【広島 蔦屋書店】空想都市へ行こう

フェア・展示
2号館1F 2020年02月01日(土) - 03月31日(火)

 

空想都市とはその名の通り空想の都市です。空想というとファンタジックなイメージを持たれるかもしれませんが、今回ご紹介する空想都市、空想地図はリアリティそのものであり見れば見るほどリアルな日常が浮かんでくるのです。マニアックで面白い(その通りでもあります)、そんな興味本位から入り込んだ空想都市の世界ですが、市街地や山間部、インフラ、路線図、人口分布をみていると空想ということを忘れます。また自分の町に近い場所を探したり、自分だったらここに住みたいなど現実と空想の間で遊べると同時に都市、地域がどのように、なぜできたのか学ぶきっかけにもなるのです。

 

 

なぜ空想地図を描くのか

「なぜ空想地図を描き始めたのか?」という質問は、最も多くいただく質問です。しかし、無意識に始めているため、私自身もよくわかりません。誰かに影響される訳でもなく、一人で試行錯誤する遊びとして始まります。これは他の多くの人も同様と思われます。強いて言えば、これはおままごとと似ています。

 

7~8歳 描き始める

 

 

空想地図に迫る

地図に見慣れていると、地図を見ただけでも、あらゆる都市のリアリティに想像が及びます。しかし、人によってはそうとも限りません。ロゴデザインや間取図等、普段は気にも留めない日常の断片は、都市の営みの細部でもあります。地図が世界の全体像を映した目次だとすると、それぞれの日常の断片は、そこからズームアップして見えてくることです。この断片はどこにあるのか、そして他の断片とどう重なるのか…ズームアウトし、地図を見ると全体像が見えてきます。全体像を俯瞰した地図と、日常の断片を行き来し、反芻しながら、リアリティのある地図づくりを目指していますが、地図に馴染みのない方も、こうして断片をいくつか見るだけでも、都市のリアルな日常が浮かんでくるのではないかと思います。

 

中村市の賃貸物件の間取り

 

 

中村市の落とし物

 

 

空想地図は理想の街ではない

空想地図とは、好きなようにゼロから自由に描けるため、理想の街を描いていると思われやすいですが、実際はそうでもありません。過去に理想の追求をしたこともありますが、その追求は早々に終わります。盛り込みたいものを盛り込むことは、空想地図では簡単で「自分が何を望むか」が視覚化されるに過ぎません。「理想と現実」は対照的な言葉として使われますが、現実のほうが簡単そうで実は簡単に追いきれないものです。現実は一つではなく、所によって異なり、一つの場所でも何人もの人がいて、多様な経緯、利害関係と理想が渦巻いています。現実はなかなかに複雑ですが、うまくいかない日常のせめぎあいこそ興味深く、愛おしいのです。

 

 

中村市広域道路地図

 

 

【イベント】
 2020年3月7日(土)
 詳細はこちら
 

 

 

以下今回ご参加いただいた3人の空想地図作家、地図マニアの3人のプロフィールとHPです。

 

 

【プロフィール】

 

 

地理人(今和泉隆行)

〈生年〉1985年 〈出身地〉東京都郊外(両親の実家が鹿児島で、夏のみ帰省) 〈職業〉地図・地理関連の自営業。書籍や記事執筆、デザイン、ワークショップの他、現代美術として各地の美術館に出展。 〈好きな地図〉昭文社シティマップルと、その後継版「街の達人」。〈描きたいフィールド〉都市中心部と都市郊外の住宅地、新旧それぞれの様相の違いを描き分けたい 〈好きな地域〉北九州市(ひとつの都市に城下町、港町、企業城下町…といくつもの側面がある) 〈地図以外の趣味〉人の内面を観察しつつ人々の織りなす集合体社会を観察すること、あらゆる人間関係やコミュニティに入っていくこと 〈地図以外の表現〉都市の日常や人々の営みが感じられる日常の断片(人々の落とし物、カード類やレシート等)

 

 

 
Rano(加藤太一)

〈生年〉1998年 〈出身地〉千葉県松戸市 〈職業〉大学生(英文学専攻。特にアメリカ文学・文化。) 〈好きな地図〉昭文社「街の達人」「ライトマップル」ガイドマップやアクセスマップ、特定施設の周辺情報などの地図(特定の用途に供されるタイプの地図)〈描きたいフィールド〉ありふれているけど個性のある地方都市。 〈好きな地域〉盛岡市(中心市街地の移動や、郊外との均衡のバランスが面白い)など。賑わいや人の営みが感じられる地域全般。 〈地図以外の趣味〉旅行。また旅行先でのローカルチェーン店巡り、ローカル食品購入など、その地域に足を運ばないと体験/購入できないもの/こと 〈地図以外の表現〉空想都市の雰囲気や文化が色濃く出る地図以外のメディアの模索(クーポン券や半券類、商業施設のフロアガイド、テレビ番組表など)

 

 

 

ますば

〈生年〉1998年〈出身地〉広島市安佐南区(18歳まで。大学4年間は京都で過ごした。)〈職業〉大学4年生。専攻は数学。解析学、特に確率論あたり。〈好きな地図〉昭文社「街の達人」、古地図(明治〜昭和初期)〈描きたいフィールド〉時代ごとの街の変化が強く感じられる都市。将来的には年代ごとの地図をつくって比較できるようにしたい。〈好きな都市〉高雄(台湾南部の都市。中心市街地が時代によって大きく動く)〈地図以外の趣味〉ライブ鑑賞や舞台鑑賞/旅行に行って現地のおいしいお酒を飲む〈地図以外の表現〉空想都市の鉄道路線、道路標識等の創作

 

 

空想都市の世界はいかがだったでしょう。単なる地図、とは言い切れない奥深さを感じたのではないでしょうか。

現在、広島 蔦屋書店では「空想都市へ行こう!」を展開しています。空想地図や空想都市にまつわるグッズを販売しておりますのでぜひこの機会にご覧ください。

 

 

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  • 期間 2月1(土) - 3月31日(火)
  • 場所 2号館1F

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