【広島 蔦屋書店】編集者で本を選ぶ

フェア・展示
1号館1F 広島 蔦屋書店 2018年10月08日(月) - 11月08日(木)
みなさんは、本を選ぶときにどんな基準で選んでいますか。
 
好きな著者、好きなジャンル、で選ぶのはもちろん表紙が気に入って、ジャケ買いなんてこともありますよね。
 
私も書店員になる前から、いろいろな方法で本を選んでいました。
本が好きなので、インターネットで出版社のHPや、本に関するツイッターでのつぶやきやさまざまなブログなども読んでいました。
すると、ある出版社のあるシリーズはすべて同じ編集者が作っているらしい、ということがわかりました。普段全く意識していなかった編集者という存在。それからは、意識して調べていくと、この編集者が作った本は、ほぼ自分の好みに合う。ということに気がついたのです。
どんな著者の本でも、どんなジャンルの本でも、その編集者が作った本は自分にとってハズレがないと。
 
そんなマニアックな本の選び方もあるんです。しかし、編集者って本のどこにも書いていなかったりします。調べようが無いわけではないのですが、なかなかわからなかったり、まったく情報が出ていない場合もあります。
 
そこで、今回のフェアでは、本の裏側に隠れていて表にはあえて出てこない編集者にスポットを当ててみました。
 
出版社にはどこも、名物編集者や、ちょっと変わった編集者、ヒットを飛ばすエース編集者、こだわりが本ににじみ出てしまう編集者個性たっぷりの編集者がおられます。
 
編集者で本を選んでみる。
そんな新しい本の選び方をしてみませんか。
 
今回のフェアにご協力いただきました編集者のみなさんをご紹介します。
 
広島 蔦屋書店 コンシェルジュ 江藤宏樹
 
 

 

【参加出版社】

中央公論新社

集英社

KADOKAWA

双葉社

河出書房新社

幻冬舎

角川春樹事務所

ライツ社

早川書房

新潮社

岩波書店

エイ出版社

東京創元社

ベストセラーズ

(順不同)

 

【参加編集者】

[中央公論新社]

菅龍典

京都大学総合人間学部卒業

現在34歳

営業を4年経験した後、編集に異動。

現在は文芸編集部に所属。

趣味:合気道・映画鑑賞。とくに深作欣二監督の「仁義なき戦い」と「県警対組織暴力」は何度も見るほど好きで、なかでも、とくに成田三樹夫さんと梅宮辰夫さん、そして小林旭さんの演技にぞっこんです。最近ランニングも始め、湘南国際マラソン大会に出場し、無事完走できました。広島へはこれまで公私含め何度となく伺っておりまして、昨年、柚月裕子さんの『盤上の向日葵』のプロモーションで伺った際は、書店員のみなさまの優しさと、お好み焼きの美味しさに改めて感動しました(ありがとうございました!)。

ツイッターアカウント @kantatsuchuko で近況・宣伝を随時更新中です。是非フォローしてください!

[集英社]

中山慶介

1990年生まれ。2013年株式会社集英社に入社。文芸編集部文芸書編集に配属される。現在6年目。主に小説やノンフィクションなどの単行本の編集を行う。まんしゅうきつこ著『まんしゅう家の憂鬱』のようなコミックエッセイを手がけることも。いまイチオシの作家は奥田亜希子さん。『青春のジョーカー』、自信を持ってお薦めします。

[KADOKAWA]

足立雄一

1975年島根県生まれ。高校生の頃、本格ミステリ好きの数学教師に薦められて手に取った法月綸太郎さん『密閉教室』と島田荘司さん『奇想、天を動かす』に衝撃を受け、ミステリ小説の虜に。

ミステリ&エンタメ好きの読者として育ってきたため、文芸編集者となってからも「いかに面白い小説を作れるか」「読者の感情を揺さぶる物語を作れるか」にこだわってきました。今回挙げさせて頂いた5作品は、まさに僕自身の「エンタメ魂」を注ぎ込んだ作品ばかりです。

〈面白いにもほどがある物語〉をこの機会にぜひお手に取ってみてください!

