する書籍を集めフェアを開催します。伊藤有壱さんのDVD付書籍『ハーバーテイルのすべて THE TALE OF HARBOR TALE』のお取り扱いもございます。主人公のレンガくんは、どんな出会いをし何を発見するのでしょうか。
 

(伊藤有壱さんのフェアは7月26日から8月21日まで拡張版として2号館1Fのマガジンストリートでも展開いたします。)
 
広島 蔦屋書店 犬丸
 
■ 伊藤有壱トークイベント
  8月20日(土)
  トークイベント 14:00 - 14:40
  サイン会 14:40 - 15:00
  詳細はこちら
 
 

フェアに寄せて、伊藤有壱さんよりメッセージが届いています。

 

「伊藤有壱アニメーション展 I.TOON CAFE」ポスターを選んでいただき光栄です。
 16年前とは気が遠くなりますね!会場入り口にはソファとパームツリー。壁の立体タイトルにスポットライト風泡アニメが動き「え?これ美術展?」な導入も新鮮でした。当時商業ベースのアニメーションディレクターとして最も多忙な時期だった私には「広島市現代美術館」からのオファーは夢のようであり、当時の小松崎拓男 学芸課長にとってもチャレンジングな企画だったと思います。あれこれ無茶振りが思い出され冷や汗が出てきますが、担当の藤川悠 学芸員や多くのスタッフが、根気よく明るくご対応くださったお陰で実現し、会場に訪れた多くの広島の皆さんの笑顔が幸せな記憶として残っています。
 改めて「I.TOON CAFE」って?を説明しますと「I.TOON」は私のアニメーションスタジオの名称。「CAFE」はContemporary Animation Factory Exhibitionの略です。 私にとって「アニメーション」はTVマンガから始まりましたが、1990年以来参加してきた「広島国際アニメーションフェスティバル」で、目から鱗が何枚落ちたか忘れるほど世界の新しい作品や作家と出会えたおかげで、広島はクリエイターとしての第2の故郷となりました。来場されていた英アードマンアニメーションズ(「ひつじのショーン」等で有名)のピーター・ロードさんのワークショップでは、泥臭くて懐かしいクレイ(粘土)のイメージが変わりました。渡英のために会社も辞め(笑)、戻って始めたのが「ニャッキ!」です。慣れない粘土と格闘しながら、新旧のアニメーション技法を融合させて毎回実験のように胸躍らせながら作り続けて、気がつけば放送27年目です。
 現在は自分が育った横浜を拠点に制作や、東京藝大大学院でアニメーション教育に関わったりと、いまだにアニメーションの魅力を探り続けています。そういえば、この展覧会の最後のスペースにクレイアニメソフト「CLAYTOWN」による自分で作れるコーナーがあり、毎日のように遊びにきていた小学生が大学院生となって私のゼミに来てくれた時には感無量でした。
 時は流れても私はいまだに手に触れる素材と対話するストップモーションアニメーションに興味津々です。横浜で5年かけて作った「ハーバーテイル」もこの機会にぜひ知っていただけたら幸いです。

広島に感謝を込めて
伊藤有壱
 
 
■ プロフィール
 
伊藤 有壱(いとう ゆういち)
I.TOON Ltd.代表 アニメーションディレクター
 
1962年 東京生。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。ビジュアルエフェクツ、コンピューター映像制作を経て 1995年I.TOON Ltd.を設立。同代表。2007年横浜文化賞・文化芸術奨励賞受賞。
代表作にNHK Eテレ「ニャッキ!」(第1回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞受賞)、「ミスタードーナツ『ポンデライオン』」、横浜をモデルにした短編「ハーバーテイル」(チェコZLIN FILM FESTIVAL最優秀アニメーション賞・観客賞受賞)、「ガーデンベア(『全国都市緑化よこはまフェア2017』公式キャラクター)」等。東京藝術大学大学院映像研究科 教授。日本アニメーション協会理事。
ASIFA-JAPAN理事。
 
 
 
〈特別展〉伊藤有壱アニメーション展 I.TOON CAFE
本展は、可愛いイモ虫のキャラクターで人気のNHK教育テレビ《プチプチ・アニメ》「ニャッキ!」の制作者として知られる、アニメーション作家・伊藤有壱さんの作品が一堂に会する初めての個展でした。「ニャッキ!」や「グラスホッパー物語」のほか、テレビ・コマーシャル、プロモーション・ビデオなどの映像作品に加え、アニメーションの制作過程や撮影セットの再現も合わせて展示し、表現の可能性に挑戦する伊藤有壱ワールドを紹介しました。
 
展示風景 ⓒY.ITO・NHK・NEP
 
会期:2006年1月28日(土)~4月9日(日)
会場:広島市現代美術館 A展示室
 
 

 
 
■ 広島市現代美術館の休館中プロジェクト
  どこかで?ゲンビ ポスター編
 
プロジェクト概要
改修工事のため休館中の広島市現代美術館(リニューアルオープンは2023年3月予定)。 休館中、ゲンビで過去に開催した展覧会のポスターを様々な場所で展示しています。 ふらりと立ち寄ったカフェや飲食店、ショップなどなど… 趣向をこらした展覧会ポスターに、まちなかであえる?!
 
プロジェクト参加店舗マップ (google map)
 
■主催
広島市現代美術館
現在、改修工事のため休館中です。休館中も館外で活動中。リニューアルオープンは2023年3月予定。 https://renovation2023.hiroshima-moca.jp/
 
 
 
過去の「どこかで?ゲンビ ポスター編 広島 蔦屋書店」はこちら
 
  • 期間 7月2日(土) - 8月3日(水)
  • 場所 2号館1F アート スラットウォール

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