へいじつのよみきかせ「子どもと平和を考える」
Kidsコンシェルジュが提案する絵本を軸とした親と子の過ごし方。
今回は「子どもと平和を考える」をテーマにお送りします。
毎日、暑い日が続いていますね。猛暑の日はできるだけ外出を控え、子どもの体を守る行動を心がけるとともに、お家の方もしっかり対策をして元気に夏を乗り切りましょうね。
さて、今回のテーマは、「平和」。
広島で暮らしていると、8月6日という日には特別な意味があります。79年前のこの日、広島に原子爆弾が投下されました。そして世界には、今まさに戦争のさなかにある国があり、毎日爆撃に怯え死と隣り合わせに生きる人、避難生活を強いられている人がいるのです。小さな子どもにとって「戦争」とは、テレビの中で起こっていることだと思っているかもしれません。それならなおさら、子どもなりの解釈で「平和」ということを一緒に考えてみませんか?
さて、今回のテーマは、「平和」。
広島で暮らしていると、8月6日という日には特別な意味があります。79年前のこの日、広島に原子爆弾が投下されました。そして世界には、今まさに戦争のさなかにある国があり、毎日爆撃に怯え死と隣り合わせに生きる人、避難生活を強いられている人がいるのです。小さな子どもにとって「戦争」とは、テレビの中で起こっていることだと思っているかもしれません。それならなおさら、子どもなりの解釈で「平和」ということを一緒に考えてみませんか?
「平和ってどんなことだと思う?」
子どもに質問してみましょう。
子どもに質問してみましょう。
「ケンカをしないこと」「お友達と仲良くすること」と答える子どもが多いかもしれませんし、「みんなが笑顔でいること」と考える子どももいるかもしれません。「おいしいものをお腹いっぱい食べられること」が平和なことだと考える子どももいるでしょう。子どもの思いは本当に素直で純粋ですよね。大人って、つい難しいことを答えようとしてしまうのですが、私は「誰かとギスギスしながら仕事をするのはいやだな、平和でいたいな」と純粋に思っています。
このように、私たち大人は難しい言葉ではなく、子どものコミュニティの中で子どもなりに感じる「平和」をどうすれば維持できるかをしっかりと伝えていきたいと思うのです。
このように、私たち大人は難しい言葉ではなく、子どものコミュニティの中で子どもなりに感じる「平和」をどうすれば維持できるかをしっかりと伝えていきたいと思うのです。
身近なことで例をあげると、今パリではオリンピックが開催されています。
生まれ育った国や文化によって習慣が違い、肌や目の色が違う人たちが集っています。違う国の人同士が同じスポーツを愛し、正々堂々と闘う姿や勝負の後にお互いの努力をたたえあう姿に私はスポーツを通して「平和」というものを感じます。国と国との闘いですが、お互いを高めあう闘いです。
生まれ育った国や文化によって習慣が違い、肌や目の色が違う人たちが集っています。違う国の人同士が同じスポーツを愛し、正々堂々と闘う姿や勝負の後にお互いの努力をたたえあう姿に私はスポーツを通して「平和」というものを感じます。国と国との闘いですが、お互いを高めあう闘いです。
人にはいろんな考え方や意見があり、表現する自由も持っています。 しかしそれを否定されたり上下関係をつけられたりしたら「イヤな気持ちになる」「ケンカになる」「楽しくない」という感情がうまれますね。子どもたちが「平和じゃないんじゃないかな?」と考えることが起こらないために、どうすればいいでしょうか。
たとえ自分とは違う考え方や表現をしている人がいたとしても、認めることです。
世の中に同じ人はいないのです。
「自分とは違う意見だけど、この人はそう思っているんだな」
受け入れる必要はないと思っていて、認めるというほうがハードルは低いでしょ?
難しいことはありません。受け入れる必要も相手を否定する必要もなく、「認める」ということを意識してみませんか?子どもは純粋に、泣いたり怒ったりするよりも笑っているほうが楽しいと感じます。大人だってきっとそうですよね。でも、自分だけが楽しかったらいいですか?そのために相手を否定したり従わせようとしたりすることで、争いになるということを子どもたちにも知ってほしいのです。
世の中に同じ人はいないのです。
「自分とは違う意見だけど、この人はそう思っているんだな」
受け入れる必要はないと思っていて、認めるというほうがハードルは低いでしょ?
難しいことはありません。受け入れる必要も相手を否定する必要もなく、「認める」ということを意識してみませんか?子どもは純粋に、泣いたり怒ったりするよりも笑っているほうが楽しいと感じます。大人だってきっとそうですよね。でも、自分だけが楽しかったらいいですか?そのために相手を否定したり従わせようとしたりすることで、争いになるということを子どもたちにも知ってほしいのです。
「ケンカをしないこと」「お友達と仲良くすること」「おいしいものをお腹いっぱい食べられること」が、ずっと続くにはどうしたらいいのか。
子どもたちと一緒に関心を持って考えていくことが、戦いをなくす1歩ではないでしょうか。戦争をするのは大人です。子どもの感じる純粋な思いこそが、本当の意味の平和であり、私たち大人には簡単に実現することができない向き合うべき課題なんじゃないかと切に感じています。
子どもたちと一緒に関心を持って考えていくことが、戦いをなくす1歩ではないでしょうか。戦争をするのは大人です。子どもの感じる純粋な思いこそが、本当の意味の平和であり、私たち大人には簡単に実現することができない向き合うべき課題なんじゃないかと切に感じています。
【今月のおすすめ絵本】
『へいわとせんそう』たにかわしゅんたろう 文 Noritake え / ブロンズ新社
「へいわ」の自分と「せんそう」の自分を、子どもの身近なことで見比べてみることができます。子どもがどんな場面に反応して、どんなことに気が付いたのかを見逃さないで、認めてあげてほしいと思います。
3歳~
3歳~
【プロフィール】
宮本陽子(みやもとようこ)
Kidsコンシェルジュ
保育科卒業。保育士として広島市の保育園に勤務。
21年勤続の後、保育士時代に毎日読み聞かせをして培った絵本の知識を、リアルタイムに子どもたちそして親たちへ伝えられたらと思い、2017年広島 蔦屋書店に入社。入社してからも「へいじつのよみきかせ」で平日は毎日1日1回、ほぼ毎日絵本を読んでいる。
「0歳から就学前の子どもたちの好きな絵本」、「親が子どもにぜひ読んであげてほしい絵本」、「おとなの気持ちを癒す絵本等」等、多様な児童書というジャンルのなかでも特に「絵本」が持つ魅力を提案し続けている。
Kidsコンシェルジュ
保育科卒業。保育士として広島市の保育園に勤務。
21年勤続の後、保育士時代に毎日読み聞かせをして培った絵本の知識を、リアルタイムに子どもたちそして親たちへ伝えられたらと思い、2017年広島 蔦屋書店に入社。入社してからも「へいじつのよみきかせ」で平日は毎日1日1回、ほぼ毎日絵本を読んでいる。
「0歳から就学前の子どもたちの好きな絵本」、「親が子どもにぜひ読んであげてほしい絵本」、「おとなの気持ちを癒す絵本等」等、多様な児童書というジャンルのなかでも特に「絵本」が持つ魅力を提案し続けている。