【広島 蔦屋書店】式場隆三郎の頭の中
「精神病理学」「民藝運動」「奇怪な建築」「国立西洋美術館」「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」「山下清」「岸田劉生」「草間彌生」「アウトサイダーアート」「木喰上人」「柳宗悦」「バーナード・リーチ」「白樺派」「二笑亭」
これらキーワードは、ピンとくるものや、聞いたことはあるもの、全くわからないもの、様々だと思うのだが、かなり幅広くジャンルを超えたものであることはわかっていただけるだろう。
なんのためにこれらキーワードを列挙したのかと言うとこれらのキーワード全てを貫くある一人の人物を紹介したいからだ。
それが「式場隆三郎」である。
彼はもともと精神科医なのだが、「バーナード・リーチ」「河井寛次郎」「濱田庄司」らと共に「民藝運動」に初期から関わっていた。
また、精神病理学からのアートに対する眼差しも持っており、「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」の複製画展を日本で巡回させ、日本にゴッホを紹介した第一人者である。「山下清」のプロモーターを努め「草間彌生」の支援もおこなっていた。アートの分野では、「国立西洋美術館」の設立にも尽力した人物である。
さらに、文学でいえば「白樺派」との交流があり、その縁で「岸田劉生」とも付き合いがあった。「奇怪な建築」である、「二笑亭」を発見し『二笑亭奇譚』という本も書いている。
まだまだ彼の業績はここに書ききれない程なのだが、まさにきりがない。とにかく彼が、日本近現代文化史に与えた影響は計り知れないものがある。
そんな式場隆三郎の頭の中にはなにがあったのか。
関連する本を集めることで、覗いてみることが出来るのではないだろうか。
いや、さらに迷宮に迷い込むだけか。
文芸コンシェルジュ 江藤宏樹
なお、式場隆三郎についてもっと知りたくなったあなたには
広島現代美術館の特別展「式場隆三郎:脳室反射鏡」をお勧めします。
会期など、特別展についての情報は、こちらHPをご参照ください。
https://www.hiroshima-moca.jp/ryuzaburo_shikiba/
- 期間 3月19日(木) - 4月23日(木)
- 場所 1号館1F