[双葉社]

染谷誠

昭和36年生まれ。

双葉社第一コミック出版部編集長

主に「漫画アクション」誌などの漫画編集をつとめてきた。自分が面白いと思ったものを信じて創り抜く。今までの担当作に、こうの史代『この世界の片隅に』、武富健治『鈴木先生』などメディア化で大きな話題となった作品や、さそうあきら『神童』『マエストロ』、森下裕美『大阪ハムレット』などを担当し、文化庁メディア芸術祭漫画賞部門の常連となっている。

[河出書房新社]

九法崇

河出書房新社に入社以来、自然科学書を中心に、翻訳書の編集を手がける。『この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた』や、『動物になって生きてみた』、『サピエンス全史』、『ホモ・デウス』などの書籍を担当。最近読んだ本は『失敗の本質』、『21世紀の自由論』。趣味は山登りやスキーとアウトドア派。好きな生き物は鳥。子どもの頃の夢は「ドリトル先生」のような博物学者になり、世界各地へ冒険の旅に出ることだったが、中年となった現在の夢は、誰も考えたことがなかったような巨視的な視点で世界をとらえ直す本や、当たり前と思っていた常識や思い込みがひっくり返るような本を編集すること。

坂上陽子

「やってみなはれ」精神が息づく会社のもと、文芸書から政治ものなど、そのときそのときの自分の興味が赴くまま、書籍編集稼業をふらふらと。近年は『池澤夏樹=個人編集日本文学全集』に携わり、現在は季刊文芸誌の「文藝」編集部に在籍。いとうせいこう『想像ラジオ』、花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』などを担当。座右の銘は「どんな感情を持つことでも、感情を持つことは、つねに、絶対的に正しい」。1冊1冊を誠実に頒布することが世直しにつながることを信じ、ヴァージニア・ウルフ、『ウォークス』『説教したがる男たち』のレベッカ・ソルニット、渡辺あや、PUNPEE、5Lack、夜を使い果たした朝焼けの空に想いを馳せる。

[幻冬舎]

石原正康

幻冬舎編集最高責任者。

大学時代より小説を執筆しており、「小説 野生時代」の野生時代新人文学賞に応募。最終選考で現在幻冬舎の社長である見城徹と出会う。見城透に誘われ、角川の編集社員に。93年、角川書店を退社し、新しい出版社「幻冬舎」を設立。創立メンバーとして、日本文学界を代表する作家----村上龍、吉本ばなな、五木寛之、山田詠美などの名作を数多く生み出す。

角川春樹事務所

原知子

幼稚園時代「キンダーブック」や絵本に心踊らせ、小学校時代『秘密の花園』『シートン動物記』に夢中になり、中学校時代『嵐が丘』『風と共に去りぬ』に新しい世界を見た。本に育てられ、悲しいときも、ひとりのときも、本がいつも寄り添ってくれた。

 本好きの和歌山県出身の私が、幸運にも文芸編集者として30年。一冊一冊、丁寧に本作りをすることをモットーに、ひとりでも多くの読者に本を届けられるよう、日々奮闘している。50歳を過ぎたここ最近は、次の世代を背負っていく若い作家を少しでも応援できればという気持ちが強くなってきた。後、何冊編集にたずわれるかと思いながらも、今が充実して楽しい原知子。

ライツ社

大塚啓志郎

ライツ社 代表取締役社長/編集長

1986年、兵庫県明石市生まれ。2児の父。新卒でいろは出版に入社し、編集長を務めたあと30歳で独立。ライツ社を創業。「いま日本でもっとも新しい出版社」の1つとして、本づくりだけでなく、新しい出版社像をつくることに挑戦している。学生時代に世界中をバックパッカーとして巡っていた(当時の髪型はアフロ)ことから、「旅」や「世界」という言葉を軸に、紀行文・写真集・ガイドブック・ビジネス書などジャンルを越境した編集が得意。旅とは関係ない本ですら、うっかり「言葉の旅へようこそ」的な前書きを書いてしまうほど旅好き。所帯を持ったあとは、どうやって海外ひとり旅に出ようか(妻を説得しようか)画策し続ける日々です。

有佐和也

1987年、石川県小松市生まれの末っ子。大学を卒業後、ローカルカルチャーマガジン『IN/SECTS』編集部に所属。関西を軸に「日記」「もうかりまっか?〜私たちの働き方〜」「いいお店のつくり方」など鋭角な切り口で雑誌を編集。また、本の編集にとどまらず食・本・演劇・音楽・農業・建築の一体型フェス「KITAKAGAYA FLEA」を立ち上げ運営。2016年退社後、株式会社ライツ社に入社。料理レシピ本大賞2018特別選考委員賞を受賞した『全196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ』(本山尚義)、『365daysまいにち東京』(RETRIP)などの編集を担当。買ってくれた人自身や家族や恋人、友達との時間が少しでも明るくなるような本作りを目指している。体を動かすのが大好き。

早川書房

永野渓子

普段は、海外の純文学や、ミステリの書籍の邦訳版を編集しています。編集者になって十年以上経つわりに、自分にとって本とは?と考えてもなかなか明確な答えが出てこないのですが、様々な人が書いたいろんな本に触れることで、新しいことに出会ったり、日常から離れた物語に没入したり、自分でも気づいていなかった気持ちを自分の中に見つけたり、予想外に慰められたり……そういった、まるで心の中で旅をしているような感覚を求めて本を読むのかもしれないと思います。ここでは忘れられない5冊をご紹介いたします。ぜひ手に取ってみてください。

新潮社

楠瀬啓之

1966年生まれ。1991年新潮社入社。

「週刊新潮」「小説新潮」「yom yom」編集部などを経て、出版部所属。

2016年より「波」編集長、「神楽坂ブック倶楽部」室長を兼務。

岩波書店

渡部朝香

1973年、神奈川県生まれ。北海道大学文学部卒業後、岩波書店に入社。書店営業を皮切りに営業と編集を往復し、2014年夏に久しぶりに編集部へ配属されてからは、主に単行本を担当。「どんな本をつくってるんですか?」と訊かれると、「えっと……節操のない本づくりでして……」と答えるのが常。とりたてて得意な分野があるわけでもなく、いまだに「編集者」という肩書きがしっくりこない。自分のときめく感覚を手掛かりに、こうではない世界を求めて試行錯誤。関わる企画に通底するキーワードは、担当した石内都さんの写真集のタイトルにあった言葉、「愛と痛み」かもしれない。Twitter:@scentofmatin (WEB RONZAでときどき本の紹介を書いています。)

エイ出版社

松島睦

「Lightning」4代目編集長や、「2nd」「CLUTCH Magazine」初代編集長を歴任。

現在は枻出版社常務取締役であり、上記3誌を統括する立場。

アメリカンカルチャーにハマったきっかけはアルバイトで貯めたお金で行ったアメリカ・ショッピング旅行。趣味はカメラとゴルフ。どちらも、ただ楽しんでいるだけ。戦争映画はほとんど観ている。愛車はフォード・マスタングGT(2009年式)、バイクはベスパ50、自転車はモールトン。食べることが大好き。酒はほどほどで日本酒と芋焼酎が好き。座右の銘は「できるか、できないかではなく、するか、しないか」。今回は、松島の〈愛用品〉も紹介している「stuff」や彼の趣味が色濃く反映された本を厳選しました。

東京創元社

船木智弘

編集の仕事に携わるずっと前、広島で小中高と少年時代を過ごしていた頃は、帰り道きまって広島駅前の書店に寄っていました。どの書店のどこの棚に何の文庫がはいっていたか、いまでもあざやかに思い出せます。
本にまつわることで子どもの頃から素敵だなと思っていたのは、いま書かれたばかりの本と、何十年……時には何百年も前に書かれた本が、ひとたび刊行されれば新刊として一緒にならぶことです。
新たな才能が登場する瞬間に立ち会い、そのサポートをする。同時に、読み継がれるべき過去の傑作・名作を一新して甦らせる。一読者であり編集者でもある自分なりに、本の多様な面白さを読者に届けられるよう、これからも励んでいきたいと思います。

[ベストセラーズ]

鈴木康成

編集者。早稲田大学卒業後、青春出版社入社。書籍編集部を経て、1995年にKKベストセラーズに入社。細木数子著書籍『六星占術』担当後、グラビア情報誌「ザ・ベストマガジンSpecial」編集部を経て、グラビア情報誌「BOMBER」編集長。2004年に総合月刊情報誌「CIRCUS」の創刊編集長、男性エンタメ誌「CIRCUS MAX」の創刊編集長として約15年間雑誌編集に携わる。その後『語れ!平成仮面ライダー』『語れ!ブルース・リー』『語れ!80年代アイドル』などの「懐かしのヒーロー」ムックを刊行。現在書籍編集局編集局長。最近編集担当した書籍に宮台真司著『社会という荒野を生きる。』、副島隆彦著『傷だらけの人生 ダマされないで生き延びる知恵』など。

 

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  • 期間 10月8日(月) - 11月8日(日)
  • 場所 1号館1F 広島 蔦屋書店

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